空き家活用で収益増加、本当に得する方法を成功・失敗事例に学ぶ

空き家

「持っている空き家はなかなか手放せない。しかし、固定資産税などの維持費や管理の手間がかかるので何とかしたい」
空き家は保持しているだけで固定資産税などの維持費や、管理の手間がかかり、管理を怠れば、周辺トラブルにも繋がります。
同時に、時間が経つほど空き家の価値は下がっていきます。
何もしなければ空き家は「マイナス」の資産です。

今、世の中では大量に空き家が増えています。
2019年4月に公表された、最新のデータ(2018年の調査)では全国の空き家数は846万件でした。(総務省統計局平成30年住宅・土地統計調査
更には2033年には全国の空き家数が2,000万件を超えるという予測もあります。

政府は空き家問題に対応するため、空き家特別措置法を制定し、空き家対策を強化しています。放置すれば固定資産税も大幅に増加します。

一方で、空き家は適切に活用すれば、儲かる資産になる可能性も秘めています。

負債だと思っていた空き家が、実はお金を生む資産だったとしたら、いかがでしょう。空き家に対する見方が変わるのではないでしょうか。人の住まない家は劣化が急速に進むので、使えるうちに手を打ちましょう。

世の中には、空き家を有効活用して大きな収益や社会貢献を実現している事例が豊富にあります

そのような事例や、自治体による保有者に取ってお得な補助金政策などを見ながら、空き家をどのように有効活用すべきなのかを見ていきましょう。

1. 空き家活用方法の代表的な4種類

今空き家になっている不動産をどのように活用するか。
幅広く考えると空き家の活用方法には以下の4つがあります。

代表的な空き家活用の方法4種類
  1. 誰かに貸す
  2. 自分で利用する
  3. 売却する
  4. (空き家を壊して)土地活用

空き家活用という場合は、1の誰かに貸す方法を指す場合が多いです。
実際に収益につながるのは1,3,4の、貸す、売却する、土地活用です。

1.1 空き家の状況や目的によって適切な活用方法は異なる

以下、様々な活用方法をご紹介しますが、保有している空き家の状況や、目的によって、何が最適な空き家活用の方法なのかは異なります

保有している空き家にある程度の資産価値や、住居としての価値があり、収益を上げることが目的ならば、通常の賃貸を中心とした「貸す」活用が中心になるでしょう。
海外の人や旅行者に特に人気が出るエリアや物件の場合はAirbnbなどの民泊サービスの利用も有効です。

一方で空き家の住居としての価値が低い場合は、別の選択肢が有効です。
建物として残す必要は無いが、土地は保持したい、というような場合は空き家を解体して土地活用することもあります。
空き家自体を保持したい場合は、収益を大きく稼ぐよりも自治体に貸してマイナスを少なくする方が良い場合もあります。

そもそも、空き家を保有し続ける意思がなければ売却してしまうのも一つの有効な活用方法です。

自分の空き家にどれほどの価値があるのか、空き家活用の目的はどのようなものかを自分自身で考えながら記事を読んで頂くと、よりよい活用方法がわかるはずです。

まずは1つ目の「誰かに貸す」活用について見ていきましょう。

2. 賃貸物件として貸す

空き家にあまり手をかけず、一般的な方法で収益を上げたい方にお勧めなのが「賃貸」です。家の居住用の価値が高いほど有効な活用方法です。

田舎暮らしが見直されるようになって、都市圏からの移住が少しずつ進んでいます。
田舎暮らしでは、アパート等の集合住宅よりも戸建に住む人が多いです。

近年、全国の各自治体やNPO等が提供している空き家バンクも登場しました。
自治体が介在する安心感は、借りたい側に大きく作用するでしょう。

これまでの賃貸は、貸主が物件を管理し、必要ならリフォームをして借主に提供する必要があり、田舎の実家にお金をかけたくない心理から敬遠されていました。
現在では、借主が改修を行う「借主負担DIY型」の賃貸形態が注目されています。

2.1 そのまま家を賃貸として貸し出す

最もシンプルな形は空き家を賃貸物件としてそのまま貸し出す形です。
空き家であっても魅力的な物件であれば借り手が現れる可能性はあります。

また、最近では空き家活用方法の1つとして「全国定額で住み放題」のADDressのようなサービスも始まっています。(2019年4月サービス開始)

