初めての土地査定!査定方法から注意点まで一挙解説

土地査定
土地の査定を受けたいと思っている方は、「自分の土地はいくらになるだろう」「誰に依頼するとお得だろうか」「事前に準備しておくことはあるだろうか」などと多くの疑問をお持ちではないでしょうか。

土地の売却は人生で何度も経験するものではないのでわからないことが多いです。ただ、分からないからといって何も知らずに行動して失敗するのは嫌ですよね。

この記事では、土地の査定が初めての人にもわかりやすいよう土地査定の依頼方法から査定額の決まり方、事前準備、そして注意点まで丁寧に説明していきます。

記事を読めば、土地査定に関する疑問が解消され、すぐに行動できるようになります

1 土地の査定額を知る方法

土地の査定額を知る方法
土地の売却を考える時、最も気になるのは自分の土地がいくらで売れるかでしょう。土地の査定額を知る方法は2つあります。

  • 自分で調べる方法
  • 不動産会社に依頼する方法

ざっくりとした価格でもいいので今すぐ知りたいという方は、自分で調べる方法を、正確な価格が知りたいという方は不動産会社に依頼する方法をとるとよいでしょう。

1.1 自分で調べる方法

自分で査定額を調べるには、路線価という価格を使います。

路線価とは、道路が面する宅地1㎡当たりの価格のことで、土地を相続したときにかかる相続税を計算するために使われます。

路線価は、実際の売却価格より2割程度低い金額のため、次の計算式で査定額を求めます。

土地の査定額=路線価÷0.8×査定地の面積

路線価は国税庁のサイト、「路線価図・評価倍率表」から確認できます。

それでは、実際に「路線価図・評価倍率表」を使って路線価から査定額を出してみましょう。東京都中野区にある60㎡の土地の査定額を求めてみます。

まずは、国税庁の「路線価図・評価倍率表」を開いてください。

調べたい都道府県→市区町村→丁番地を選択します。
路線価図
路線価図
路線価図

土地の所在地を選択すると、上図のように路線価が書かれた画面が表示されます。

道路には、「430C」という数字が書かれています。後ろにアルファベットが書かれていますが、このアルファベットは借地権割合を示しているので気にしないでください。

この数字が路線価で、道路に面する宅地の1㎡当たりの価格を表しています。単位は千円です。

つまり、この矢印に面した道路の路線価は43万円/㎡ということになります。

路線価が求められたら、土地の査定額を計算してみましょう。査定額は以下のようになります。

査定額=43万円/㎡÷0.8×60㎡=3225万円

路線価から調べた査定額には、土地の個別事情(「第3章 土地査定額の決まり方」で説明)が考慮されていないのであくまで概算価格となります。正確な査定額を知りたい方は不動産会社に依頼しましょう

1.2 不動産会社に依頼する方法

土地の売却を考えているなら、不動産会社に査定を依頼して正確な査定額を出してもらうようにしましょう

不動産会社に依頼する土地の査定には訪問査定と簡易査定という2種類の査定方法があります。

訪問査定とは、不動産会社が実際に土地の状況をみて査定額を出してくれる方法のことです。一方簡易査定とは、土地の種別や所在地などの書類の情報のみから査定額を出す方法です。

より正確な査定額が出せるのが訪問査定です。そのため、売却を検討している方の多くが訪問査定を選びます。

2 査定依頼するなら不動産一括査定サイトがおすすめ

査定依頼するなら不動産一括査定サイトがおすすめ

不動産会社に土地の査定を依頼するなら、自分で個別に不動産会社に電話をするよりも、不動産一括査定サイトを使って複数の不動産会社に査定を依頼したほうがお得です。

不動産一括査定サイトとは、土地を査定したい人と複数の不動産会社をつなげるマッチングサービスです。

不動産会社に査定を依頼すると査定額が不動産会社ごとに異なります。そのため、一括査定サイトを使って複数の不動産会社に査定を依頼し、査定額を比較検討したほうがより高い価格で土地を売却してくれる不動産会社に出会うことができます

以下では当サイトおすすめの不動産一括査定サイト2選をご紹介します。

土地の売却を検討しているならHOME4U

不動産一括査定サイト「HOME4U」は大手NTTデータが運営する、日本で初めて不動産一括査定サービスを開始したサイトです。

HOME4Uは、大手不動産会社から地元密着企業まで幅広い不動産会社と提携しており、運営歴18年という安心感があります。

HOME4Uを使えば、訪問査定、簡易査定どちらの査定方法でも依頼可能です。

土地の売却を検討している方は、正確な査定額が出せる訪問査定を選択するとよいでしょう。

HOME4U

home4u

運営会社株式会社NTTデータ・スマートソーシング
運営履歴2001年11月~
公式サイトhttps://www.home4u.jp/
公表社数約1,300社
運営歴は一括査定系サイトの中で最も長い18年。知名度も高いNTTグループが運営し、大手から地域密着企業まで、厳しい審査を経た不動産会社のみ提携という信頼感があります。

