マンションの売却相場を調べる方法とは。注意点も押さえておこう

株式会社東京カンティが公表した「マンションデータ白書2018」によると、首都圏における中古マンションの平均価格は3,348万円、新築マンションは5,592万円とどちらも前年よりも上昇しています。

平均価格の上昇は2020年に開催される東京オリンピックまで続くことが予想されています。
また、2025年の大阪万博開催地周辺でもこれから平均価格の上昇が見込まれています。

このように不動産価格は経済情勢や周辺環境に影響を受けやすいため、場合によっては購入時よりも高値で売却できる可能性も考えられます。
また、2019年10月に消費税の増税が決定しており、不動産の駆け込み需要が予測されていました。

しかし、前回の増税前と比べると半分程度の需要に留まっていると言われており、増税後の動向に目が離せません。
これからマンションの売却を検討している人は売却前に相場を把握し、経済情勢や周辺環境の影響を踏まえて高値での売却を目指しましょう。

1.マンションの売却相場を自分で調べる方法

比較的立地条件が良く、セキュリティ面でも安心なマンションへの需要は依然と高い傾向にあります。
しかし、周辺に類似物件が多い場合、相場よりも価格を下げないとなかなか買い手がつかない可能性もあるため、事前に相場を把握しておくことが大切です。

1.1 不動産会社の売却データを参考にする

1971年に東京都港区に19階建てのタワーマンションが登場し、近年では地方都市でも建設が相次いでいます。

しかし、一部のエリアではマンションが供給過多となっており、購入価格よりも値下げしないと売却できない事態に陥っています。
需要の高い間取りは地域差があり、地方都市では3LDKや4LDKといったファミリータイプの間取りへの需要が高く、周辺に類似物件も散在している状態です。

マンションの相場は経済情勢や周辺環境の影響が大きいですが、不動産会社の売却データを参考にすると相場を把握できます。

1.2 マンションAIサポートを利用する

近年ではAI技術がさまざまな分野に導入され、一説では現時点で存在している職業も将来的にはAIが担う可能性が高いと言われています。
また、AI技術は投資にも活用されており、ロボアドバイザーに一任する資産運用サービスも展開されています。

1.3 レインズマーケットインフォメーションを利用する

レインズマーケットインフォメーションとは国土交通大臣が指定した不動産ポータルサイトで、公益財団法人不動産流通機構が運営しています。

レインズは東日本、中部、近畿、西日本といったエリアごとに区分されており、それぞれのエリアにおける不動産情報が集約されています。

多くの場合、不動産を売却する際には売り手と不動産会社が媒介契約を結びます。
3種類ある媒介契約のうち、2種類についてはレインズへの登録義務があるため、より多くの人の目に届きやすいと言えるでしょう。

レインズでは過去の成約価格が掲載されているため、物件種別やエリアを指定して検索するとマンションの相場が調べられます。

レインズマーケットインフォメーション

1.4 中古マンション価格天気図を利用する

株式会社東京カンティでは、物件種別ごとの価格動向を価格天気図といった形式で天気マークを表示して掲載しています。

価格天気図は日本全国の物件価格が掲載されているため、相場の動向を把握しやすいことが特徴です。

また、他社のデータシステムとは異なり、数値ではなく以下のように天気マークで表示されているため、非常にわかりやすいことが魅力的です。  

  • 晴れマーク:価格が上昇傾向
  • 薄日マーク:価格がやや上昇傾向
  • 曇マーク:価格は足踏み状態
  • 小雨マーク:価格がやや下落傾向
  • 雨マーク:価格が下落傾向

価格天気図|株式会社東京カンティ

1.5 土地総合情報システムを活用する

土地総合情報システムは、安心で安全な不動産取引を目的として国土交通省が運営する不動産情報サイトです。

このサイトでは、毎年公表される地価公示価格や路線価を参考にして、マンションの相場を算出できます。
月平均のアクセス数は約75万ビュー、情報提供件数は約345万件を誇っています。

画面上での検索は2013年1月以降、ダウンロードする場合は2005年7月以降のデータを取得できます。
掲載されている情報は過去に実際に取引された不動産情報で、取引総額、面積、土地の形状など多岐に渡ります。

