市街化調整区域は売買できる?規制と売却方法を解説

市街化調整区域

市街化調整区域内の土地は売りにくいといわれています。
なぜなら、市街化調整区域内の土地上には原則(許可が必要)建物を建設することができず、買い手が付きにくいからです。

本記事をお読みの方は、市街化調整区域内の土地をお持ちで、土地を売買できるのか、不安に思っているのではないでしょうか。

市街化調整区域内の土地を売却することは可能です。
しかし、土地の売却を成功させるためには、市街化調整区域内の土地の売買を妨げる規制の存在と規制に対する対策を学ばなければなりません。

そこで、本記事では、

  • 市街化調整区域にかけられている規制と規制への対処方法
  • 市街化調整区域内の土地を売却する方法

を解説します。

1 市街化地調整区域とは何か

市街化調整区域 売買
市街化調整区域とは、都市計画法7条以下に定められた都市計画上の区域の一つで市街化を抑制すべき区域です。
市街化を抑制するとは、宅地化や都市開発化を進めないことを指します。

具体的には、市街化調整区域内では許可を得ない限り開発行為を行うことができず、当然建物も建設不可能です。
市街化調整区域の景観は、農林水産業の盛んな田園地帯を想像してもらうといいでしょう。

現在、日本では都市計画区域内(後に説明)のうち、37.4%(H30)が市街化調整区域に指定されています。もう少し身近なところでいうと、横浜市では、市域の約4分の1が市街化調整区域です。

市街化調整区域は、無秩序な市街化の拡大を防ぎ、良好な住環境を維持するために制定されています。

市街化調整区域のことをより深く知るために市街化調整区域を他の区域と比較してみましょう。

参考文献::今後の検討課題について|国土交通省

1.1 市街化調整区域は都市計画法で定められた区域の一つ

市街化調整区域は都市計画で定められた区域の一つです。

日本全国の土地は都市計画法により、都市計画区域準都市計画区域都市計画区域外の3つに分けられます。

都市計画区域
都市として総合的に整備し、開発および保全の必要のある区域
準都市計画区域
市街化が進行している区域を対象に無秩序な開発を防止して良好な環境を維持しようとする地域
都市計画区域外
都市計画区域と準都市計画区域以外の区域

上記3つの区域のうち、市街化調整区域が属するのが都市計画区域です。
都市計画区域はさらに、区域区分の定められた地域非線引都市計画区域に分けられます。

市街化調整区域は区域区分の定められた地域に属します。
区域区分の定められた地域には、市街化調整区域の他に市街化区域という区域があります。

市街化区域
既に市街化を形成している区域および約10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域
市街化調整区域
市街化を抑制すべき区域

以上の話を図にまとめると以下のようになります。
市街化調整区域 売買

図を見てわかるように市街化調整区域は市街化区域に隣接しています
市街化調整区域を人口が多く都市化が進んだ市街化区域の隣に設置することで、良好な環境を保持しようとする狙いです。

したがって、市街化調整区域には様々な規制がかけられていて市街化調整区域内の不動産が売りにくくなっています。
次の章では市街化調整区域内の土地が売りにくい理由についてみていきましょう。

1.2 市街化調整区域に掛けられている規制とは

都市計画法における市街化調整区域の立ち位置がわかったら、次に市街化調整区域に課せられている規制のなかで特に建物の建設や土地開発に関連する規制がどのようになっているかについてみていきましょう。

市街化調整区域では、都市計画法29条に基づき、以下に掲げる建物を除いて土地上に新たに建物を建築、増改築、用途変更をする場合、又は土地を区画変更する際には必ず都道府県知事等(都道府県知事や地方自治体の長など)の許可を得なければなりません

市街化調整区域内で建設許可のいらない建物

  • 農業・林業・漁業の用途で使う政令で定められた建築物
  • 農業・林業・漁業を営む人が居住する建物
  • 図書館
  • 公民館
  • 変電所
  • 公益上必要な建築物

