太陽光発電システムの価格や設置費用など、初期費用の相場

太陽光発電の価格
自宅用の電気を発電する際も不労所得を得るために発電をする場合も、太陽光発電にかかる費用のほとんどは初期費用です。初期費用にかかる金額が分からないと費用回収の試算が立てられず、導入の検討も難しいでしょう。

しかし、初期費用は太陽光発電を導入する目的や設置場所で価格が大きく変わってしまい調べるのは大変でしょう。kw単価で費用を書かれるのも難しいものです。

そこで、kw単価の解説やおおよその価格を解説。条件によって価格は上下しますが、参考に太陽光発電の初期費用を考えてみてください。

1.太陽光発電システム全体の費用とは

太陽光発電はさまざまな機材を使用し、稼働します。まずは全体の費用内訳などを把握し、そこから詳細を見ていきましょう。

1.2費用を知る上で知っておきたいkw単価とは

太陽光発電の費用の話をする際に必ずといっていいほど出てくるのが、kw単価です。kw(キロワット)単価とは、1kw発電させるのにかかる導入費用になります。

太陽光発電は使用するソーラーパネル(モジュール)や設置する場所が購入者によって異なるため、値を統一することで機材の比較検討ができるようになります。

別名システム単価とも呼ばれており、以下の計算式で計算することができます。

kw単価=太陽光発電の総額導入費÷発電量

ソーラーパネルを選ぶ際にも使用する単位で、太陽光発電を検討している間に何度も見ることがあると思います。単位の意味と計算方法は覚えておくと良いでしょう。

1.3全体の費用はどれくらいかかる?

資源エネルギー庁の資料によれば、住宅用(10kW未満)のシステム費用は、現在でも下落傾向にあり、平成28年度で35.3万円/kWとなっています。。
例えば、住宅用のベースである4.2kWの容量だとすると、35.3万円/kW×4.2kW=148.26万円ということになります。
一方で、非住宅用は下げ止まりが続いており、高い方が10kW~50kW未満で32.5万円/kW、安い方が1,000kW~2,000kW未満で29.2万円/kWでした。
トータルで考えると、野立ては30万円/kW程度が相場で、大きいほど安い傾向です。
野立ての場合は、おおよそ10㎡~15㎡につき1kWの設置が目安です。
300㎡の土地があったとすると、小さく見積もって20kW程度なので、30万円/kWなら600万円、32.5万円/kWなら650万円かかる計算になります。

詳細は電源種別(太陽光・風力)のコスト動向等について|資源エネルギー庁のPDF、P16を確認してください。

1.4システム全体に対する費用割合

自然エネルギー財団が2014年に行ったアンケート調査(888社、有効回答数125件)では、太陽光発電の費用割合が次のようになっています。

  • パネル(モジュール):40%
  • パワーコンディショナー:11%
  • 架台:12%
  • 工事費用:23%
  • その他(接続費用2%、諸経費・業者利益含む):14%

自然エネルギー財団 太陽光発電事業の現況とコスト2014

ただし、これらの割合はシステム規模、保証期間、造成の有無によっても異なりますし、特にパネル(モジュール)については、国内メーカー・海外メーカーでも異なるため、一概にこの比率で割り出すことができるとは限らない点に注意してください。

2.住宅用と非住宅用の太陽光発電の設備費用とは

初期費用の6割から7割を占めるのが設備費用で、工事費等の人件費相当部分は、なかなか安くならないことから、設備費用の多少が、初期費用を大きく左右します

2.1パネル(モジュール)

仮にパネル費用の割合を、システム費用全体の40%としたとき、住宅用では13.44万円/kW、非住宅用では12万円/kWです。
しかし、単純に規模が大きくなるだけで単価が下がるのではありません。

屋根設置で造成が不要な住宅用では、品質への信頼性から高い国内メーカーが好まれる傾向で、2010年度~2012年度の実績値は、パネル費用の割合が60%を超えています。
そうすると、住宅用では20万円/kW以上にまで跳ね上がりますが、こちらは業者の利益も含まれているので、パネル単体ではもう少し安いでしょう。

また、10kW以上50kW未満の設備において、自然エネルギー財団の調査によると、海外メーカーは10万円/kW~12万円/kWが中心、高くても16万円/kWまでです。
対する国内メーカーは、10万円/kW以上から20万円/kW以上まで広く分布して、平均的に国内メーカーはパネルが高いことを示しています。

目安としては、国内メーカーで18万円/kW前後、海外メーカーで12万円/kW前後なら、それほど的外れな価格にはならないはずです。

ソーラーパネルにはさまざまな種類があり、選ぶ種類によって価格が変わってきます。どのソーラーパネルを選ぶかは以下の記事を参考にしてください。

太陽光発電は主にパネル原料による分類と、設置場所や方法による分類ができ、発電量はその2つでほぼ決まります。ここでは一般的に市場で目にするパネルや設置方法の種類を紹介します。