なお、情報元は不動産取引を行った人へのアンケート調査が主体であるため、全てのデータが掲載されているとは限りません。

土地総合情報システム|国土交通省

2.マンションを相場よりも高く売却するには

マンションなどの不動産価格は経済情勢や周辺環境の変化に影響しやすく、需要の有無によって売却までの期間が異なります。より高くスムーズに売却するためには、以下のような点を押さえておきましょう。

2.1 売却の期間に余裕を持つ

マンションの売却までにかかる期間は、平均で3~6カ月程度だと言われています。
ただし、この平均期間は売り出す時期にも左右されやすいのが現状です。

そのため、なかなか買い手が現れないからといって、焦って安く売却してしまわないように注意しましょう。
さまざまな広告活動を駆使しても買い手がつきにくいケースもありますが、安易に値下げしないことが大切です。

購入希望者が現れた場合、売買契約までに値引き交渉を求められるケースが多いため、早い時期に値下げしてしまうとさらに値下げしなければならない状況に陥りがちです。
なお、売却を検討する際には、3カ月以上の期間を確保して余裕を持たせることをおすすめします。

2.2 マンションの購入需要が増える時期を狙う

不動産取引が活発になる時期は毎年新年度がスタートする前の1~3月が最も多く、次いで人事異動によって転勤になる前の7~9月頃だと言われています。
そのため、売り出す時期をこれらのタイミングに合わせればスムーズに売却できる可能性が高いと言えるでしょう。
ただし、周辺に類似物件が多く売りに出されている場合、競合となる可能性があるため、不動産会社と相談しながら価格設定するようにしましょう。

2.3 マンションの売却実績が豊富な不動産会社を選ぶ

現在、非常に多くの不動産会社が存在していますが、業者によって実績が異なり、ノウハウや専門知識の豊富さも異なります。

また、業者ごとに得意不得意の物件種別があるため、売却したい物件種別の売買実績が豊富な業者を選ぶようにしましょう。
マンションの売却を進めていく上では、不動産会社の協力が必要不可欠です。

そのため、仲介手数料目的で売却活動をほとんど行わない悪徳業者と契約しないように注意すると共に、優良な業者を見つけることが大切です。

2.4 マンションを売る際に必要な費用について把握する

マンションを売却する理由は所有者によって異なり、住み替えを検討している人も多いのではないでしょうか。
住み替えで新居を購入する場合、購入費用がかかるため、できるだけ資金を確保したいと考えがちです。

しかし、マンションを売却する際には、以下のように税金や手数料などのさまざまな経費がかかることを念頭に置いておかなければなりません。

  • 印紙税
  • 住宅ローンの一括繰上返済手数料
  • 抵当権抹消手続き(+司法書士への報酬)
  • 所有権移転登記手続き(+司法書士への報酬)
  • 仲介手数料
  • 引っ越し費用 など

例えば、売買契約書に貼付する印紙税や仲介手数料は、売買価格に応じて高くなる傾向にあります。
マンションを売却する前に必要な経費を把握しておくことで、売却後の資金計画を立てやすくなります

新居の購入より先にマンションが売却できた場合、新居購入までの仮住まいへの引っ越し費用や家賃といった負担が増えます。

また、マンションを売却して利益が出た場合、売却の翌年に確定申告によって譲渡所得税を納税しなければならないので注意が必要です。

不動産の売却時の利益の計算の仕方や、それにかかる税金を知りましょう。不動産の売却の次の年には、必ず確定申告が必要です。それらのことを踏まえ、きちんと知識を身に付けておくと良いです。大きな金額の取り引きなので、正確に把握しておきましょう。

2.5 内覧前の清掃をしっかりと行う

マンションの売り出しがスタートすると、さまざまな広告媒体を見て購入希望者が現れます。購入希望者は文字情報だけでなく、実際に物件を見学する内覧を希望するケースがほとんどです。
内覧を受け入れる際は、売買契約に繋げるように印象アップを心がけることが大切です。