よって、市街化調整区域で建物を建てようと考えている人は、まず土地に建物を建てられるかどうかを地方自治体に確認する必要があります。

市街化調整区域内の土地を開発するためには技術基準と立地基準を満たす必要がある

市街化調整区域内の開発許可を都道府県知事から得るためには、都市計画法33条に定めた技術基準都市計画法34条に定めた立地規準を満たす必要があります。

ちなみに開発とは、建物の建築だけでなく、建物の増改築や建物の用途変更、特定工作物を建設するのための土地の区画形質も含みます。

技術基準と立地規準は良質な宅地水準の保全と市街化の抑制を担保するために定められた規準で、以下のようになります。

技術基準

  • 用途地域への適合
  • 道路、公園等公共空地の確保
  • 給排水施設の設置
  • 地区計画等への適合
  • 公共施設、公益的施設等の適切な配置(開発面積20ha以上)
  • 地盤の改良・擁壁の設置と防災・安全措置
  • 災害危険区域等の除外
  • 樹木の保存、表土の保全
  • 緩衝帯の設置(開発面積1ha以上)
  • 輸送への支障(開発面積40ha以上)
  • 申請者の資力・信用(開発面積40ha以上)
  • 工事施行者の施行能力(開発面積1ha以上)
  • 関係権利者の同意
立地基準

  • 周辺住民の利用する施設
  • 調整区域内の資源の利用上必要な施設
  • 農業施設、農産物等の加工・貯蔵施設
  • 農林漁業基盤活性化施設
  • 中小企業の集団化・共同化事業
  • 既存工場の関連工場
  • 危険物の貯蔵・処理施設
  • 道路管理施設、火薬類製造所等
  • 地区計画等に適合する開発行為
  • 市街化区域近隣接地における条例で排除された用途に該当ない開発行為
  • 線引き前の権利者が5年以内に行う開発行為
  • 市街化促進の恐れがなく、市街化区域において行うことが困難又は不適当な開発行為

上記2つの条件を満たす開発行為であれば、市街化調整区域内であっても開発許可が下りる可能性が高いです。

参考文献:市街化調整区域の開発・建築|横浜市

2 市街化調整区域内の土地が売りにくい理由

市街化調整区域 売買
市街化調整区域内の土地が売りにくい理由は3つあります。

  1. 建物を建てるのに自治体の許可を得なければならない
  2. 住宅ローンの融資が下りないため購入者が現れにくい
  3. 利便性が悪く、購入者が現れにくい

では、上記3つの売れない原因について詳しく見ていきましょう。

2.1 建物を建てるのに自治体の許可を得なければならない。

市街化調整区域では、建物を建設するときや増改築・リノベーションをするときには必ず自治体に開発許可を取らなくてはいけません

また、許可が出されるためには、自治体の定める技術基準(道路・給排水当施設の確保など)と立地基準(開発できる建物の類型)を満たさなければいけません。
自分が持つ土地の許可基準を知りたい方は、「自治体名 市街化調整区域 開発許可」で検索してみるとよいです。

参考文献:開発許可制度の概要|国土交通省

また、開発許可だけでなく、建築する建物自体にも制限があります。建物にかかる制限は自治体によって変わりますが、例えば神奈川県相模原市の場合は以下のようになっています。

市街化調整区域内の建築制限
項目制限
容積率50%,80%(地域により変わる)
建蔽率50%~100%(地域により変わる)
道路斜線勾配1.25
隣地斜線20m+勾配1.25
日影規制2~3時間

参考文献:市街化調整区域の建築制限|相模原市

このように市街化調整区域に建物を建設する際は、自治体に開発許可をとったり、建築制限を満たす建物を建てられるよう配慮したりと、通常の土地よりも気を付けるべきポイントが複数あります。
よって、手続きの煩雑さから市街化調整区域内の土地を買いたいと考える人は少なく、市街化調整区域内の土地の価値が低くなります

市街化調整区域の建築制限例

2.2 住宅ローンの融資が下りないため購入者が現れにくい

住宅ローンは土地と建物を担保に借りる性質上、建築に制限がある市街化調整区域では、必然的に担保価値が小さく、もし滞納があって差し押さえても換価しにくいことから、金融機関(もしくは保証会社)は市街化調整区域の不動産に消極的です。

たとえ申込者が家を建てられると思っていても、本当は建てられないケースも出てくることから、申込者の融資目的が達成できる確実な見込みがないと、金融機関が融資しないのも当然の理屈です。