2.2パワーコンディショナー

メーカーの希望小売価格では、5万円/kW~6万円/kW程度が相場でしょう。
しかし、実売となると値引きから8割から6割相当になって、4万円/kW台までは落ち込んでいるようです。

システム全体の11%をパワーコンディショナーの費用と見た場合、住宅用では3.7万円/kW、非住宅用では3.3万円/kWです。
また、太陽光発電の買取価格を実質的に決めている調達価格等算定委員会でも、住宅用20年間の維持費として、パワーコンディショナー交換は20万円を計上しています。

住宅用は4.2kWをベースとしているので、20万円÷4.2kW=4.76万円/kWになることからも、4.5万円/kW前後なら妥当な価格と言えそうです。
非住宅用はスケールメリットで、3万円/kW台になっても不思議ではありません。

2.3架台

架台については、屋根でも野立てでもパネルの固定、角度調整のために必須で、4万円/kW程度を見積もっておく必要があります。
架台が他の設備と異なるのは、規模が大きくなっても単価があまり変わらない点です。

これは、実際の出力容量となるパワーコンディショナーの容量よりも、意図的に多いパネル容量を積載することで、売電量を上げる「過積載」という手法の影響があるとされます。
パネルが多くなると、架台の数も増えて単価が下がらないという理屈です。

パネルの過積載とは

太陽光発電の発電量は、日射量の関係で太陽高度が高い昼間にピークを迎えます。
そこで、ピーク時の最大出力でもロスが起きないように、パワーコンディショナーやパネルの容量を決めるのですが、逆に日射量が少ない朝夕は発電量が小さくなります。

そこで、ピーク時にロスが発生する前提で、パネル容量を増やし、朝夕でもより多くの発電量を得られるようにするのが過積載です。
もっとも、過積載の結果、ピーク時のロスとパネルを増やすコストが、増えた発電量と見合わなければ意味はなく、コストパフォーマンスから最適なパネル容量を選択します。

3.工事費用

工事費用には、野立てなら造成に始まり、設備の設置、配線等の電気的な工事まで様々で、個別の詳細な見積もりを出してくる業者は少ないと想定されます。
システム全体に対する割合で23%としているのは、すべて含まれています。

したがって、住宅用では7.7万円/kW、非住宅用では6.9万円/kWとなるのですが、規模が大きくなっても工事単価が安くなるとは限らず、むしろ屋根設置が安く、野立ての方が、工事費用の割合も金額も高い傾向にあるようです。

理由の1つは、住宅用に造成費用が不要になる点で、造成費用を考慮すると、住宅用で7.2万円/kW 、非住宅用で7.4万円/kW程度です。
また、住宅用の小規模な施工は、手掛ける業者も多く工事期間が短い、大規模な施工は造成も含め工事期間が長くて人件費もかかるということなのでしょう。

他には、50kW以上になったときにキュービクル(変圧設備)を設置するのも、住宅用には見られない非住宅用の特徴です。
建築資材の高騰、人手不足も工事費用を押し上げる要因となっています。

3.1造成費用

資源エネルギー庁の資料では、造成費用の発生した案件で、安い方が10kW~50kW未満で0.45万円/kW、高い方が2,000kW以上で1.79万円/kWでした(平均値)。
全体では0.53万円でしたが、造成費用というのは土地によってまったく異なります。

単純に考えると、平坦に近い土地と、斜面や地盤の弱い土地では、天と地ほど造成費用が異なって当たり前でしょう。
土の掘削の深さ、盛土の高さだけでも造成費用には大きく影響します。

造成費用の単価は、実際に設置する土地がどの程度の造成を必要とするか、個別に判断するしかありません。
住宅用・産業用両方に対応した見積りサイトもあるので、詳しく知りたい場合は利用してみてください。

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4.自己資金が足りない場合どうする?

太陽光発電は機材が高額になるため、自己資金では足りない、全額支払のは苦しいという人もいるでしょう。費用を自己資金以外で補填する方法もあるので、利用を検討してみるのも良いでしょう。

4.1太陽光発電の補助金制度を利用する

従来は国からの補助金がありましたが、補助金なしでも普及が進む状態となったので、平成25年に廃止となりました。しかし、市区町村ではまだ補助金制度を行っている地域もあります。補助金制度がある市区町村の一例は以下になります。

秋田県 秋田市
市内に自身が居住する住宅に太陽光発電を設置、または太陽光発電付き住宅を購入した場合に1kwあたり2万5千円、上限10万円で支給されます。1000万円(約100件)の予算終了まで受付可能です。

