古い家を売るポイント。解体やリフォームの必要性は?

古家
古家付き土地とは築年数の経った家が経った家がついた土地のことです。

中古物件と違うのは家に一般的に言われる価値がないことです。

売主は売却する際、古家付き土地として売り出すか更地にして売り出すか悩みどころです。

一般的には更地にしてしまった方が土地の流通性が向上します。

しかし、場合によっては更地にしたせいで住宅用には使えない土地になってしまう危険があるからです。

家を壊すにしても、慎重に判断して行うことが重要です。

1.古い家は売れないのか

1.1 古い家は売れないのか

価格に変動があれど、土地の価格はゼロになることはありません。

しかし、その土地の上に建つ家の価格は築年数が経てば経つほど市場的な価値は下がってしまいます。

その価値は戸建てで約20年、マンションでは約47年で建物の価値はゼロになると言われています。

日本では新築の価値が高く、築年数が浅ければ浅いほどいいとされているので、このように価格は下がってしまいます。

では、築20年以上経った家は売れないのでしょうか。

立地などにもよりますが、売れないということはありません。

1.2 見直される中古物件

現在、材料費などの高騰やオリンピックなどの影響で都心部の地価は上がり続けています。

そのため、近年では中古物件へ注目が集まっています。

中古物件を安く購入し、浮いたお金でリノベーションをし、自分の望む家にカスタマイズするという動きが高まっています。

建売の戸建てだと、完成した後にオーダーするのは費用がかかりますし、新築のマンションだとリノベーションを認めてくれない所もあります。

それに比べ中古物件はリノベーションへの融通がききやすいです。

そのため、不動産を選ぶ際の選択肢の一つとして考えられる機会が増えてきました。

2. 古家付き土地のよくある問題

古家付きの土地で問題になるのは、「家が古いから壊してしまえばそれで終わり」では済まされないケースがある点です。

元々、古家の価値をどのように考えるのか、土地の買主次第なので、売主側で事前に判断するのは難しいものです。

加えて、資産価値がない家を壊すことに異論はなくても、古家が資産価値以外の価値を持っているかもしれません

そのため、うっかり壊すわけにもいかないのです。

他にも古家が建てられた時代背景と、住宅に関連する法律が関係してきて、所有者が知っておくべき知識は多くあります。

2.1 壊すことはできても建てられない?

家を建築する際には、現在の法律に準じて建築する必要があります。

古家は建築当時の法律で建設されています。

そのため、取り壊してしまうと現在の法律に沿って建築をしなくてはいけなくなります。

そのため、もうその土地に家を建てることが難しい場合があります。

現在の法律では、基本的に幅4m以上の道路に2m以上接していないと家を建設することはできません。

例外的に1.8m以上の道路(通路)に接していれば、道路の中心から2mまで後退して家を建てられます。

しかし、後退する分だけ満足な家が建たないでしょう。

人が通るくらいの用途しかない細い路地では、現在の法律に準じていないのはもちろん、解体や建築に重機が入らないなどの問題があります。

そうなると再建築は絶望的でしょう。

このような土地は既存不適格や再建築不可と呼ばれ、土地の価値はとても低いです。

古家付きの土地がこのような再建築不可だった場合、リフォームやリノベーションは可能です。

しかし、建て替えはできないため、新しく家を建てたいと考えている買主に売却するのは難しいでしょう。

2.2 建てられる建物が小さくなる可能性もある

現在の法律で建物を建てられる土地であっても土地には容積率と建ぺい率という2つの規則があります。

建物を建てる際には範囲内でしか建築が認められないのです。

容積率…土地の広さに対する建物全体の床面積の割合上限。

100㎡の土地に対し200%だった場合、床面積の合計が200㎡まで建設できるということになります。

建ぺい率…土地の広さに対する建物の面積(=建物に使ってよい部分)の割合上限。

土地の上空から見た際、土地の何%まで家を建てて良いかということになります。1Fより2Fが広い場合は2Fの床面積で計算されます。

容積率と建ぺい率は時代とともに変化しています。

古家が建てられた時には認められていた容積率・建ぺい率が現在は小さくなっているかもしれません。

そうなると、増築は制限され、建て替えでも古家より小さな建物に限定されてしまいます。

建物を取り壊す前にどれくらいの家を建てることができるのか、事前に調べておきましょう。

現代の建ぺい率と容積率を調べるのなら、まずは不動産の所在する各都道府県を調べましょう。

「不動産の所在地 都市計画情報」でWeb検索をします。

各都道府県によって仕様は異なりますが、多くは地図が表示されます。

どんな建物を建てて良いか定めた用途地域とともに建ぺい率と容積率が分かるようになっています。

※用途地域に関してはこちらの記事を参考にしてください。

自分の土地の上に何を建てるのかは、原則として所有者の自由であるはずです。 しかしながら、現実には用途地域と呼ばれる規制によって、建てら...