よって、いくら市街化調整区域の不動産が安いとはいえ、資金をある程度用意できる買主でなければ手を出しにくく、売主の立場では買い手が減ります。
住宅ローンに不安のある買主は、審査を通過しない場合にペナルティなしで契約を白紙解除する、ローン特約を求めることも多いでしょう。

ローン特約

住宅ローン特約は、市街化調整区域以外の不動産でも珍しいことではないですが、市街化調整区域では、特約で契約解除になるリスクが高まると考えておくべきです。

2.3 利便性が悪く、購入者が現れにくい

市街化調整区域は、元々が市街化を抑制するために設けられた区域であるため、行政は電気、ガス、排水施設などのインフラ整備を積極的に行っていません

また、インフラだけでなく、スーパーやレストラン、コンビニなども開発許可が下りないと建設することができないため少なく、市街化調整区域は生活をするのに非常に不便な地域で人気が低いです。

将来においても整備が確約されず、評価が下がる原因となります。

電気が届いていなければ最悪は自己負担で敷設、ガスはプロパン、公道があれば大抵は水道くらい届いていても、下水道整備となれば別です。
浄化槽の時点で敬遠されても不思議ではないですし、市街化区域の利便性に慣れた住民にとって、市街化調整区域の生活は一般的には不便です。

ただし、市街化調整区域の制限や不便さは、裏を返すと価格が安いほか静かな暮らしが保証される、土地の利用目的が住宅ではない場合など、まったく需要がないとは言えないため、諦めずに売却にチャレンジするべきでしょう。

3 市街化調整区域内の土地でも開発許可を得れば土地を売ることが可能

市街化調整区域 売買
第2章では、市街化調整区域内の地域が売りにくい3つの理由を説明してきたので、市街化調整区域内の土地をお持ちの方は土地を売却することができないのではないかと不安に思ったかもしれません。

しかし、市街化調整区域内の土地でも、自治体から開発許可さえもらえれば建物を建てることができ、需要も出てきます
前提として開発許可を得るためには、下記のいづれかの要件を満たしている必要があります。

  • 周辺居住者のために公益上必要な施設や日用品店舗等、日常生活に必要な施設を建てる目的で行う開発行為
  • 農林水産物の処理、貯蔵、加工のための施設を建てる目的で行う開発行為
  • 地区計画等の内容に適合する開発
  • 市街化区域に近隣接する一定の地域 のうち、条例で指定する区域において、条例で定める周辺環境の保全上支障がない建築物を建築する開発行為

参考文献:都市計画法第34条

それでは、以下で上記要件を満たす売却可能な不動産、売却不可能な不動産について見ていきましょう。

3.1 市街化調整区域内で売却可能な不動産

市街化調整区域内で売りやすい不動産は次の4種類です。

  1. 市街化調整区域に指定される前に建てられた不動産
  2. 条例で開発区域指定されている土地
  3. 開発許可を出せる土地
  4. 用途地域内の土地

市街化調整区域に指定される前に建てられた不動産

市街化調整区域指定前から建てられていた家は、元々そこにあった家に対して、後から法規制をかけている状態なので、所有者に厳しい規制を遵守させるのは酷です。
そのため、区域指定前に建てられた家では規制緩和が行われています

具体的には、買主への所有権移転に許可が不要で、買主が将来建て替えや増改築をする場合であっても、次の要件を満たすことで許可を不要とします。

  • 用途が同じ(引き続き住宅用として建て替える)
  • 敷地が同じ(敷地の拡大は開発行為に該当して許可が必要)
  • 規模が同程度(延べ床面積で1.5倍まで)

これらの要件は、買主側の許可に関係することで売主には関係ないですが、建て替えを前提に物件を探している買主にとっては、区域指定前に建てられた家なら建て替えできることから、売主として知っておいても損はないでしょう。

ただし、線引き前に建てられた家とは、区域指定前に建てられて増改築もされていない家のことで、増改築が区域指定後なら、線引き後の家として扱われます。

参考文献:市街化調整区域規制|福島市

条例で開発区域指定されている土地

自治体によっては、市街化調整区域でも開発を認めている区域が条例で指定されています
区域指定された地域は、誰でも住宅などを建てられることになっています(ただし許可は必要)。

区域指定は、概ね50以上(市町村によって40以上)の住宅が、数十メートルの間隔で集まっていることや、上下水道が整備された地域であること、道路に接しているなど様々ですが、運用は市町村次第です。