ボタン

首都圏ならすまいValue

首都圏や大阪・名古屋・福岡など主要都市に土地を持っているなら、すまいValueです。

すまいValueはCMでおなじみの東急リバブルや三井のリハウスなど、業界1、業界大手6社が運営する一括査定サイトです。

6社直営のサイトなので、必ず6社いのいずれかが査定してくれます。他の一括査定サイトでは査定を依頼できない会社もあるので、大手に査定を依頼したい場合はすまいValueを利用すると良いでしょう。

ただし、大手不動産会社だけだと査定額が偏ることもあります。地域密着型の不動産会社の査定額も合わせて見ると良いでしょう。

すまいValue

すまいValue

運営会社野村不動産アーバンネット株式会社
三井不動産リアルティ株式会社
三菱地所ハウスネット株式会社
等6社
公式サイトhttps://sumai-value.jp/
運営履歴 2016年8月~
公表社数6社
すまいValueは業界トップクラスの不動産会社6社が運営。すまいValueにしか参入していない会社も。大手での査定結果が欲しい場合は、他の一括査定サイトと合わせての利用もおススメです。

ボタン

3 土地査定額の決まり方

土地査定額は3つの評価項目で決まる

土地の査定額は、公法上の規制土地の個別事情土地周辺の街路・画地・施設状況の3つの評価項目を考慮して決定されます。

具体的にどのような土地が査定額が高くなるのか以下で見ていきましょう。

3.1 公法上の規制

公法上の規制とは、国や地方自治体が土地上に建設できる建物の種類や大きさなどを定めた規制のことです。公法上の規制は土地の利用方法を制限することになるため土地の価格に一番影響を与えています

公法上の規制は地域ごとに違います。例えば、ある地域はマンションが建てられるけれど、ある地域は戸建てしか建てられないというように制限がかけられています。

公法上の規制が厳しいと、建てられる建物の自由度が下がるために価格が下がります

公法上の規制は複数あるため「第4章 公法上の規制と土地査定額の関係」で詳しく説明します。

3.2 土地の個別事情

土地の個別事情とは、土地の面積や形状など売りたい土地自体が有している特徴のことです。土地の査定額に影響を及ぼすポイントは以下のようになります。

    土地の個別事情

  • 面積
  • 形状
  • 間口・奥行比
  • 土壌汚染や地下埋設物

面積

面積も土地の価格に大きく影響します。面積も公法上の規制同様、土地上に建てられる建物の種類を制限するからです。

例えば、公法上の規制でマンションを建設することができるエリアでも、土地の面積が30坪しかなければマンションを建てることはできません。このような小さな土地では戸建てしか建てることができないでしょう。

マンションが建てられるようになるには、公法上の規制に加えマンションが建設可能な広さの土地でなければいけません。公法上の規制でマンションが建てられるエリアでは、戸建てしか建てられない小さな土地よりもマンションが建てられる大きな土地の方が価格が高くなります。

土地の面積に関しては、広いと相場よりも高くなる場合と低くなる場合があります。詳しくは「第5章 面積と土地査定額の関係」で解説します。

形状

土地の形状も査定額に影響を与えます。建物が建てやすい形状と建てにくい形状があり、形状によって建てられる建物が制限されるからです。

建物が建てやすい形状とは以下の写真のような長方形(整形)です。建物が建てやすい土地の方が需要があるため整形の土地が最も価格が高くなります

土地の形状と評価

一方、三角形や蛇のような形をした不整形な土地は建物が建てづらいために相場よりも査定額が低くなります。

ただし、不整形な土地でも土地の面積が広ければ土地の利用に悪影響を及ぼす部分の割合が小さくなるので土地の価格に与える影響は少なくなります。

形状は単に土地の形だけがみられるのではなく、土地の面積も考慮されたうえで査定額に反映されるということを覚えておきましょう。

間口・奥行比

査定地の間口・奥行の関係も査定額に影響を与えます。

土地は接面道路に対して間口が広いほうが使いやすく価値が高くなります。対して、間口が狭く奥行きが長い土地は利用しにくく価値が落ちます。

間口・奥行き

例えば、間口が広いと車2台分の駐車場を作ることができますが、間口が狭いと駐車場は無論、車が通るスペースすらも確保できない状況も起こりえるでしょう。

間口の広さは、土地の設計の自由度を向上させる効果があり、広い間口を持つ土地は相場よりも価格が高くなります。

土壌汚染や地下埋設物

土地が以前工場用の土地として使われていたなどの事情で土壌汚染や地下埋設物が発見された場合は土地の価格が大きく下がります

ただし、土壌汚染や地下埋設物に関しては、専門機関による調査が必要となるため不動産会社が行う土地査定では調査の対象となりません。

とはいえ、万が一土地の売却後に買主が土壌汚染や地下埋設物を発見した場合には売主が瑕疵担保責任を負う必要があります。土地に何かしらの瑕疵がある場合には早めに不動産会社に相談するようにしましょう。