住む側としては月額4万円~で地方の空き家などに住み放題です。
貸し出し用の物件もサイトで募集しているので、空き家オーナーは検討してみる価値があります。

もちろん通常の管理会社を通して賃貸する一般的な賃貸も利用可能です。

今の空き家が賃貸に出せるのか、その場合いくら位の賃料が見込めるのかを把握するにはプロの査定が有効です。

例えば、元SBIグループのReGuideは運営13年目の老舗査定サービスですが、
こちらでは売却価格の査定に加え、賃貸に出した場合の賃料査定も行えます。

会員登録自体もYahooやFacebookのアカウントを利用して簡単に行える、のでご興味があればぜひご確認ください。

価格系は調べるとそれなりに数字もわかりますが、手間もかかるためプロの査定を複数社まとめる点が正確さと手間の両面からおすすめです。

Re Guide(旧:SBI不動産一括査定)

Re Guide

運営会社株式会社ウェイブダッシュ
公式サイトhttps://www.re-guide.jp/assess/
運営履歴2007年1月~
公表社数約600社
言わずと知れたSBIグループの旧SBIライフリビング株式会社から分社化し、いくつかのWEBサービスを展開しています。一括査定サイトの中でも長い、約10年の運営歴があります。

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2.2 空き家バンクの活用

JOIN

多くの自治体が、空き家対策として空き家バンクを設置しています。
その数は500以上です。まずは空き家のある地域で、空き家バンクを確認してみましょう。

JOIN ニッポン移住・交流ナビ‐空き家バンク・住まい
住み替え・二地域居住‐空き家バンク情報

空き家バンクへ登録するメリットは、借主とのマッチングに加え、リフォーム等の出費に対して、費用の助成・補助をしてくれる点です。
すべての空き家バンクで改修費用の助成・補助制度があるとは限りませんが、制度があるなら利用しない手はありません。

なお、基本的には空き家バンクは自治体単位での登録です。
ただし、「アットホーム」や「LIFULL HOME’S」などの大手不動産ポータル事業者が、全国版の空き家バンクのウェブサービスを作成しています。
物件を幅広に探したり、全国の空き家事情を知りたい場合には有益なサイトです。

アットホーム 空き家バンク【全国版】

LIFULL HOME’S 空き家バンク

空き家バンクにいついての各自治体の取り組みやメリット、デメリットについては以下の記事もご参照ください。

空き家問題は田舎に限りませんが、需要がより少ないのは明らかです。それを改善するための取り組みが空き家バンクで、実は利用者のメリットが大きい仕組みになっています。

借主負担DIY型とは?

空き家となった田舎の実家を賃貸する場合、これまでは貸主である所有者が、内外装の修繕を行い、きれいな状態にするケースが大半でした。

一方、借主負担DIY型においては、居住に支障があるほど状態でなければ、そのまま借主に引き渡し、借主が自分で修繕しながら居住する形態です。
借主負担DIY型のメリットは双方に大きく、賃貸市場の活発化が期待されています。

貸主のメリット
  • 住める状態なら修繕費用が発生しない
  • 借主が修繕するので長期契約になりやすい
  • きれいになって返ってくる可能性がある
借主のメリット
  • 自分好みに修繕できる
  • 修繕費が借主負担なので家賃が安い
  • 自己修繕に対して原状回復が必要ない

もっとも、借主負担DIY型でも、事前に修繕可能箇所の取り決めは必要です。
それでも、空き家から収益を得られ、管理も借主がしてくれるとなれば、借主負担DIY型の賃貸経営は、むしろ貸主にとってありがたいでしょう。

2.3 シェアハウスによる賃貸

田舎は賃貸物件が充実しておらず、特に単身者には不都合が大きい土地です。
そこで空き家活用の1つとして、シェアハウスで賃貸する方法も使われています。

核家族化が進んだ現在では、家族連れにすら田舎の空き家は広すぎることがあります。
無論、単身者では言うまでもなく、賃料の安いシェアハウスにも需要がある図式です。

シェアハウスにした場合、1人でも入居者がいれば家賃収入があるので、一種の集合住宅のように収益低下のリスク分散ができます。
また、複数の入居者がいれば、1軒で貸すよりも合計家賃が高く取れます。

2.4 改装可能にして店舗用に貸し出す

立地は限定されますが、田舎の風情を生かしたまま、出店したい事業主は存在します。
改装により躯体(主要構造)以外は原形を失いますが、そこは割り切りが必要です。

また、どのような方法でも賃貸物件で貸し出した場合は、実家として使えませんから、荷物を完全に引き上げるつもりなら、住宅でも店舗でも同じことです。
店舗の場合は、むしろ借り手が付くかどうか問題なので、あまり期待せず自由度の高い賃貸物件としてアピールすれば、結果的に店舗になることもある程度でしょう。