また、事業用に開発した地域(都市計画事業土地区画整理事業市街地再開発事業住宅街区整備事業)など、事業として開発した区域も、建築行為への許可が不要となります。

したがって、建築したい買主側にとって制限が緩和された土地と言えます。

開発許可を出せる土地

各自治体ごとに開発許可を出す要件が定められていて、その要件を満たしている土地は当然ながら開発許可を受けやすくなるため、市街化調整区域内の不動産であっても売却しやすくなります。

要件は自治体ごとに様々ですが、全て自治体は都市計画法の第34条に基づいて許可基準を設けているため、都市計画法の第34条の要件を見ておきましょう。
開発許可を得るためには以下のいづれかの要件を満たす必要があります。

  • 周辺居住者のために公益上必要な施設や日用品店舗等、日常生活に必要な施設を建てる目的で行う開発行為
  • 農林水産物の処理、貯蔵、加工のための施設を建てる目的で行う開発行為
  • 地区計画等の内容に適合する開発
  • 市街化区域に近隣接する一定の地域 のうち、条例で指定する区域において、条例で定める周辺環境の保全上支障がない建築物を建築する開発行為

参考文献:都市計画法第34条

です。特に満たしやすい要件の一つに「市街化区域に隣接していて、周辺環境を脅かす恐れのない建築物である」という要件があります。

もし、お売りになろうとしている土地が市街化区域に隣接しているのであれば、一度お近くの市区町村の都市計画課に出向いて自分の土地上に建物を建てることは可能かどうか聞いてみるとよいでしょう。

用途地域内の土地

通常、市街化区域(市街化を推し進める土地)には、用途地域といって建物の用途が指定されています。

市街化調整区域内でも過去に住宅開発が盛んに行われていた地域が用途地域となって残存する地域があります

特に用途地域の中でも第一種低層住居専用地域に指定されている市街化調整区域内のエリアは住環境を最優先にしたエリアなので、第一種低層住居専用地域の規制の範囲内で建物を建てることができます。

自分の持つ不動産の周辺に住宅が多いと感じたら、そのエリアが第一層低層住居専用地域なのではないかと疑うといいでしょう。

第一種低層住居専用地域の調べ方や概要については以下の記事がおすすめです。

この記事をお読みの方は、 第一種低層住居専用地域って何だろう 第一種低層住居地域ではどんな土地活用方法があるのだろうか...

3.2 市街化調整区域内で売却不可能な不動産

次に市街化調整区域内で売却が難しい土地について見ていきましょう。
売却が難しい土地の代表例として

  1. 農地
  2. 無許可で建物が建っている不動産

の2種類が挙げられます。

農地

市街化調整区域内の農地は特に売りにくいです。
なぜなら、農地の売買は都市計画法とは別に農地法の規制を受けており、売却には農地委員会の許可を受けなければいけないからです。

また、農地委員会からの許可は、市街化調整区域内の土地を売る際に必要な開発許可を得るよりも規準が厳しくさらに難易度があがります。

ただし、農地を売買する場合、農家が農家に農地を売るのであれば、それほど難しくはありません。

農地の売買の規制や売却を可能にする方法について詳しく知りたい方は下記の記事がおすすめです。

農家の高齢化により休耕地が増えるのに対し、食料自給率を維持するため、農地の売買には許可が必要です。ここでは売買の流れと現在の価格相場についてまとめました。

無許可で建物が建っている土地

驚くかもしれませんが、市街化調整区域内にはまれに無許可で建物が建っている場合があります。

合法的に無許可で立てられる以下のような建物もありますが、市街化調整区域が定められてまだ手続きが厳しくなかった頃に法律をかいくぐって建ててしまった建物です。
無許可で建っている建物付きの不動産は新たに開発許可を取らない限り、建物の再建築は不可能ですし、場合によっては罰金を取られますので、注意が必要です。