不動産売却は引き渡しが済むと完了ではありません。売却後も瑕疵担保責任があり一定期間、修理などの費用の負担を負う可能性があります。ここでは、瑕疵担保責任について解説しているので、正しく理解してリスクを減らせるように備えましょう。

3.3 土地周辺の街路・画地・施設状況

土地周辺の街路・画地・施設状況とは、売りたい土地の周辺にある道路がどのような状態か、また生活をするうえで土地が便利なところにあるかどうかを見る項目です。査定額に影響を与えるポイントは以下のようになります。

    土地周辺の街路・画地状況

  • 接面道路の幅員
  • 接面道路との高低差
  • 最寄りの駅やスーパーまでの距離
  • 嫌悪施設が周辺にあるか

接面道路の幅員

査定地の前面に接している道路(接面道路)の幅員も査定額に影響します。

接面道路の副幅が狭い土地は大きな建物を建てることができないので土地の価格が下がります

土地には容積率という建物の大きさを制限する規制がかけられています。容積率とは敷地面積に対する延べ床面積(床面積の合計)の割合のことで、200%や400%という数値で表されます。容積率が高いほど階数の高い建物を建てることができるので土地の価格が高くなります。

この容積率は接面道路の副幅によって変わります。住居系の用途地域であれば接面道路の副幅に0.4をかけたものが、非住居系の用途地域の場合は接面道路の副幅に0.6をかけたものがその土地の容積率になります。(用途地域に関しては、「第4章 公法上の規制と土地査定額の関係」で説明します。)

例えば、住居系の用途地域で容積率の上限が400%と定められているケースを考えてみましょう。

接面道路の副幅が5mしかない土地であれば、容積率=5×0.4×100%=200% となり、その土地の容積率は200%となってしまいます。接面道路の副幅が広い土地であれば容積率が400%なのに、例に挙げた土地だと容積率が200%に制限され、高い建物が建てられません。

このように容積率が同じエリアにある土地でも接面道路の副幅の違いだけで容積率が異なることがあります。接面道路の副幅が広ければより高い建物を建てることができますが、狭いと低い建物しか建てることができず土地の価格が下がることがあるのです。

接面道路との高低差

接面道路と敷地の間の高低差は宅地としての利便性や快適性に影響を及ぼすため土地の価格に影響を与えます。

査定地が接面道路より低い場合は土地の価格が大幅に下がります。査定地が接面道路よりも低いと、雨が降った時に道路に降った雨水がすべて敷地に流れ込んで、排水をする際に敷地内でポンプアップしなけらばならないからです。

逆に敷地が接面道路よりも少し高い土地は排水面で有利になるためマイナス評価されることはありません。

ただし、接面道路から高すぎる土地は階段を設ける必要があり、逆にコストがかかるため土地の価格が下がってしまいます。

したがって、接面道路よりも少し高い土地が最も良い評価をうけます。

最寄りの駅やスーパーまでの距離

土地から最寄りの駅やスーパーまでの距離も査定額に影響を与えます。駅やお店に近いと生活をするうえで便利ですので土地の価格が高くなります

ただし、土地の価格に影響を及ぼすのは査定地から最寄りの駅やお店までの距離が徒歩圏内にある場合のみです。徒歩圏外になると車やバスなどで移動しなければいけなくなり、最寄りの駅までの距離の重要性が低くなります。

例えば、最寄り駅までの距離が徒歩5分の土地と徒歩10分の土地では価格に差がありますが、徒歩20分と徒歩25分の土地との間には価格のさがほとんどありません。

嫌悪施設が周辺にあるか

査定地の周辺に規模の大きい変電所、ガスタンク、汚水処理場、ごみ焼却場、墓地などの住民に危険感や不快感を与える施設があると土地の価格が下がります。また、施設とは言わないまでも電柱やごみ置き場などが土地のそばにある場合も土地の価格が下がります。