2.5 空き家を民泊物件として活用する

外国人観光客の増加や、AirBnB(エアビーアンドビー)のようなサービスの成長を受け、民泊が増えています。

民泊新法による規制強化で一時の勢いは無くなりましたが、2020年の東京オリンピックや、外国人旅行者数は増加傾向にあること、法律の整備によって健全性が高まったことなどから、中期的には民泊の盛り上がりが続く可能性も高いでしょう。

自分たちや日本人にとって価値の低い空き家であっても、外国の方から見れば価値のある物件である可能性もあります。

例えば、古い日本の様式を保持している建物なら、外国人にとっては日本を感じられる魅力的なものでしょう。

このような観点から、空き家を民泊にすることも面白い活用法の一つです。
民泊についての詳細はこちらの記事も御覧ください。

東京オリンピックや円安による旅行客の増加、airbnbの登場により、民泊が注目されています。そしてこれは空き家再生の糸口ともなり、その可能性と懸念点を考えます。

2.6 公共用途を目的に貸し出す

収益の得づらい番外編ですが、物件の収益化が難しい場合や、他の人の役に立てたい場合に公共用途に利用してもらう方法もあります。
田舎の空き家の数に対して、需要の絶対数が少ない事情から、公共の場として再利用する試みもあります。

埼玉県川口市のように、空き家を地域のために利活用する場合に工事費用の補助金が出るような仕組みも自治体によっては存在します。

コミュニティスペース

小林ふれあいの家

地域のコミュニティスペースや活動拠点として、空き家を自治体やNPO法人等に使ってもらう形態です。
住居として人気の無い空き家でも活用できる場合があります。
基本的には寄贈ですが、使用貸借契約が可能かどうかは団体に確認してください。
世田谷区社会福祉協議会  小林ふれあいの家

移住者の体験用住宅

宇和島体験住宅

各自治体は過疎化による税収入の低下から、移住対策事業として、田舎暮らしの体験用住宅の提供や体験ツアーを盛んに行っています。
大抵は数日から数ヶ月間を、無料または安価に貸し出す方式が採用されています。

空き家バンクと通した、体験用住宅や体験ツアーが行われている自治体もありますので、、自治体に確認してみましょう。

会員制の民宿にした事例もある

荒蒔邸

古民家の活用事例として、NPO法人の会員に限定した民宿として貸し出しているケースがあり、国土交通省の資料にも掲載されました。
NPO法人にグループで申込み、数千円の安価な宿泊費で提供するものです。

NPO法人遊楽 里美古民家の宿「荒蒔邸」

大きな古民家ですが、開業資金の約半分(200万円)を行政から補助してもらい、様々な田舎体験を提供する拠点として活用しています。地域に貢献すると判断されれば、行政から大きな補助を受けられる端的な事例です。

文化施設への提供

町並み資料館

全国的な広がりではないですが、一部の地域では資料館や図書館等の文化施設として、空き家を活用している事例(小浜西組町並み協議会 町並み資料館)
もみられます。
店舗を改装した例(こすみ図書)もありました。

福祉・医療分野に提供

高齢化が進んだ田舎こそ、福祉・医療分野における活用ニーズは高いと考えられます。
実際にも、空き家を利用したフランチャイズ型のデイサービス事業をしている企業がありますし、福祉分野での活用を目指した空き家バンクもあります。

2.7 空き家を貸す場合の主な注意点

収益化に有効な空き家賃貸ですが、注意点がいくつかあります。

賃貸管理の注意点

賃貸管理業務を家主が自分で行おうとすると負担が大きく、また具体的な知識や情報の不足からトラブルにもなりやすいです。
プロの賃貸管理会社に依頼すれば、費用はかかりますが、管理業務を任せることが出来ます。
積極的に活用を検討しましょう。

家賃設定の注意点

賃貸物件の収益性を決めるのは「家賃」です。
高すぎれば入居が決まらず、安すぎると収益が減ってしまいます。
適切に周辺相場を見極めて設定しましょう。不動産業者に相談しながら適切に設定しましょう。

契約形態の注意点

賃貸契約には「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類があります。
「普通借家」の方が家賃を高くなる傾向にありますが、借り主保護のため、貸主都合で退去を求めることができません。
「定期借家契約」の場合は、期間後に解約となり、空き家を再度自分で利用することが出来ます。その後の活用や居住などが決まっている場合は定期借家契約にしましょう。

民泊新法に関する注意点

民泊の流行に伴い、法律が整備されました。
貸主は適切な管理などが求められ、違反した場合は処罰の対象となります。
また、貸し出せる日数は年間180日に制限されていますのでこの点にも注意が必要です。