なお、以下の建物は無許可で建設することができる建物です。

  • 図書館や公民館など公益上必要な建築物のうち土地利用上支障がないもの
  • 土地区画整理事業の思考として行うもの

4 市街化調整区域内の土地を売却する場合は誰に依頼すればいいか

市街化調整区域 売買
市街化調整区域内の土地でも条件を満たせば売買できるということを学んだところで、次は買い手を探す方法についてみていきましょう。

市街化調整区域内の土地を売る場合、次の3つの手段をとることができます。

  • 不動産会社に仲介依頼する
  • 不動産会社に買取をしてもらう
  • 自分で買い手を探して個人売買する

上記3つの手段の中でおすすめなのが不動産会社に仲介依頼する方法と不動産会社に買取りをしてもらう方法です。

なぜなら、不動産会社に売却依頼をした方が手間がかからず確実に売却の相手方を探すことができるからです。

では、各方法について詳しく見ていきましょう。

4.1 不動産会社に仲介依頼する

まず、初めに不動産を売却する際に王道の方法不動産会社に仲介依頼する方法について説明します。

不動産を売却する際に多くの人が不動産会社に仲介依頼するのは、不動産会社に仲介を依頼すると

  • なるべく高く自分の不動産を買ってくれる相手方を見つけることができる
  • 売買取引契約書の作成や所有権移転登記など初心者には難しい事務的な作業をすべて引き受けてくれる

というメリットがあるからです。
ただし、不動産会社にも熱心に買い手を見つけようとする不動産会社とそうでない不動産会社がいるので、不動産会社を選ぶ際は複数社検討して一番印象のよかった不動産会社を選ぶことがポイントです。

そこで、最近多くの方が利用しているサービスが不動産一括査定サイトです。

不動産一括査定サイトとは、ネット上で自分の売りたい不動産の情報を一度入れると複数の不動産会社を紹介してくれるサービスのことです。

不動産一括査定サイトの利用は無料です。

筆者も不動産を売った経験があり、不動産一括査定サイトを使ったことがあるのでその時の経験をつづりました。

一括査定サイト(HOME4U・HOME'S・Re Guide・イエウール)を使い、実家の査定を依頼した結果をまとめました。うっとおしい営業電話は来るのか?それも覚悟で計8社に依頼した実際のやりとりと査定額も公開しています。

また、本記事の一括査定サイトのおすすめは、大手NTTグループの運営するHOME4Uという不動産一括査定サイトです。上記記事を読むのがめんどくさいという方は、HOME4Uを使ってみましょう。

HOME4Uの無料一括査定

4.2 不動産会社に買取をしてもらう

市街化調整区域内の不動産を売却する場合、不動産会社に土地を買い取ってもらうという方法もおすすめです。

本記事の前半で説明した通り、市街化調整区域内の土地は人気が低いので、なかなか買い手が現れないということもあります。

しかし、不動産を不動産会社に買い取ってもらえば、不動産が売れ残る心配もなくなります

ただし、不動産会社に不動産を買取してもらう際は、売却価格から、不動産会社が不動産を買い取った後しなければならない営業費用が差し引かれるので、仲介の場合と比べて売却価格は低くなります。

不動産を売却する時には仲介の他に買取が選べます。不動産の売却では、状況に合わせて売却方法を選ぶことでスムーズに売却が進められます。ここでは買取についてのメリット・デメリットを解説しているので、売却の際の選択肢に加え、検討してみましょう。

4.3 自分で買い手を探して個人売買する

あまりおすすめはできませんが、自分で買い手を探して不動産の売買取引をするという方法もあります。
自分で買い手を探す方法がおすすめできないのは、不動産の個人売買には以下のようなデメリットがあるからです。

  • 買い手を探すのに手間がかかる
  • 買い手が見つかってから売却までの売買契約書の作成や所有権移転登記など初心者には難しい作業を自分で行わなければいけない

よって、理想は、不動産会社を頼り不動産を売買することです。

しかし、知り合いが自分の土地を欲しがっているなどという場合は個人売買を検討してもいいでしょう。

不動産の個人売買をする際は次の人に声をかけてみるとよいです。

  • 隣人
  • 市街化調整区域内で事業を展開している事業者
  • 農産物加工業者に売る
  • 農家
不動産売買の方法には、 不動産会社に土地売買の仲介をしてもらう。 不動産会社に土地を売却する 不動産を個人で売却する の...