どんな施設が嫌悪施設に該当するかや土地の価格に影響する程度などは査定を行う不動産会社の担当者の経験に任せられていて決まった基準がありません。ただ、騒音や振動、悪臭が我慢できる程度を超えていたり、強力な電磁波を発する施設が隣にある場合などは土地の価格を大きく下げる要素になります。

これらの嫌悪施設の存在は、売却時に読み上げる重要事項説明書に記載しなければいけないと決められているからです。

規模の大きい嫌悪施設がそばにある場合はどうしようもありませんが、電柱やごみ置き場程度であれば持ち主との交渉次第で動かせる場合があります。土地の査定後に不動産会社の担当者に相談してみるとよいでしょう

4 公法上の規制と土地査定額の関係

土地の査定額は公法上の規制に大きく影響される
前段でも説明しましたが公法上の規制は土地の価格に大きく影響を与えます。

どのような規制がどのように土地の価格に影響を与えるのでしょうか。以下で詳しく見ていきましょう。

4.1 利用規制と土地査定額の関係

日本全国の土地は都市計画法という法律によって土地の利用規制が定められています。都市計画法は、日本の都市を秩序を保ちながら開発するために定められた法律です。

都市計画法では、人口の多い都市部ほど厳しい規制を定めています。人口が多いと居住環境が悪化しやすいからです。

例えば、今日本で最も人口が多い東京に何も規制がなかった時のことを想像してみましょう。東京は便利でビジネスチャンスも多いので、東京に土地を持つ人たちはたくさん家を建てたり商業施設を作ったりするでしょう。多くの人が一斉に建物を作ると都市にゴミがあふれたり、公園などの緑がなくなって住みにくい地域になってしまいます。このような無秩序な都市の開発を規制しているのが都市計画法です。

都市計画法では全国を都市計画区域、準都市計画区域、都市計画区域外の3つに分けています。3つのうち最も人口が多いエリアは都市計画区域です。都市計画区域は大都市だけではなく、人口が5万人以下の小さな自治体でも都市計画区域に指定されています。

都市計画区域はさらに、市街化区域、市街化調整区域、非線引都市計画区域の3つに分けられます。

都市計画区域 概要

このうち最も人が多く住んでいる区域が市街化区域です。

市街化区域とは、既に市街地となっている区域および10年以内に市街地化を推し進める区域を指します。例えば東京23区のほとんどが市街化区域です。市街化区域は人が多く住んでいるので用途地域(次の章で説明)という建ててよい建物の種類を定める規制がかけられています。

一方都市計画区域の中で最も厳しい規制がかけられているのが市街化調整区域です。

市街化調整区域とは、田んぼや畑を守ることを目的に定められた区域で、原則建物を建てることができません。建物を建てることができないと土地の活用方法が少なくなるので土地の価値が大きく下がります。よって市街化調整区域の土地は価格が低いです。

都市計画区域外と準都市計画区域は、都市計画区域と比べて規制はゆるいですが、住んでいる人が少なく土地の需要が低い区域になります。したがって都市計画区域と準都市計画区域は価格が低いです。

このように都市計画法によって定められた規制により土地の価格は大きく変わります。

4.2 用途地域と土地査定額の関係

前段で、最も人が多く住んでいるエリアは市街化区域だということをお話ししました。

市街化区域は人が多いため、市街化区域内において建てられる建物に制限をかけています。これを用途地域といいます。

用途地域は、商業系、住居系、工業系の3種類に分けられ、さらに3種類の中に細かい分類があります。

現在13種類もの用途地域があり以下のような特徴があります。

  

目的区域概要
住居系第一種低層住居専用地域低層住宅のための地域。小規模な店舗やオフィスを兼ねる住宅などが建築できる。
第二種低層住居専用地域主に低層住宅のための地域。150㎡までの一定お店が建築可能。コンビニなども出店できる。
第一種中高層住居専用地域中高層住宅のための地域。大学などが設置できるが、住宅専用地域のためオフィスビルなどは建築できない。
第二種中高層住居専用地域主に中高層の住宅のための地域。2階以下で1500㎡までのお店や事務所、大学などを建築できる。
第一種住居地域住居の環境を保護するための地域。大規模なマンションなどが建築できる。パチンコ店やカラオケボックスなどの建築は禁止。
第二種住居地域主に住環境を保護する地域。大規模店舗、カラオケボックスなども建築できる。
準住居地域住宅系の用途地域で最も許容範囲が広い地域。200㎡より小さければ、映画館や営業用倉庫なども建設できる。
田園住居地域低層住宅と農地の混在で良好な住環境を保つ。平成30年4月から導入された新しい区域。
商業系近隣商業地域近隣の住宅の住民に日用品などの販売する商業地域。飲食店、展示場など建設可能。
商業地域商業の利便性を進めるための地域。一定の工場などを除いてほとんどの建築物をたてられる。
工業系準工業地域住宅と工場が混ざる地域。火災の危険や健康への有害度が高い工場は建設禁止。
工業地域環境悪化の恐れがある工場も建築可能なエリア。住宅・店舗の建設は可能だが、学校や病院は不可。
工業専用地域石油類やガスなど危険物の貯蔵・処理の量が多い工場が建てられる。住宅や店舗は建築不可。