2.8 空き家を貸す前にリフォームするべきか

そのままでは貸せない空き家もリフォームすることで借り手が見つかる可能性があります。
空き家が古い家の場合は破損が酷い、設備が古い、耐震基準が旧耐震基準などで借り手から敬遠される場合があります。
上でご紹介した借主負担DIY型のような修繕スタイルもありますが、一般的な借り主向きではありません。
通常の住居を探している借り主に対して家の魅力を高めるにはリフォームは有力な手法の1つです。

ただし、後ほどご説明するようにリフォームして借り手は見つかったが、リフォーム費用を回収できない、という空き家活用の失敗談も存在します。

くれぐれも賃料でリフォーム費用を回収して、更に儲けを出せるかの綿密なシミュレーションを行いましょう。

また、空き家のリフォームには補助金の出る地方自治体も多くありますが、居住用や公共用が条件で、賃貸用のリフォームは補助金適用外の場合が多いので、事前に各自治体の補助金のルールを確認しましょう。

もちろん神奈川県海老名市のように、賃貸契約であってもリフォームの助成金が出る場合もあります。
自治体ごとのルールを事前に、忘れずに確認しましょう。

以上が「貸す」場合の事例です。

「貸す」について少しは具体的にイメージがついたかと思います。

また、千葉県千葉市のように、空き家の有効活用に関する情報提供や、空き家活用の相談を行っている自治体もあります。
具体的な活用イメージがつかない場合も、自分の空き家住所がある自治体に相談してみるのも1つの手です。

千葉市:空き家の有効活用 

続いて空き家の売却についてみていきます。

3. 空き家を売却する

価格次第では空き家を売っても良いと思える場合には、売却も検討するべきです。
少なくとも、「売った場合にいくらになるのか」は把握しておくべきでしょう。

売却も、空き家や土地という資産を現金化して、他の資産に転換していくという発想において、資産活用の1つです。

空き家の売却は通常の不動産売却と同じ流れで進みます。
ただし、通常の不動産仲介で売却できない場合は、不動産会社に直接空き家を買い取ってもらう、不動産買取という方法もあります。

3.1 売却のメリットとデメリット

空き家を売却する、ということは空き家という不動産を現金に変えることです。

同じ資産価値の不動産と現金を比べると、現金の方が基本的に得です。
不動産は所有しているだけで税金が発生し、家の価値は年々低くなります。
また、不動産はすぐに処分ができない流動性の低い資産で、使い道が限定されない現金の方が、圧倒的に資産運用の自由度が高いメリットを持ちます。
ただし、不動産を売却すると、諸費用が発生し、現金化すると資産価値そのままの現金は手に入りません。こちらがデメリットです。

3.2 不動産買取の可能性

通常の不動産仲介では買い手がつかなくても、不動産会社なら空き家を買い取ってくれる場合もあります

一般に土地が広すぎたり、築年数が高い物件は一般の買い手が付きづらいですが、不動産会社なら直接買取を行ってくれるケースがあります。
不動産会社の場合は、「分割して戸建てやマンションを建てる」「リフォーム・リノベーション工事をした上で売却する」といった選択肢も持っているためです。

例えば不動産買取業界最大手の「カチタス」では、地方で、そのままでは買い手がつかないような空き家を仕入れの対象として事業を展開しています。
なお、カチタスは世界的な経済新聞であるFinancialTimes紙「日本の空き家問題を解決する企業」として紹介されています。

簡単に複数社に査定を行い、住宅価格を把握しておけば、それ以外の空き家活用の収支見込が出た際に、どちらが得なのかを比較することができます

仲介では売れなさそうな空き家の売却相談はリビンマッチに

空き家の場合、古すぎたり、場所の問題で一般的な仲介では金額が付きづらい場合があります。仲介が難しい物件の場合は通常の不動産一括査定サイトでも価格がわかりません。

しかし、リビンマッチなら、上でご紹介したような「不動産買取の査定」も行うことができます。

リビンマッチによる買取査定がオススメなケース
  • 空き家活動の目途がなかなか立たない
  • 空き家を早く現金化したい
  • 古い家や田舎の土地なので仲介では売りづらそう
  • 過去に通常の一括査定サイトで対応業者がいなかった

というような方には、こちらでの不動産買取査定がおすすめです。

不動産を売却する方法には、不動産会社に仲介をしてもらう方法と買取をしてもらう方法の2つがあります。 初めて不動産を売るとなると、ど...