特に生活感が出やすい水回りの清掃を念入りに行い、室内に匂いがこもらないように配慮しましょう。
ただし、目立つ傷や汚れがある場合、値引き交渉の材料とされる可能性があるため、できるだけ修繕しておくことをおすすめします。

なお、設備の不具合といった欠陥を隠したまま売却した場合、購入後の発覚で損害賠償を請求されるリスクがあるため、正直に伝えるようにしましょう。

3.マンションの売却相場を調べる時の注意点

不動産会社に高い査定額を提示されても、決して高い金額のまま売却できるとは限りません。マンションの相場を調べる際には、以下のような点に注意する必要があります。

3.1 査定を依頼する会社によって価格が異なる

多くの不動産会社はレインズを運営する不動産流通機構の会員となっているため、不動産流通機構が提供する価格査定マニュアルに沿って査定額を算出します。
しかし、不動産の相場を査定する方法は取引事例比較法、原価法、収益還元法といった3種類の方法が存在します。

価格査定マニュアルは取引事例比較法をベースに作成されており、過去の類似物件で取引された事例を参考にしています。

原価法は対象の物件を再び建てた際にかかるコストをベースとして算出され、収益還元法は対象の物件が将来得ると考えられる利益の予測をベースとして算出します。

マンションの査定額を算出する際には、取引事例比較法が多く用いられています。ただし、不動産会社によって物件の付加価値などが考慮されるため、査定額が異なります
そのため、できるだけ複数社に査定を依頼し、提示された査定額を比較することをおすすめします。

3.2 売り出し価格で売れるとは限らない

不動産会社から提示された査定額は対象の物件を過去の取引事例と比較した上で算出されているため、あくまでも概算でしかありません。
売り出し価格は査定額をベースとして設定するのが一般的ですが、売り手側の希望価格だと言えます。

また、売り出しもなかなか買い手がつかない場合は、不動産会社から値引きを持ち掛けられるケースもあり、購入希望者から値引き交渉を求められるケースも多いのが現状です。
このような状況から、売り出し価格がそのまま売却価格になるとは限らないため、相場を調べる際には売り出し価格ではなく成約価格を参考にするようにしましょう。

3.3 納得のいかない会社とは契約しない

マンションをできるだけ高値でスムーズに売却するには、仲介を依頼する不動産会社選びが非常に重要です。
不動産会社の数は多く、大手だからといって売り手が納得できる売り方をしてくれるとは限りません

また、業者の中には査定額の根拠を説明しなかったり、高すぎる査定額を提示する業者も存在します。
このような業者の場合、媒介契約を結ぶために最初は高い査定額を提示し、売り出す際には価格を下げるといった手法を使う悪徳業者の可能性があるので注意が必要です。

マンション売却の事例を紹介


それでは、実際の売却事例をご紹介していきます。選考基準として、ファミリータイプの間取りの物件をピックアップしています。

【事例1】築16年の都心部のマンションの場合

  • 所在地:東京都中央区勝どき
  • 間取り:2LDK
  • 建設年:平成15年
  • 取引価格:5,100万円
  • 立地条件:最寄り駅から徒歩4分

【事例2】築6年の地方のマンションの場合

  • 所在地:福岡県北九州市門司区
  • 間取り:3LDK
  • 建設年:平成25年
  • 取引価格2,500万円
  • 立地条件:最寄り駅から徒歩10分

マンション売却の流れや成功の秘訣についてはこちらに別途まとめました。

長い期間居住することを見込んでマンションを購入しても、突発的な理由で手放さなくてはならない事態もあるかもしれません。住宅ローンを返済中であれば残債が非常に気になるところですが、売却の流れを把握し、後悔しない売却を目指しましょう。

4.マンションの売却に必要な費用

マンションを売却する際には、仲介を依頼した不動産会社に対する手数料や各種費用がかかります。
そのため、ある程度の資金は手元に置いておくようにしましょう。

4.1不動産会社への仲介手数料

マンションを売却する際には、不動産会社と媒介契約を結んで仲介を依頼するのが一般的です。

しかし、売買契約が成立すると不動産会社に対して仲介手数料の支払い義務が発生します。
この手数料は宅地建物取引業法によって上限が定められており、以下のような計算式を当てはめて算出できます。