現在建っている古家の建ぺい率が知りたい場合は、建築計画概要書を閲覧すれば確認できるかもしれません。

不動産が所在している市町村に問い合わせてみましょう。

その際、問い合わせる課は各市町村によって異なります。

ただし、各都道府県により保管の期間は異なり、東京都で平成11年以降になります。

築30年以上経ってしまうと情報の取得は難しいかもしれません。

担当は各市町村によって異なりますが、建築系の課か都市整備課になります。

役所に出向く前に「各市町村 建築計画概要書」で検索するか、電話で問い合わせをするとスムーズです。

何年ごろまで保存されているのか、閲覧する際に必要な身分証明書などはないか確認をしましょう。

ちなみに、建ぺい率は以下の計算方法で求めることができます。

建ぺい率=建築面積÷土地面積

建築面積と土地面積があれば役所に行かずとも建ぺい率を知ることができます。

しかし、建築面積は登記簿に書かれていないため、古い家ほど調べるのが困難です。

その他には当時家を設計した事務所に問い合わせるという方法もあります。

しかし、何十年も前の不動産の設計図などを保管する義務はありません。

さらに、もともと中古で購入した家だと建築事務所を調べるのは困難でしょう。

2.3 不要な樹木や石などがある

家が古くても、庭は手入れが行き届いて立派というケースは、そう多くはありません。

樹齢の古い大きな木は、根から掘り出すのが大変で、樹木の処分も含めて専門業者に依頼するしかないでしょう。

専門業者や樹木の種類や状態によっては買取が可能な場合もありますが、基本は処分です。

商品になるような樹木は手入れが行き届いていなくてはならず、空き家になっていた家などの場合はのぞみは薄いでしょう。

もしかしたら…という場合は、樹木を処分する専門業者などに相談してみても良いかもしれません。

2.4 境界がはっきりしていない

すべての土地には、誰の土地か示す見えない境界線が必ずあります。

しかし、古家付きの土地では購入当初に境界を決めた人が亡くなっており、境界が曖昧になっているかもしれません。

境界があいまいな土地は、隣地の所有者とトラブル含みを意味します。

そのような土地は誰も欲しがりませんし、境界をはっきりさせておくのは売主の義務です。

測量には現状の把握や建築計画のために行う現状測定と隣家との境界を決めるためのなどに行う確定測量があります。

古い家を売るためには確定測量が必要となります。

確定測量は測量の際に役所や隣家の所有者立会のもと測量をし、確定測量資料を作成します。

そのため、現況測量が約30~40万円程度に対し、確定測量は約60~80万円ほどと費用がかかってしまいます。

2.5 上下水道管の口径が小さい

上下水道は、どのくらいの家族で使うか(つまり必要な水量)によって水道管の口径を決め、道路から敷地に引き込みます。

しかし、古家付きの土地を買う人が、どんな家族構成なのか分かりません。

もし、二世帯など水量を多く必要とする家庭なら、太い水道管に換える必要があります。

仮に口径が十分でも、古家の場合給水管が劣化している恐れがあります。

金属製の場合が多く、長年使用しているとサビが発生してしまい、蛇口をひねると色のついた水が出てしまうということもあります。

そのような状態なら、交換しなくてはならないでしょう。

2.6 埋設物に問題がある

下水道が整備される以前は、浄化槽を使って下水処理をしていた家が多くありました。

下水道の整備によって、浄化槽は撤去するのが基本ですが、衛生処理をした後で、地中に埋めたままになっている(埋め殺しといわれます)場合があります。

廃浄化槽が埋められていることを売主も買主も知らずに、売却した後に買主が発見したとすれば、土地の瑕疵(不具合)に該当して、撤去費用の存在が浮かび上がります。

これは売主に分が悪く、埋設物の存在を知らないと費用負担が増えるかもしれません。

また、古家付きの土地は履歴も古いので、もしかしたら浄化槽だけではなく、ガレキなど廃棄物が地中に埋められている可能性もあるでしょう。

今のように、廃棄物へのルールが定められておらず、意識も低くかった時代には、自分の土地に不要な物を埋めて何が悪いとする考えの所有者も多かったからです。

売主が土地を売却する際に気をつけなくてはいけないのは、瑕疵担保責任の期間です。

瑕疵担保責任に期間を設けずに買主と契約すると、個人の場合土地の引渡しから約10年は瑕疵担保責任を担う必要があります。

