土地売却は更地前か後か。どちらが売却するのに得策かを徹底解説

更地にして売却するべきか

「不要な土地を売ってしまいたいけど、建物をなくして更地にした方が良いのか…」と悩まれている人はいるのではないでしょうか。
土地を更地にして売却するのと、売った後に更地にするのとでは異なり、いずれにもメリットとデメリットがあります。土地を売却する際には更地にするのか、いつ更地にするべきか検討しておきましょう。

この記事では土地を更地にして売却するか否かを検討できるように、メリットデメリットを主に解説していきます。

1.更地にして売却する際のメリット・デメリット

更地にして売却

建物を解体して更地にした場合、建築基準法による接道義務で制約があるため、再建築不可となるリスクがあるので注意が必要です。このような状況を踏まえて、まずは土地を更地にしてから売却する場合のメリット・デメリットを解説していきます。

1.1 更地にしてから売却するメリット

まずは更地にしてから土地を売却するメリットを説明していきます。

購入後のコストが抑えられる

建物が建った土地は住宅などの活用方法が限定される一方で、更地の活用方法は幅広いことが魅力の一つです。また、更地は新たに建物を建てる際の解体費用が掛からず、すぐにでも建設をスタートできることも買い手にとってはメリットが大きいと言えるでしょう。
手間がかからない魅力から更地は人気が高い傾向にあります。
特に国土の狭い日本なので、更地は最も価値が高いとも言われているほどです。アメリカのように国土が広いと、土地もたくさんあるため更地にさはど価値はありません。
このように多種多様な土地の場合、特に需要が高い地域だと購入希望者も増えるでしょう。

買い手が見つかるまでは土地活用も可能

建物を解体して更地にしても、すぐに買い手が見つかるとは限りません。しかし、更地の活用方法は幅広いため、買い手が見つかるまでの期間を有効に活用することも選択肢の一つです。

その一つとして、買い手が見つかるまでの期間を駐車場として活用する方法が挙げられます。売買契約が成立するまでに駐車場経営をすることで、多少なりとも利益が得られます。

駐車場経営は初期費用が少なく済む土地活用として人気が高く、他の活用方法に転用しやすいこともメリットです。
駐車場経営の際は、期限を設けておけば後になってトラブルになることもありません
いざ更地にして売却しようとしても、すぐに買い手が見つかるかは分かりません。
それまでは駐車場として活用できれば収入を得ることができるので、土地を有効に使えます。。

駐車場経営は、労力・資金・流動性の面でメリットがある一方、運用効率や節税効果の低さがデメリットで、ローリスクローリターンの土地活用方法です。ただ、リスクがまったくないわけではなく、あえてそちらを重点的に考えてみましょう。

1.2 更地にしてから売却するデメリット

メリットよりも注意するべきことはデメリットです。更地にしてから売却をすること発生してしまうデメリットがあります。

取り壊し費用が発生する

土地を更地にするということは、残っていた建物を取り壊すということ。取り壊すにはそれなりの費用がかかります。解体費用には以下ほどかかります。

建物の構造1坪あたりの単価20坪の場合の費用相場
木造住宅18,000円~30,000円600,000円
プレハブ造12,000円~22,000円440,000円
鉄骨造16,000円~28,000円560,000円
鉄筋コンクリート造25,000円~38,000円760,000円

建物構造や周辺状況によって価格は変動します。解体業者によっても金額は変わるため、あくまで目安として参考にしてください。
木造住宅は一番金額幅がありますが、これは手作業解体になることが多いからです、昔の木造住宅は、重機が入りにくい場所にあることが多いのです。
プレハブ造は、工場生産されたものを組み立てているので一番手間がかかりにくいでしょう。
そして鉄筋コンクリート造の場合はコンクリートがメインですので解体にも時間がかかります。そのため、費用も大きくなりやすいです。

更地する際に発生する解体などの費用の詳細は以下で確認してください。

土地を更地にする費用はどれくらいの費用がかかるのでしょうか。土地は更地にした方が売りやすい場合があります。しかし、更地にするためには費用がかかります。ここでは更地にするメリットやデメリット、おおよその費用を確認してみましょう。