そして、実はリビンマッチは空き家を賃貸にした場合の「賃貸査定」も可能です。

通常の査定、不動産買取査定、賃料査定がまとめてできるサービスは極めて貴重です。どこかにご興味があればリビンマッチの活用を検討してみましょう。

リビンマッチ

リビンマッチ

運営会社リビン・テクノロジーズ株式会社
公式サイトhttps://www.lvnmatch.com/about/
運営履歴2006年12月~
公表社数約1,400社
リビンマッチは不動産買取や任意売却など、仲介以外の売却方法でも査定比較ができるサービスです。賃料査定も行えるので、多様なニーズに応えることが可能です。

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その他、家の売却についてより詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

ほとんどの人にとって、人生の中で家を売る回数はそれほど多くないでしょう。 そもそも、家を買うときの動機が定住を前提としていますし、予定外の転勤、実家の相続などなければ、売る機会は少ないからです。ここでは、家の種類や、売却の理由、個別の事情などにより、どのような点に注意すべきか、1つずつ具体的に解説していきます。

遠方にある田舎の土地をなるべく負担なく売る方法はこちらをご覧ください。

所有している土地が遠方の場合、維持や管理が行き届きにくいのが現状です。売却して手放したいと考えていても、遠方の不動産会社では時間的にも体力的にも大変です。この記事を読んで遠方の土地を売る際のポイントを押さえ、スムーズな売却を目指しましょう。

4. 収益性の把握に有益な一括査定サイト

空き家活用の収益性を考える場合には、

空き家活用の収益性を考える上での2つのポイント
  • 活用したらどれくらい儲かるか
  • 売却したらどれくらいの金額になるか

の両方を把握して比較することが大切です。
そして、売却時にいくら位になるのかを知るために重要なサービスが一括査定サイトです。

仕組みは以下のようなものです。

一括査定の仕組み

普通複数の会社で査定を受けようと思ったら、図の左側のようにそれぞれの会社に連絡をしなければいけません。
一括査定サービスを利用することで、入口となる1つのサイトに情報を入力するだけで、複数社への依頼が一括で完了するのが、このサービスの最大の特徴です。

利用は完全無料、情報の入力で売却した場合の査定金額を把握できます。
査定価格は会社によって異なりますが、多くの情報を集めることで、適切な相場が見えてきます。

HOME4Uのようにサービス運営会社自体が日本の大手企業で安心なサービスもあれば、すまいVALUEのように、他の一括査定サービスでは依頼できない業界トップの業界最大手の不動産会社が集まっているサービスもあります。

また、売却価格を知りたいだけなので、まだ営業を受けたくない、という方には匿名で査定が受けられるHOME’Sの「匿名サービス」のようなサービスもあります。

ご自身にあったサービスで持っている物件の価値を明確化しましょう。

HOME4U

home4u

運営会社株式会社NTTデータ・スマートソーシング
運営履歴2001年11月~
公表社数約550社
運営歴はこの手のサイトの中で最も長い16年。知名度も高いNTTグループが運営し、大手から地域密着企業まで、厳しい審査を経た不動産会社のみ提携という信頼感があります。

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すまいValue

すまいValue

運営会社小田急不動産株式会社
住友不動産販売株式会社
東急リバブル株式会社
野村不動産アーバンネット株式会社
三井不動産リアルティ株式会社
三菱地所ハウスネット株式会社
運営履歴 2016年8月~
公表社数6社
不動産一括査定と言えど、全国すべての不動産会社の査定が受けられるわけではありません。
すまいValueは業界トップクラスの不動産会社6社が運営し、ここにしか参入していない会社も。大手での査定結果が欲しい場合は、他の一括査定サイトと合わせての利用もおススメです。

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HOME’S

ieul

運営会社株式会社LIFULL
運営履歴 2014年~
公表社数1,300社以上
CMでおなじみのHOME’Sが運営する一括査定サイトで、掲載数1,300以上は業界トップクラス。
不動産・住宅情報サービスの運営で培った情報を活かし、充実した不動産会社の情報を掲載している点も特徴です。

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5. 空き家を取り壊して土地活用を行う

家が古くて活用の余地が無いが、土地は保持したい場合は、空き家を解体しての土地活用を検討します。

ここでは、空き家を解体することによるメリットとデメリットを解説します。
土地活用については、別記事を用意しているのでそちらをご覧ください。

ポイントだけ抜粋すると、空き家を解体した後の土地には、例えば以下のような活用方法が考えられます。

空き家解体後の土地活用の種類
  • アパート経営・マンション経営
  • 戸建賃貸経営
  • 賃貸併用住宅
  • サービス付き高齢者住宅経営
  • 事業用賃貸経営
  • 駐車場経営
  • トランクルーム/貸し倉庫
  • 太陽光発電での売電
  • 貸地として土地のみを貸す