仲介手数料の上限 = 売却価格(税抜)× 3% + 消費税

本来は売却価格の金額に応じて手数料のパーセンテージが異なりますが、上記の計算式に当てはめると簡単に割り出せます。

4.2 ローンが残っている場合の抵当権抹消費用

長い期間低金利状態が続いているため、消費者が住宅ローンを組みやすくなっています。
これによって多くの人が住宅を購入する際に住宅ローンを利用しており、数年から数十年単位と長い期間での契約もできます。

売却予定のマンションに対して住宅ローンが残っている場合、基本的には売却と同時に完済することが前提です。
住宅ローンには抵当権が設定されているため、完済時に抵当権抹消手続きが必要です。

この手続きには登録免許税という税金がかかり、不動産1つにつき1,000円となっています。また、手続きを自分で行うこともできますが、手続きが複雑なために司法書士に依頼するのが一般的です。
その際には司法書士への報酬が別途必要となり、1万円前後が相場だと言われています。

4.3 売買契約書に必要な印紙税

印紙税法によって、一部の文書には税金が課税されます。買い手と売買契約を結ぶ際に交わす売買契約書も印紙税の対象となっており、以下のように契約書に記載された金額に応じた税金を納付しなければなりません。

契約書に記載された金額税額軽減措置後の税額
100万円超500万円以下2,000円1,000円
500万円超1,000万円以下10,000円5,000円
1,000万円超5,000万円以下20,000円10,000円
5,000万円超1億円以下60,000円30,000円

このように、契約書に記載された金額が多くなるほど税額も高くなります。
なお、平成32年3月31日までに作成された文書に対しては軽減措置が設けられています。

4.4マンションからの引越し費用

住み替えることを目的としてマンションを売却する場合、売却できた暁には買い手に引き渡さなければなりません。
すでに新居を購入するなど、転居先が決まっている場合は転居先への引越し費用が必要です。

なお、新居を準備する前にマンションを売却した場合、新居に転居するまでの仮住まいへの引越し費用と家賃がかかります。
物件を引き渡す際には、引越し業者への依頼と共に室内のハウスクリーニングが必要な場合もあるため、事前に確認しておくようにしましょう。

5.マンションの売却が得意な不動産会社を見つけるコツ

戸建ての売買実績が豊富、または土地の売買が得意など、不動産会社によって得意分野が異なります。
マンションを売却する場合、マンションの売買が得意な不動産会社を見つけると、スムーズな売却が期待できます。

5.1 ホームページを確認する

マンションの売買が得意な不動産会社を見つける場合、まずは不動産会社の公式ホームページを確認してみましょう。売り出されている物件種別の件数や過去の成約実績を見ると、おのずとマンションの売買が得意な業者を見つけられます。
不動産会社によってはマンションの売買に特化している業者もあるため、インターネットを使って調べてみましょう。

5.2 一括査定サイトを利用する

一括査定サイトでは、複数社に一括で査定を依頼できるサービスを行っています。サイトによって提携社数は異なりますが、数百から数千件の業者と提携しているサイトが多い傾向にあります。
できるだけ高値でスムーズな売却を実現するためには、不動産会社選びが重要です。一括査定サイトを利用することで複数社とやり取りでき、マンションの売買が得意な業者を見つけやすいと言えるでしょう。

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マンションの売却は信頼できる不動産会社に任せよう

マンションは築年数に応じて価値が下がるのが一般的ですが、地価の上昇や物件の人気度によってより高値での売却が目指せます。
売却を検討したら、まずはさまざまな方法で相場を調べ、不動産会社から提示された査定額が妥当かどうか判断できるようにしておきましょう。

なかなか買い手がつかない場合は、値下げせざるを得ない状況になりかねません。そのため、信頼できる優良な不動産会社を見つけて、高値でスムーズな売却を実現しましょう。

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ただし、一括査定サイトもすべての不動産会社と提携しているわけではありません。 1都3県(東京・神奈川・千葉・埼玉)または人口が多い地域の不動産の場合、大手企業6社が集まった「すまいValue」も合わせて検討するとよいでしょう。

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