固定資産税の減免処置が受けられなくなる

建物がある土地の場合、固定資産税は評価額の6分の1に減免されますが、建物を取り壊して更地にすると減免措置を受けられなくなります
一気に税金が上がり、すぐに売却ができなければ売れるまでに家があった時よりも高い固定資産税を支払わなくてはいけません。
買い手が見込めているならまだしも、こうした税金問題を考えると、建物を解体せずに売却した方が得策だと考えられます。

更地を絶対条件にする人は少ない

更地が人気高い傾向にあるとメリットのところで説明しましたが、土地を探している人で更地を希望している人というのはそんな多くありません。
絶対条件としている人は少ないと思われます。更地だったら良い程度で希望する土地なら購入するので、無理に更地にするメリットはあまりないと思われます。

住宅用地としての整備がされていない可能性

農地のように元々住宅が建っていた土地を更地にしたわけではない場合、水道管や電線など住宅用地にするなら重要な整備がされていない可能性があります。
そうすると、住宅用地として売却するなら日常生活に必要なものを整備をしなくてはいけません。
取り壊し費用もかかる上に整備費用もかかるので、多額の出費となってしまうでしょう。

2.建物を取り壊さず売却する際のメリットデメリット

更地で売却する際に知りたいポイント
ここでは、更地にしないで売却するために知っておきたいポイントを紹介します。

2.1 更地にしないで売却するメリット

更地にしないで売却するメリットにはどのようなことがあるのでしょうか。後程説明するデメリットを併せてご覧ください。

空き家バンクへの登録

築年数が古く誰も住んでいない家が建っている場合は、空き家バンクへの登録が可能です。販売価格は下がってしまいますが、仲介販売とは別の販路でも不動産を売却できます

なかなか不動産が売れなくて、手放したくても手放せない人は空き家バンクを使ってみるのも手でしょう。空き家を欲しい人とマッチングができるので、古い家だから売れないといったことも空き家バンク内では少なくなります。

古民家やリフォームブームが来ている

昨今では、古い家の良さを生かしてリフォームする古民家ブームが来ています。古民家は現代の住宅とは異なり、板張りの縁側や門から玄関まで続く石畳といった日本ならではの味わいが残る建物が多くあり、古民家として利用できそうな価値のある建物の場合は、需要があるので取り壊さない方が得策です。
また、リフォームブームの背景に不動産の価格が上がっていることが考えられます。
新築が高くなり、材料費も高くなっているためでしょう。
土地は利便性によって価値が左右されやすいですが、利便性のある土地や建物の外観・内装、築年数によっては更地よりも価値が上がって高く売却できる可能性もあるでしょう。

買主がローンが組みやすい場合がある

住宅を購入する時は銀行から融資を受けて、住宅ローンを組むことになります。
しかし土地だけの購入だと融資を受けるのにも制限があり、手続きも難しいです。なぜなら土地の活用方法は幅広く、購入しても住宅として利用されるかどうか分からないため、住宅ローンではなく土地先行融資やつなぎ融資といった借り入れになるからです。さらに、金融機関によっては住宅ありきのプランしか有していないケースや、ローンを組む場合は指定された期間内に住宅を建設することを要件としているケースもあります。
更地にせずに建物が残っていれば、住宅扱いとなりローンを組みやすくなります。

2.2 更地にしないで売却するデメリット

建物を残すことで解体費用などの金銭的負担が少ないことが大きなメリットですが、一方でいくつデメリットはあるのでしょうか。

瑕疵(かし)担保責任を問われる場合がある

瑕疵担保責任とは、建物の売却をした後の1年の間、雨漏り・シロアリ被害、欠陥などの不具合があった場合に売主に問われる責任のことです。
何か問題があれば補修費用や損害賠償責任など問われるので売却後も責任がかかってしまいます
さらに買主が建物を取り壊したとして、地中に何か埋まっていたりする場合も責任が問われる可能性があるので注意が必要です。
民法では瑕疵担保責任の期間が1年以内とされていますが、契約書で3カ月間だけにすることや責任を免責にすることもできます
そして、そんな瑕疵担保責任は2020年4月1日に法改正される予定です。
「瑕疵担保責任」ではなく「契約不適合」という扱いになり、隠れた瑕疵ではなく、改正後は「契約内容に適合しないもの」となります。
これは不動産の取引における目的物、つまり物件自体の契約内容に重点が置かれるため、売り手にとっては責任を負う範囲が広がります。売り手に故意の過失がない場合でも修繕や修繕に掛かった費用を請求できるようになり、買主にとっては中古物件でもより安心して取引できるようになります。