解体は、解体業者への見積もりに始まり、解体業者との契約、解体工事、解体後の滅失登記(法務局で建物が失われたことを申請する手続き)で終わります。

土地活用を検討する方に対しては以下のページでより具体的に解説しています。

土地の活用方法は15種類あります。記事では、土地の活用方法15種類の一覧と失敗しない活用方法の選び方を紹介します。

5.1 空き家を解体するメリット

空き家は課税の対象にもなり、管理されていないと行政指導の対象になるおそれもあります。維持管理には費用も手間もかかります。
空き家対策特別措置法の施行によって、周辺に悪影響を与える空き家は、指導対象になりました。

空き家を解体することで、維持管理の手間から解放され、土地を利用したいニーズへと活用の場を転換することになります。
また、空き家の活用方法はどうしても建物の活用に限られており、解体して更地になれば、土地としての活かし方ができるため選択肢が広がります。

平成27年5月26日、空き家対策特別措置法が完全施行されました。これは誰が対象で、どういった効果や固定資産税などへの影響があるのか?噛み砕いて解説してみます。

5.2 空き家を解体するデメリット

空き家を解体するデメリットは、何と言っても費用面です。
木造住宅でも解体費用は坪3万円程度はかかってしまいます。

他に大きいのは、固定資産税・都市計画税が高くなることで、住宅が建っている土地は、固定資産税が最大で1/6まで、都市計画税が最大で1/3まで軽減されます。
空き家を解体すると、軽減措置が失われ税金が高くなります。
解体で家の税金がなくなるとはいえ、土地が高い地域では、解体後の維持費と土地活用の実現性も考慮して、解体を検討しなくてはなりません。
無計画に空き家を解体しただけでは、解体費用と税金増になるだけでしょう。

w.tochikatsuyou.net/sell/kaitai-hiyou/

更地にした際のメリットデメリットは以下の記事を参考にしてください。

土地の売却を検討しているけど建物が残っている場合、更地にした方が良いのか否か悩むものではないでしょうか。この記事では、土地売却を更地前か後か、どちらが得策かを解説していきます。メリット・デメリットを知り、土地売却を成功させましょう。

6. 空き家活用の失敗事例

空き家の活用は必ずうまくいくわけではありません。
世の中には多くの失敗事例も存在します。

必ず失敗しない、完璧にする、ということはできなくても、失敗事例を知っていれば、同じ失敗はしなくて住みます
よくある失敗のケースをいくつか見てみましょう。

6.1 空き家を賃貸にしたが、周囲とのトラブルが発生した

空き家を賃貸にした結果、そのエリアとは馴染みの薄い人が入ってきて、トラブルに発展するケースがあるようです。

地域づきあいのコミュニケーションや、老朽化が進んだ空き家の使い方、また、民泊などでもゴミの出し方や騒音などのトラブルは多く発生します。

借りている人が出ていけば一旦の問題は収まりますが、所有者と周辺住民の間にできた溝は修復が難しいケースもあります。

空き家を貸し出す場合は、周囲の居住者とのトラブルが発生しないよう、十分に注意する必要があります。

6.2 売却したが、実は賃貸できたことを知った

空き家を売却したが、実は周囲の空き家保有者が良い条件で貸し出していて、周囲の貸出物件の方が収益性が高いことを後から知ったようなケースです。

逆に、賃貸していたら売却した方が得だったというケースもあります。
ただ、特に売却してしまった場合は取り返しがつかなくなりますので、事前に「売却」「賃貸」などのケースの収益を比較して、最も良いものを選ぶことが重要です。

6.3 相続で取得した空き家で、相続人間の議論の間に老朽化が進んだ

実家を相続した場合、被相続人が複数になる場合もあります。
例えば実家に住んでいた親が亡くなり、複数の子供で相続したというようなケースです。

空き家を複数人で相続した場合、その空き家の活用には相続人同士の合意が必要です。
意見の合意がないまま、時間ばかりが過ぎ、何も決まらないまま家が老朽化していくことは避けなければいけません

空き家となった物件は居住中の物件に比べ劣化が早く進みます。
換気がされず湿気が溜まったり、虫や害獣が発生しても対処されない点が理由です。
意思決定は早く行うようにしましょう。
空き家の放置は以下の記事で説明しているように、周囲とのトラブルや問題にも繋がります。

空き家を放置するとどうなるのか、噂には聞いても詳しくは知らないものです。空き家対策特別措置法による固定資産税の実質増額や強制解体はよく聞くところですが、所有者が直面しうる4つのリスクを、法的な根拠と合わせて紹介します。