前段で説明した通り、土地にかけられている規制が厳しいほど土地の価格は低くなります

用途地域においては、商業系の地域は規制が最もゆるく土地の活用方法が多いために価格が最も高くなります。対して規制が厳しい第一種低層住居専用地域や、工場が立ち並び環境悪化の危険性がある工業系の地域は価格が低くなります。

用途地域と土地査定額の関係
用途地域1㎡当たりの単価単価の比較
第一種低層住居専用地域128万円86.0%
第二種低層住居専用地域171万円115.1%
第一種中高層住居専用地域163万円109.7%
第二種中高層住居専用地域139万円93.9%
第一種住居地域165万円111.2%
第二種住居地域215万円144.5%
準住居地域110万円74.0%
近隣商業地域169万円114.1%
田園住居地域データなしデータなし
商業地域295万円199.0%
準工業地域137万円92.5万円
工業地域95万円64.2%
工業専用地域住宅の建築は不可住宅の建築は不可

出典:国土交通省「不動産取引価格情報」

所有している土地がどんな用途に指定されているかによって査定額が大きく異なります。用途地域の調べ方を知りたいという方は以下の記事をご覧ください。

自分の土地の上に何を建てるのかは、原則として所有者の自由であるはずです。 しかしながら、現実には用途地域と呼ばれる規制によって、建てら...

5 面積と土地査定額の関係

面積と土地査定額の関係
面積が広い土地は土地の査定額に大きな影響を及ぼします

面積が広いと、相場よりも価格が高くなる土地と面積が小さいと価格が低くなる土地の2種類あります。この章では面積が広い土地についてどのような時に価格が高くなったり低くなったりするのかを解説します。

5.1 広いと価格が高くなる土地

マンションやオフィスビルなどの高い建物が建設可能なエリアにおいては、広い土地は相場よりも価格が高くなります。例えば、第一種中高層住居専用地域と呼ばれる用途地域では、広い土地は希少性が高いため土地の価格が高くなります。

第一種中高層住居専用地域は、規制上建物に高さ制限がないため、マンションやアパートを建設することができます。しかし、いくら高い建物の建設が認められていても、30坪程度の広さの土地だと戸建てしか建てることができません。このような小さな土地だと買主の候補が戸建てを建てる人に限られてしまうので、土地の価格も戸建て程度の価格になります。

一方、土地の面積が500坪程度ある場合、マンションやアパートを建設することができます。このような土地は買主の候補者にマンションディベロッパーも含まれるため、土地の価格が高くなります。

土地上に分譲マンションを建設する場合、1つの土地であってもマンションの部屋数分、住宅と付随する土地を売却することができます。一方戸建てを建てる場合、1つの土地につき1人にしか土地を売却することができません。

分譲マンションを建てる場合、戸建てを建てる場合と比較して複数の人に土地を売ることができるため土地の価格が高くなります。

この原則は、第一種中高層住居専用地域に限らず、第二種中高層住居専用地域などの高い建物が建てられる用途地域であれば同じです。商業地域などの商業用の高層ビルを建設できる用途地域においても広い土地は相場よりも価格が高くなります。

5.2 広いと価格が低くなる土地

土地の中には面積が広いと価格が低くなる土地が存在します。具体的には第一種低層住居専用地域内にある土地や市街化調整区域内にある土地は面積が広いほど価格が下がります

第一種低層住居専用地域とは、規制上、高さ10m程度の戸建てしか建設することができないエリアです。例えば、500坪程度の土地だと戸建てを建設するには広すぎます。そのため、第一種低層住居専用地域で500坪程度の土地を売りたいとなった場合、買主の候補は戸建分譲業者くらいになるでしょう。

広い土地を戸建分譲業者に売却した場合、戸建分譲業者は新たに道路を建設しなければなりません。建物を建てる場合は必ず幅4m以上の道路に接していなければならないという規制があるからです。

道路が作られるとその分、戸建分譲業者が売却できる土地の面積が減ってしまいます。つまり、売れない土地が発生してしまうため土地の単価は相場よりも低くなります。

また、市街化調整区域のようなもともと需要の低い土地においても面積が広い土地は価格が下がります。このような需要の低い土地は、土地の単価が安いことで買主が付くことがありますが、面積が広くなると土地の総額が高くなるためさらに需要が下がります。