瑕疵担保責任には建物や土地につくもの以外のものもあります。瑕疵担保責任を負わないように、他の瑕疵担保責任も確認しておきましょう。

不動産売却は引き渡しが済むと完了ではありません。売却後も瑕疵担保責任があり一定期間、修理などの費用の負担を負う可能性があります。ここでは、瑕疵担保責任について解説しているので、正しく理解してリスクを減らせるように備えましょう。

3.結局「家付きの土地」と「更地」どちらが良いのか

更地にする?古い家付きで売る?
ここまで更地と建物アリのメリットデメリットについて解説してきました。前段でもお話しましたが、どちらにするべきかは一概には言えません。なぜなら、立地や建っている建物によっては壊さない方が良いなどあるからです。

売却する際、どちらにするべきか迷ったら、以下の項目を参考に、更地にするメリッおデメリットを考えてみてください。

3.1 建物の価値で判断する

土地に木造戸建て住宅があるとして、その住宅が築20年以上経過していると不動産価格としてはゼロと判断されます
しかし、築20年であっても住めないわけではありません。状態によってはまだまだ住み続けることは可能なので、取り壊すほどではないと考えられます。築30年以上ともなればさらに価値が失われ、耐震・耐久面でも危険になってきます。
ここまで来たら取り壊した方が良いと考えられます。
土地に残っている建物を壊すか否かの判断は、築年数や状態から見た建物の価値で判断しましょう。

3.2 焦らず買主のニーズを読み取って決める

土地を更地にすべきか建物を残したままにすべきか悩む時は、建物を残したままの状態で売却をすると良いでしょう。
その理由は、更地にしても買い手が見つからずに固定資産税が上がって損となる可能性があるからです。
買い手が土地だけを望んでいるのか、建物付きで望んでいるかはその買い手次第であって売却始める段階では分かりません。
どちらのニーズにも合うように、「更地引き渡し可能」と条件に明記しておくと更地引き渡しを求める買い手がつきやすくなるでしょう

3.3 不動産会社の意見を聞いてみよう

売りたい土地の立地、建物の状態などは全くの素人がチェックしてもプロのようにはいきません。
そういった時は、不動産会社に任せるのが良いでしょう、不動産会社ならたくさんの取引実績をもっています。誠実な担当者に出会えれば売り手の親身になってくれるため、あらゆる知識とノウハウを駆使して土地の売却を成功に導いてくれることでしょう。
不動産会社は1社に決めるのではなく、複数社に査定してもらいましょう。なぜなら査定額は不動産会社によって異なり、複数の不動産会社とやり取りすることで不動産会社探しに役立つからです。
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4.土地の売却はまずは不動産会社に相談しよう

更地で売却かは不動産会社に相談
更地にすべきか否かの判断は非常に難しい問題ですが、建物や土地の状態が大きく影響します。一般的な木造住宅は築20年を超えるとほとんど価値がないと言われていますが、住宅として使用するには問題ないケースも多いのが現状です。
しかし、築年数が古くなるに連れて建物だけでなく、付随する設備も老朽化していきます。定期的にメンテナンスが行われていても、最新の設備は日々進化しているため、人気の高い新築や築浅物件には劣ります。測量や耐震補強工事、リフォームなどに掛かる費用を考慮すると、建物を解体した方が安く済む場合もあります。更地にすべきか否かで迷っているなら、まずは土地の売買に強い不動産会社に相談し、必要に応じて適切なアドバイスを受けることをおすすめします。

古い家付きのまま売りたいと思ったら以下の記事も参考にしてください。

古家=住めない家ではなく、古民家などは古い程好まれる一面もあります。他にも解体するかどうかは単純には判断できない理由があり、それぞれの利点・欠点をまとめます。