6.4 リフォームして賃貸にしたが、リフォーム費用の元が取れない

空き家が古い場合、そのままでは貸出ができず、リフォームする場合があります。
ただし、当然リフォーム費用も有料です。

賃貸した場合の収支計画を立てておかないと、賃貸に出したは良いもののいつまで立ってもリフォーム費用が回収できず、累積では赤字になってしまうケースもあります。

くれぐれもリフォームの前に収益の試算を立てましょう。

6.5 知り合いの不動産会社に付き合いで売却依頼して、相場よりも低い価格で売ってしまった

売却を選択した際に、売却先をしっかり選定しなかったために損をしてしまうケースです。
不動産は世の中に同じものが2つとない、一点物です。
正確な価格、というものが存在せず、相場はあってもやはり仲介会社や買取会社によって価格は変わってきます。

どれほど付き合いがある不動産会社であっても、1社だけでは最高の価格にならない可能性が高いです。

売却を検討する際は、必ず複数社への査定を依頼しましょう。
簡単に複数の不動産に査定依頼ができるサービスがありますので、
そちらを活用すると手間も少なく、高値で空き家を売却できます。

一括査定サイト(HOME4U・HOME'S・Re Guide・イエウール)を使い、実家の査定を依頼した結果をまとめました。うっとおしい営業電話は来るのか?それも覚悟で計8社に依頼した実際のやりとりと査定額も公開しています。

6.6 空き家管理業者選びに失敗した、安い所を選んだらずさんな対応で劣化が進んだ

空き家を管理してくれる管理サービスも世の中にはいくつも存在します。
ただし、これらの業者もしっかりと選定しない場合、思い通りのサービスを提供されなかったり、相場以上の価格を請求されたりするケースがあります。

事前に複数社を価格と品質の両面から比較して、適正な委託先を選択しましょう。

空き家管理サービスの比較はこちらの記事で行っています。

空き家の悪影響は植栽や防犯面などを考えると、新しい家でもあり得る話です。空き家の水道や庭の管理、郵便物の対応、害虫や防犯の対策は何をどのように行えばよいのでしょうか?また火災や地震保険は入った方がよいのでしょうか?

以上のようにどの失敗も、事前に検討をすればある程度防ぐことができます。
できるだけ検討の手間を減らしつつ、安易な意思決定をしないように注意しましょう。

7. 空き家問題と対策、公的な取り組みや補助金

今後空き家が増加していくことは間違いありません。
一方で、空き家の増加は空き家の所有者だけでなく、地域にも悪影響を及ぼしかねません。
今後増加する空き家による問題は増えていくと見込まれています。
そのような「空き家問題」とその対応についてみていきましょう。

7.1 空き家問題と空き家対策特別措置法

例えば、国土交通省の「空き家の現状と課題」以下の資料では、空き家増加による問題として

空き家増加により発生しがちな問題
  • 防災性の低下
  • 防犯性の低下
  • ゴミの不法投棄
  • 衛生の悪化・悪臭の発生
  • 風景景観の悪化
  • 樹枝の越境、雑草の繁茂

などを上げています。

このような状況を防ぐために国や各自治体では「空き家対策特別措置法」のような法律制定を行ったり、地方条例によって罰則や補助金などを設定し、できるだけ問題が発生しないようにしています。

空き家を活用する場合に、このような補助金が使える可能性もあります。
自分の空き家がある自治体の補助金など、空き家に関する制度は必ず空き家活用検討の際に調べましょう。

空き家に関する補助金の例には、以下のようなものがあります。

7.2 空き家の除却・解体に対する補助金

空き家は解体するだけでも大きな費用がかかります。
自治体に寄ってはこの解体費用の補助金負担を提供している場合があります。

一般的には、空き家であることに加え、築年数が古かったり、耐震強度が弱かったりすることが条件になる場合が多いです。

解体費用の一部が支給されるケースが多いですが、費用が大きいので数十万円単位の補助金が出ることも多いです。解体を考えている場合は、必ず確認しましょう。

7.3 空き家の改修に対する補助金

空き家を改修・リフォームする場合に補助金が出ることがあります。
空き家が老朽化したり、使われなくなるとトラブルのもとになるので、空き家の有効活用を促していく趣旨の補助金です。

例えば、神奈川県海老名市では、「空き家活用促進リフォーム助成金」という名称で、10万円以上のリフォームに対して、費用の2分の1、最大50万円までを補助しています。