そのため、市街化調整区域内で面積が広い土地を確実に売却したいと考えたら、土地の総額を下げるために土地の単価を安くしなければいけません。結果、面積が広い土地の価格は相場よりも安くなります。

第一種低層住居専用地域やもともと土地の需要が低いエリアにおいては面積が広いと土地の価格が安くなる可能性があるということを把握しておきましょう。

6 道路と土地査定額の関係

道路と土地査定額の関係
土地の価格は前面道路の状況に大きな影響を受けます。この章では査定額に影響を及ぼす前面道路の項目について説明します。

6.1 接道義務

都市計画区域及び準都市計画区域内の土地においては、建物を建設するために接道義務を満たしていなければいけません。接道義務を満たしていない土地は建物を建てることができないために土地の価格が下がります

接道義務とは、副幅4m以上の建築基準法上の道路に間口が2m以上接していなければ建物を建ててはいけないという規則のことです。

この規則は、火災や救急のときに消防車や救急車などの緊急車両が通行できるようにするために定められています。

例えば、下図のAのような土地では接道義務を満たしているため建物を建てることができます。一方、Cのような土地は接道義務を満たしていないために建物を建てることができません。

接道義務

Cのように道路に全く接していない土地は無道路地と呼ばれ、建物を建設することができないため価値が大きく下がります。

土地の売却や建物のリフォームを検討すると、接道義務という言葉を目にすることがあります。この接道義務とは一体どういったものなのか。また接道義務を満たしていない土地のデメリットとはなんなのか。本記事では、接道義務について解説します。

6.2 セットバック

土地が副幅4m未満の道路に接している場合、接道義務を満たすために、土地を後退させて道路の副幅を4m以上確保する必要があります。これをセットバックといいます。

例えば、下図のように前面道路の副幅が4m未満だった場合、敷地を道路中心線から2mになる位置まで後退させます。道路の中心線から2m後退させるのは、道路の両側が中心線から2mずつ後退させれば4m以上の道路の副幅を確保することができるからです。道の反対側が崖や川の場合は、道路の端から4mの道幅を確保できるように土地を後退させます。

セットバック

セットバックをすると、セットバック部分は道路扱いになるため、土地の利用価値はなくなります<。よって、付近の同じ面積の土地Aと比べるとセットバック分だけ土地の価値が下がり価格が低くなります。

6.3 私道の価値

土地は接道義務を満たさないと建物を建てることができないため、広い土地が戸建分譲用地として売りに出される場合、道路が新しく作られることになります。

新たに作られる道路は市区町村が所有する公道となる場合や個人が所有する私道となる場合があります。例えば、以下のように小規模に道路が作られた場合は私道になることが多いです。この場合、私道部分をABCDの4人で共有することになります。

私道の価値

新たに作られた道路が私道の場合、道路の部分は接道義務を満たすための措置なので経済的な価値がありません。また、道路を補修するための道路補修費等の負担が所有者である個人(ABCD)に降りかかります。

前面道路が私道の場合、私道部分は査定額が0になるほか道路補修費等の負担を考えて査定額が低くなります。

7 土地査定の前に準備・確認しておくべきこと

土地査定 事前準備
土地査定の前に準備・確認しておくべきことは以下の2つです。

  • 土地査定に必要な資料をそろえる
  • 土地の利用履歴を確認する

7.1 土地査定に必要な資料をそろえる

土地の面積や所在地など簡単な情報のみで土地の査定額を出す机上(簡易)査定では準備するべき書類はありませんが、実際に土地を見て査定額を出す訪問査定では以下の書類が必要です。

土地査定で必要な書類
名称内容
1登記簿謄本(登記事項証明書)法務局の登記簿に登記されている情報(土地の所有者・面積など)を記載した書類。法務局かインターネットで取得できる。
2公図土地の形状、地番、道路、水路や隣接地の位置関係を示した書類。日本全国の登記所やインターネットで入手できる
3土地の測量図法務局に備えられている土地の形状、面積、測量方法などが記載された書類。法務局で手に入る。
4登記済み権利証または登記識別情報土地の登記が完了したときに法務局から交付される書類。土地の所有者が所有している。
5固定資産税納税通知書土地にかかる固定資産税を通知する書類。土地の所有者に毎年6月に送られてくる