5 市街化調整区域内の不動産が売れない場合の土地活用方法

市街化調整区域 売買
最後に万が一、市街化調整区域内の不動産が売れなかったときの土地活用方法としてどんなものがあるのかをご紹介します。

市街化調整区域内で土地活用をする場合、建物は原則建てることができないので、以下の4種類がおすすめです。

  • 太陽光発電で売電収入を得る
  • 駐車場経営をする
  • 資材置き場をつくる
  • 墓地や霊園を作る

では、それぞれの活用方法について詳しく見ていきましょう。

今回は各土地活用を評価しつつ、失敗しないためのポイントを中心に13の活用方法について紹介します。土地活用方法ごとに、失敗するポイントは様々です。その土地のニーズや特徴、関連する業者を適切に把握し、自分で考えて決められれば成功に近づきます。

5.1 太陽光発電で売電収入を得る

太陽光発電により売電収入を得る方法は、建物を建設しなくてもできる土地活用なのでおすすめです。
また、集客などの手間もかからず、気軽に始めることができます。

初心者向けに売電の仕組みを解説します。買電価格より高い「売電」価格はどのように成り立っているのか?買取制度と今後の動向についても確認しておきましょう。

5.2 駐車場経営をする

土地活用をしようと思っている土地の近くに工場やマンションなど人が車を停める需要がある場合には駐車場経営もおすすめです。
駐車場経営の場合には、初期費用があまりかからないため初心者にも手の付けやすい土地活用方法です。

土地を所有し、その活用を考えた際、月極駐車場は初期費用が少なくて済む分、非常に高い利回りとなります。紹介するのは表面利回りですが、舗装の種類による違いも掲載し、また実質利回りの計算における費用も取り上げました。

5.3 資材置き場をつくる

資材置き場を作る土地活用方法は、市街化調整区域ならではの土地活用方法です。
市街化調整区域は建物を建てられない地域で、場所にゆとりがあるので、資材置き場を作るにはもってこいの地域です。

ただし、資材置き場を作って貸し出すことで儲けようとする際は資材置き場を必要とする会社の存在がなくてはならないので、よく検討するようにしましょう。

5.4 墓地や霊園を作る

市街化調整区域内の土地を墓地や霊園を営む会社に貸し出すという方法もあります。

市街化調整区域内の土地は地価が低いため、墓地や霊園を営む会社にとっては魅力的でしょう。

ただし、墓地や霊園の性質上、一度墓地として土地利用を開始するとよっぽどのことがない限り墓地を掘り起こして土地を返却するということは生じないため、土地の貸与が終了することがないと覚悟を決めて土地を貸与する必要があります。

【A/B_1/7~1/9】不動産会社8社に査定を依頼したら
不動産会社8社に査定を依頼したら330万円の差があった

土地や空き家などを含めた不動産を売却するに当たっては、どこかの段階で査定を受けることになります。
でなければ、売り出し価格が決められないからです。

昔は町の不動産屋さんに電話や来店で相談する流れが普通だったため、初めて訪れたところの査定額で話を進めることも少なくはなかったかもしれません。

しかし、実際に何度か査定を受けてみると分かりますが、依頼する不動産屋によって、言うことも査定額も異なるのが不動産です。

相場を知らなければ、安くで売ってしまったことにも、高いから売れ残っており、結果的に税金などが負担になっていたとしても、原因が分からないでしょう。

ここで紹介する不動産一括査定サイトも万能ではありません。
仲介業者の間でも価格にバラツキがある不動産売買において、物件に応じた相場を知ることができる、非常に便利なサービスなのです。

今後の目安のため、一括査定サイトを使って実家の査定を依頼したところ、安い会社と高い会社の差が330万円ありました。
簡易査定なら情報を入力するだけで、その日の内に連絡が来る会社も多く、売却相場がすぐに分かります。

主な不動産会社

ただし、一括査定サイトもすべての不動産会社と提携しているわけではありません。

1都3県(東京・神奈川・千葉・埼玉)または人口が多い地域の不動産の場合、大手企業6社が集まった「すまいValue」も合わせて検討するとよいでしょう。



すまいValueの無料一括査定


「でも、わずらわしい営業電話はこないのか?」
「どのような感じで連絡がくるのか?」
そんな疑問に身をもって体験した結果はこちら。


「そもそも不動産一括査定サイトって何?」
「メリットあるの?」
「デメリットは?」という方はこちら。