空き家の保有者はもちろん、新しく購入した人や、賃借人でも申請できるケースがあるので、要チェックです。

平成30年度「空き家活用促進リフォーム助成金」について

7.4 空き家の取得に対する補助金

空き家を取得する場合にも補助金が出る場合があります。
購入するだけで出る場合や、リフォームして住むことが条件になるなど、自治体に寄って制度は様々です。

古い空家の場合価格がかなり安く購入できる場合もあり、補助金がかなり助けになることもあります。

購入後に空き家を活用することも可能です。
興味がある自治体があれば調べてみましょう。

なお、全国の自治体の空き家についての補助金を探せる「空き家活用の匠」というサイトもあります。
必要に応じて有効活用しましょう。

また、空き家増加の課題については、以下の記事に詳しく書いています。

メディアで空き家問題の話題が増えていますが、人口は減っていても世帯数はまだ増えており、問題が深刻になるのはこれからです。空き家問題の今後と対策を紹介しましょう。

7.5 空き家に関するその他の補助金

東京都の起業家による空き家活用モデル事業のように、全国的に空き家活用の促進と空き家問題の解消が進められる中で、空き家を活用するための新しい取り組みも始まっています。
国の方針に基づく内容ですので、空き家活用関連の政策には公的な補助金、助成金が付与されるケースが多くあります。

特に自分が住んでいる自治体、空き家を保有している自治体の補助金については必ず確認するようにしましょう。

7.6 空き家保有のコスト

ここまでで空き家の活用法について見てきました。
では、全く活用しないとどうなってしまうのか
空き家を持つことのコストについても確認しましょう。

固定資産税

空き家にも固定資産税がかかります。
これが一番基本的なコストです。
注意点として、居住用の建物がなくなった場合は固定資産税が増加します。

また、自治体に寄って「特定空家」に指定された場合も、固定資産税が増えることがありますので注意が必要です。

水道光熱費・保険料など

電気やガス、水道などを契約している場合はその費用もかかり続けます。
利用実績がなくても基本料金はかかりますので注意してください。

保険についても同様です。火災保険など継続的に費用がかかります。

草刈りや塀の修繕費

庭がある場合、草や木ををのまま伸ばしっぱなしにすることは衛生面や、近隣との関係性から好ましくありません。
木や草が伸びて隣家との境界線を超えた場合や、虫が増えてしまった場合などに近隣住民から対処を求められることもあります。

自分で行うのは大変ですが、業者依頼の場合もお金がかかります。

また、家の塀が老朽化して、地震による倒壊の危険がある場合は、塀の修繕も必要です。
時間が経てばどんどんコストがかさみます。

老朽化して手がつけられなくなった場合の解体費

まだ活用の余地が空き家にあるうちは良いですが、時間が経てば立つほど空き家の活用は難しくなります。
そのような場合、最終的には空き家はどこかで解体しなくてはなりません。

その際の解体費も費用として見込む必要があります。

なお、空き家を解体しても土地を保有している場合、上にあるように固定資産税が上がってしまうので注意が必要です。

近隣とのトラブルなど金銭以外のコスト

金銭面以外のコストにも注意が必要です。
空き家の環境悪化によって周辺の人とトラブルになるケースや、ひどい場合には管理不十分な空き家が犯罪の温床になってしまう場合もあります。

自分の家だし、使わなければそのままにしておいて良いだろう、というのは甘い考えです。

空き家をそのままにしていては

空き家をそのままにした場合の問題の例
  • 維持しているだけで費用がかかる
  • 空き家の価値はどんどん下がっていく
  • トラブルの可能性はどんどん高まっていく

ということを認識して、早期に対応を行いましょう。

空き家を保有する際の維持費については、こちらの記事もご参照下さい。

空き家の維持費は多くが固定資産税ですが、他にも電気・水道代、管理費、保険料、1年単位や10年単位では、剪定費用や修繕費もかかります。所有する不動産の種類と今後の意向よっても違うので、それぞれの内容と目安を紹介します。

まとめ

以上のように、空き家は活用の余地が多くある一方で、保有しているだけだと金銭的負担やトラブルの元になります。
時間がかかるほど、できることも減りますし、その間にもお金はかかっていきます。
面倒だからとそのまま放置するのではなく、どのように対応するのかを早く決めることがポイントです。

状況によって、

空き家活用の際に調べるべきポイント
  • どのような活用法が適しているのか
  • それぞれの手段でどのくらい収益が得られるのか
  • 補助金は出るのか

など、調べる部分が沢山あります。

ただし、失敗事例でご紹介したように、あまり調べずにやってしまうと、得をするはずが損になってしまうケースもあります。

事前に情報収集と検討をしっかりと行いましょう。

その中で、最も収益の基準としてわかりやすく、また情報取得もしやすいのが「売却した場合の価格」です。

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