上記書類の中でも特に重要な書類が、土地の測量図です。

土地の測量図からは土地の面積や隣接地・道路との境界線がわかります。この書類がないと不動産会社が正確な土地の面積が分からず正しい査定額を出すことができません。

そのため、査定を依頼するときは必ず土地の測量図を用意するようにしましょう

土地の測量図は全国の法務局で取得することができます。請求書を記入して、手数料450円分の収入印紙を貼り、窓口に提出してください。また、わざわざ法務局まで出向くのがめんどくさいという方は、インターネットで請求して郵送してもらうという手段もあります。

詳しくは以下のサイトをご覧ください。

登記情報提供サービス|一般社団法人民事法務協会

7.2 土地の利用履歴を確認する

土地の査定前に土地の利用履歴を確認して、土地の中に有害物質や土地の利活用を阻害する埋設物が埋まっていないかどうか確認しましょう。

今は居住用として土地を利用していても過去に化学工場が建っていたりすると身体に有害な物質が埋まっている可能性があります。

土地の査定では土地の表面的なチェックしか行わないため土地の所有者が不動産会社に申告をしなければ査定額に反映されません。そのため、土地中に埋設物等が埋まっている可能性があっても、所有者としては言いたくない気持ちになるでしょう。

しかし、土地に瑕疵があることが土地の売却後に見つかった場合に、土地の売主は瑕疵担保責任を負います。。瑕疵担保責任に問われると、売主は莫大な損害賠償金を支払わなければなりません。結果的に最初から有害物質や埋設物を除去したほうがお金はかからないでしょう。

よって、土地の利用履歴をみて土地の中に何か埋まっている可能性があれば早めに不動産会社に連絡して埋設物を撤去してくれる業者を紹介してもらうようにしましょう。

8 土地査定にかかる費用

土地査定にかかる費用
土地査定は無料で不動産会社に依頼することができます

また、記事の前半で土地査定を不動産会社に依頼する時は不動産一括査定サイトを使うと良いとお話ししましたが、不動産一括査定サイトの利用も無料です。

わざわざ所有している土地まで出向いて査定してくれるのに本当に無料なの?どうして?
と思う方も多いと思います。
土地査定が無料で受けられるのは、土地の査定は不動産会社が土地を売りたい人と媒介契約を結ぶための足がかりと位置付けられているからです。

よって、不動産会社は土地査定をした人に対してはなるべく自社で媒介契約を結んで欲しいと考えています。
土地査定後に不動産会社から「土地を売りませんか」と営業の電話がくることがあるのもこれが理由です。

9 土地査定を受ける時の4つの注意点

土地査定を受ける際の5つの注意点

第8章では土地の査定を受ける際に注意してほしい4つのポイントをご紹介します。

    土地査定を受ける時の4つの注意点

  1. 複数の不動産会社に査定依頼する
  2. 査定結果を鵜呑みにしない
  3. 仲介を依頼する不動産会社は担当営業マンで決める
  4. 不動産会社の執拗な営業に注意する

9.1 複数の不動産会社に査定依頼する

土地の査定をしてもらうときは、必ず複数の不動産会社に査定を依頼するようにしましょう

土地の査定額は査定する不動産会社によって数百万円の差が生じます。1社のみに査定を依頼して、査定額が低く見積もられた場合、その査定額で売ってしまって損をしてしまったということが起こりえます。

不動産会社ごとの査定額比較

筆者も実際に実家の査定を不動産会社8社に依頼したところ、 査定額が安い会社と高い会社とで差が330万円もありました。もし、低い査定額で実家を売却していたら、330万円損をしていたかもしれません。

不動産会社によって査定額に差が出てしまうのは、査定額の計算方法に原因があります。

土地の査定額の計算方法は、簡単に言うと、「1㎡当たりの価格」×「土地の面積(㎡)」です。このうち、「1㎡当たりの価格」は査定地周辺の土地の取引事例から不動産会社が任意に決定します。「1㎡当たりの価格」が不動産会社ごとに数万円違うと結果的に査定額に数百万円の差が生じてしまうのです。

したがって、不動産会社ごとに査定額が違ってしまうのは避けることができません。土地の売却で失敗しないために必ず複数社に査定依頼して査定額を比較検討するようにしましょう。

9.2 査定結果を鵜呑みにしない

不動産会社が提示してくれた査定結果は鵜呑みにせず、自分でも相場を調べるようにしましょう

自分で相場を調べることによって、実際に売れそうな価格と明らかにかけ離れた査定額がわかるようになります

前段で説明した通り、低い査定額のまま土地を売却してしまうと損をします。また、不動産会社の中には査定依頼者と媒介契約を結ぼうとしてあえて査定額を実際の価格よりも高めに設定する業者もいます。