契約時、買主の同意を得られれば期間を短く設定することは可能です。

買主との間には6ヶ月~1年の間で結ぶことが多いようです。

さらには、瑕疵担保責任を免除するというのも可能です。

しかし、買主は自身の不利になるので、そのままでは了承してくれない場合もあります。

その際は、代わりに売却価格の値下げを交渉されるでしょう。

3. 古家付きで売る場合

古くても住める家なら、すぐに住めるわかりやすいメリットを持っています。

しかし、メリットはそれだけではなく、同時にデメリットも抱えるので、どちらが大きいか判断できるように両方を取り上げます。

3.1 古家付きで売るメリット

固定資産税が安く済む

売主にとっては解体が必要なく、手間が省けます。

なかなか売れなくても土地の固定資産税が古家の存在が安くなってるメリットも受けられます。

固定資産税が安いのは買主にとってもありがたく、この点は共通するメリットです。

再建築不可の土地にしない

古家を残しておかないと、再建築不可(既存不適格)の場合は土地として売るのが極めて難しくなります。

売れる確率を高めるためにも、既存不適格=古家は残すのが鉄則です。

また、金融機関次第ですが売買契約に家も含まれると、中宅住宅と判断されて買主が住宅ローンを利用できる可能性を残します。

買主に伝えれば、古家もアピールポイントの1つなるでしょう。

希少性、安心な建材が手に入る

古い家には太い柱や存在感のある大きな梁など、新木材で入手すると膨大な費用がかかってしまう建材が使われている場合があります。

そういった建材が使われている家は、リノベーション目的で中古住宅を探している買主に魅力的にうつることでしょう。
また、築年数が古い家はリフォームをしていない限り、新建材を仕様していない可能性が高いです。

また、高気密化されていないので、シックハウス症候群や科学物質過敏症などになりにくいと考えられます。

これらの原因物質は住宅建材だけでなく、家具や日用品が原因で発生する場合もあります。

古家なら問題ないというわけではありませんが、住宅建材の可能性は低くなるのではないでしょうか。

3.2 古家付きで売るデメリット

瑕疵担保責任を問われる

古家(建物)に対する不具合でも売却後に買主から瑕疵担保責任を問われる可能性があります。

ただし、古家なので最初から不具合があることは買主側も分かっているはずです。

解体するつもりなのかリフォームして住むつもりなのか意志を伺います。

そして、瑕疵担保責任を免除や短期間にしてもらう交渉をすると良いでしょう。

土地目当ての買主に嫌がられる

最初から土地が目的の買主には購入後、家を解体する手間と費用がかかる可能性があるので、他の土地より劣って見えるでしょう。

同じ地域に更地があれば、不利になってします。

その他に、古家はどうしても古く見た目が悪いので、第一印象が良くないという点もあります。

埋没物があるか分からない

家が建っている状態では、その下に埋設物があるかどうか分かりません。

地盤調査も限界があるでしょう。

土地目的の買主の場合、解体する際に何が出てくるか分からないのはリスクです。

なぜなら、解体は土地購入後に買主が費用を持って行うことが多いからです。

費用の他に埋設物が出た場合、解体の期間が伸びてしまうということもマイナスです。

そうすると、後に待っている新しい家を建てる施工会社とのスケジュール調整に無理が出てしまうでしょう。

費用は瑕疵担保責任で売主に請求できるとしても、時間はどうにもできません。

大きなお金が動く土地の購入と新築に余計なリスクを負いたくないと考えるのは自然です。

3.3 古家付きは費用面でプラス?マイナス?

家に価値があるなら中古住宅として販売できますから、古家付きの土地は基本的な考えが土地だけの取引と同じようなものです。

つまり、古家が付いているかどうかは解体費用の問題で影響するとしても、売却価格は更地と変わらないのが建前です。

一般的には更地のほうが売却価格は高いですが、それは売主が解体費用などを上乗せしているのです。

本当に更地の場合と古家付きを仮に更地にした場合の価格は同じでなくては理屈が通らないからです。

したがって費用面では、プラスもマイナスもないとしたいところですが、解体費用がどのような交渉になるかで変わってくるでしょう。

3.4 リフォームやリノベーションしてから売るべきか?