秋田市の詳細ページ

東京都 新宿区
個人用の太陽光発電を一定条件を満たし導入した場合、上限30万円で1kwあたり10万円の補助がでます。令和2年2月28日にまでが申し込み期間。

新宿区の詳細ページ

香川県 高松市
高松市内在住で、自ら居住する建物に10kw未満の太陽光発電を導入すると、1kwあたり1万円、上限5万円で支給されます。申請提出期限は令和2年3月31日まで。

高松市の詳細ページ

この他にも住宅用のみならず、中小企業向けにも補助金を出している地域もあります。太陽光発電の設置を検討しているのであれば、住宅用でも非住宅用でも導入する前に調べておくと良いでしょう。Webでは「市区町村名 太陽光 補助金」で検索することができます。

4.2太陽光発電の費用でローンを組む

残念ながら、太陽光を設置したい場所は補助金制度対象外だった、補助金だけでは足りないという場合は、ローンを組むことも可能です。

住宅用の太陽光発電ローン

個人の住宅で太陽光発電を設置しようとした場合、メガバンクは利用できない場合があります

現在、メガバンクでは法人の融資はあっても個人住宅の太陽光発電のローンはない場合もあります。そういった場合は日本政策金融公庫から借りるというのも手です。日本政策金融公庫では金利1%台で融資してくれることもあるので、金利分の支払いが安くなるかもしれません。

非住宅用の太陽光発電ローン

前段でもお話しましたが、法人である場合メガバンクで融資を受けられる可能性があります。太陽光発電は国に価格や買取を保証されているため、競合に負ける、空室ができるといったリスクもないため、比較的安定した投資です。太陽光発電はローンも借りやすく、メガバンクの他にも地方銀行などローンを組める可能性がある金融機関は多くあります。

5.太陽光発電に起こる2019年問題とは

今、太陽光発電を行っている人達が注目しているのが、2019年問題です。電力の買取価格に関係する2019年問題は太陽光発電の導入を検討している人にも見逃せない問題です。

5.1売電価格に関係ある2019年問題とは

太陽光発電した電気は国が定めた価格で電力会社が買い取らないといけないというFIT制度があります。このFIT制度は売主が発電した電気を売り始めてから10年と買取期間が設けらています。

FIT制度が始まったのが2009年、今年2019年はFIT制度を初年度から使い始めた人達の買取期間終了年です。買取期間が終了すれば電力会社は買取義務がなくなるため、太陽光発電利用者はどうなるのかと注目が集まっています。

5.2太陽光の買取が終了した後の電力はどうなる?

住宅用の場合、今までと変わらず発電した電気は住宅で使用できるので、電気代は引き続き安く抑えられるでしょう。しかし、余剰電力の買取先がないというのは、太陽光発電利用者にとっては問題です。

2019年、買取期間が終了する世帯は約50万件以上といわれています。この問題に伴い、いくつかの電力会社では買取単価を発表、電力会社が提示する価格で余剰電力を買い取ってもらえます。買取単価を発表している電力会社の一部は以下になります。

エリア会社名単価
関東積水ハウス11円/kwh
中部中部電力7~12円/kwh
北陸北陸電気8円/kwh
関西関西電力8円/kwh
四国四国電力7円/kwh

現在、主要電力会社のなかでも検討中の会社はいくつかあり、そのほか積水ハウスのように、主要電力会社以外でも買取を公表している会社はいくつかあります。プランもいくつか用意しているところがあります。

これから始める人達は買取終了期間が10年後なので、現在の価格はあまり参考になりませんが、これから始められる人の特権はFIT制度終了後の人達の動きを見れることです。
各企業の動きやFIT制度が終了した人達の動きを観察し、自身の10年後をイメージしてみましょう。

非住宅用の買取期間は20年なので、電力会社がどのような対応をするのかは不明です。先が不明のなかで自家託送という考え方も出てきています。自家託送とは、別の土地で作った電力を自宅に送電し、使用するものです。送電を行う場合は送電網の利用契約をする必要が出てくるでしょう。

6.まとめ

これまで説明してきたkW単価を、まとめると次のようになります。
※目安であり、合計しても全体の費用とは一致しません。

住宅用非住宅用
全体33.6万円30万円
パネル(モジュール)国産:18万円前後、海外:12万円前後
パワーコンディショナー4.5万円3.3万円
架台4.0万円3.6万円
工事費用7.2万円(造成なし)7.4万円(造成あり)
その他4.7万円4.2万円

施工業者の見積もりでは、定価見積もりから大幅に値下げして、個別の金額は不明なことも多いですが、大体このような構成で成り立っているということです。
最終的には、見積もり金額とシステム出力からkW単価を求め、適正な価格帯かどうか判断していくことになるでしょう。

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太陽光発電を始めるには、パネルなどの設備費用、設置と電気関係の工事費用、場合によって土地の造成やフェンスなどの整備費用が掛かります。
また設置するプランも1つではないので、どこの依頼するかで質や費用が違ってきます。

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