上記のような不動産会社は、はじめ土地の売値を高めに設定させておいて土地が売れなくなると売主に土地の売値を下げるよう伝えてくるでしょう。すると、土地の販売期間が長期化して固定資産税などの無駄な費用を払うなんてこともあるでしょう。

そのような結果にならないためにも、自分で相場を調べて、査定結果の妥当性を判断するようにしましょう。査定結果の妥当性を判断するにはさらに以下の2つに気を付けるとよいです。

  • 最も高い査定額、最も低い査定額はなぜその価格になるのか根拠を不動産会社に確認する
  • 根拠が明確でない場合はその査定額は信頼しない

土地の相場の調べ方を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

土地を売ろうか迷っている方は、所有している土地がいくらで売れるのか気になるものです。また、できるだけ高く売却したいと考えているのではないでしょうか。この記事では、土地の売却相場の調べ方と土地が高く売れるタイミングをご紹介します。

9.3 仲介を依頼する不動産会社は担当営業マンで決める

土地の売却を検討している方は土地の査定を依頼した不動産会社の中から仲介を依頼する不動産会社も選ぶことと思います。

媒介契約を結ぶ不動産会社を選ぶ際は査定額が高いという理由だけで不動産会社を選ばないようにしましょう。理由は、前段で説明したように、経営戦略上わざと高い査定額を出す不動産会社もいるからです。

土地を高く売りたいという方は担当の営業マンの交渉力の高さに着目して不動産会社を選ぶとよいです。

土地が高く売れるかどうかは実際のところ不動産会社の良しあしよりも担当営業マンの交渉技術次第だからです。

同じ会社、同じ条件の土地でも担当営業マンの腕の違いで土地の売却価格が50万円も変わったという話も聞くほどです。

交渉力の高い営業マンを見極めるポイントは以下を参考にしてください。

 

誠実さ
  • わからないところを聞くと丁寧に分かりやすく教えてくれる
  • 連絡をするとすぐに返信してくれる
交渉力
  • 売りたい土地のある地域で、営業マンの売却実績が複数ある
  • 自分の主張をするときは人の話をじっくりと聞いてから話す癖がある
相性
  • 話していていやな感じがしない。この人に任せたいと思う
知識
  • 売りたい土地と似たような土地が同一地域内でがどれくらいの速さ値段で、値段で売れているかを聞くとすぐに返事が返ってくる
  • 買い手の候補や探し方を複数知っている
不動産の売る・貸すの実現には、不動産屋の存在が欠かせません。その選び方が金額や期間など、結果を大きく左右するのです。査定だけではない5つのポイントをまとめます。

9.4 不動産会社の執拗な営業に注意する

不動産会社にとって土地の査定は土地を売りたい方と媒介契約を結ぶための手段です。

よって、査定を依頼する方がまだ売却をする気がなくても土地の売却をしませんかと執拗な営業をかけてくることがあります。

もし、あなたがまだ土地を売ることを考えていないのなら、そのような営業に対して「まだ土地を売る気はありません」ときっぱりお断りするとよいでしょう。

また、不動産一括査定サイトを使って土地の査定を依頼した結果、電話での第一声で「土地を売る気はございますか」と聞かれ、「ないです」と答えると急に冷たい対応をする営業マンもいます。

そのような不動産会社は土地査定の対象者を土地の売却を検討している人に限っている可能性があります。

気持ちがよくないと感じた電話対応の場合はほかの不動産会社に土地の査定を依頼するとよいです。

10 まとめ

土地の売却の一環として土地の査定をするときは、不動産一括査定サイトを用いて複数の不動産会社に土地の査定を依頼するようにしましょう

土地の査定額は不動産会社ごとに異なります。不動産会社の中には媒介契約を結ぶために意図的に査定額を高く設定する会社もあります。土地の売却で後悔しないためには、1つの不動産会社に固執するのではなく、複数の不動産会社の話を聞いてから1つに絞るのが効果的です。

また、仲介を依頼する不動産会社を選ぶときは査定額だけでなく、査定額の根拠や担当営業マンの人柄など総合的に情報を集めたうえで判断するようにしましょう。

不動産会社8社に査定を依頼したら
不動産会社8社に査定を依頼したら330万円の差があった

今後の目安のため、一括査定サイトを使って実家の査定を依頼したところ、安い会社と高い会社の差が330万円ありました。
簡易査定なら情報を入力するだけで、その日の内に連絡が来る会社も多く、売却相場がすぐに分かります。

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ただし、一括査定サイトもすべての不動産会社と提携しているわけではありません。 1都3県(東京・神奈川・千葉・埼玉)または人口が多い地域の不動産の場合、大手企業6社が集まった「すまいValue」も合わせて検討するとよいでしょう。

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