古家付きの土地で古家にリフォームやリノベーションをすると、見た目がよくなります。

中古住宅目的の買主も対象に入りますが、その分更地目的の買主は外れてしまうでしょう。

また、かけた費用だけそのまま家の価値が増加するとは限りません。

例えば、500万円かけてその分、不動産価値が500万円かそれ以上になれなければ意味がありません。

また、買主としても、500万円上乗せして自分の好みの家でないのなら納得できません。

500万円かけて自分の好みやライフスタイルに合った家にしたいはずです。

どんな買主が家を購入するかは想定できないので、現状で渡し買主にリフォーム・リノベーションを任せた方が良いでしょう。

古い家のリフォームのポイントやメリット・デメリットをこちらに詳しくまとめました。
リフォームも検討している方は、行なう前にこちらをご覧ください。

リフォームすると家が劇的に変わるイメージを抱きがちですが、その分費用も相当かかります。今回は古い家のリフォームのポイントと、できる・できないことをまとめました。

3.5 隣家に購入しないか相談してみる

家を売る際に、まずは隣家に購入しないか相談するのも一つの手です。

隣家は購入することで自分の土地が広くなります。

不整形地が整形地になり土地の価値が上がったり、家の増設や駐車スペースを作るなど土地を活用しやすく魅力的なはずです。

個人間で不動産のやりとりをすると消費税課税対象にならず、不動産会社を通すより安く売買できます。

売主は仲介手数料がなくなり、買主は消費税がなくなるというメリットはあります。

しかし、多くの場合は不動産について詳しくない者同士でやり取りをするので問題が発生します。

お互い譲らない、土地を譲渡する際に不備が出るなどスムーズにいかないこともあるでしょう。

後に登記などで不手際があっても自己責任になってしまいます。

大きな額の取引になるので、プロである不動産会社を通した方が賢明です。

不動産の個人売買を検討してみたい方は、こちらもご覧ください。個人売買のメリット・デメリット、方法がわかります。

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3.6 中古物件としても古家付き土地としても売る

前段でも書いたとおり、現在中古物件に注目が集まっています。

買主は家付きで土地が欲しいのか土地だけで欲しいのか分かりません。

可能性を広げるためにも不中古物件と古家付き土地の両方で売り出してみるという手もあります。

ただし、リフォームというよりもはや建て替えが必要というほど家が傷んでいる場合難しいです。

中古物件として売り出しても買い手がつく可能性は極めて低いです。

そういった見極めは知識と経験が必要なので、仲介をお願いする不動産会社さんに相談するのがよいでしょう。

家や土地の状況は、古いという物件の特徴や物件の状況のみではなく、売主の意向や状況、売るタイミングによってその方法を変える必要があります。
家や土地を売却する際には、こちらに一度目を通しておくことをおすすめします。

ほとんどの人にとって、人生の中で家を売る回数はそれほど多くないでしょう。 そもそも、家を買うときの動機が定住を前提としていますし、予定外の転勤、実家の相続などなければ、売る機会は少ないからです。ここでは、家の種類や、売却の理由、個別の事情などにより、どのような点に注意すべきか、1つずつ具体的に解説していきます。

3.7 不動産会社に買取をお願いする手もある

快適に住めるようにするのに、お金も時間もかかるので古家が売れないという場合もあるでしょう。

そんな時は不動産会社に「買取」をお願いするという方法もあります。

不動産を売るうえで多いのは不動産会社に仲介をしてもらい買主を見つける方法です。

しかし、買取は不動産会社に不動産を購入してもらうのです。

一般的に仲介より買取の方が不動産の価格は下がってしまいます。

しかし、早く売却ができるので所有している時間が短い分、支払う税金も安くすみます。

また、空き家になってしまっている場合は、買主を探している間に不法投棄などの問題が起きてしまうと面倒でしょう。

しかし、買取なら早い分そのようなリスクを避けられます。

買取についてはこちらに詳しく記載したので合わせてご覧ください。

家や土地などの売却を検討する場合、不動産会社に仲介として依頼するのが一般的です。しかし、急な転勤などで売却を急いでいる場合には、買取も考えられます。一般的な仲介の売却に比べると、買取は売却までの期間が短い、すぐに現金化できるという特徴があります。メリットが大きいようにみえますが、ここには陥りやすい注意点があります。

3.8 家が売れなかったら古い家を活用

古い家をリフォーム・リノベーションして活用するという方法もあります。

現在、日本における外国人観光客の受け入れ不足や世界的にAirBnBが流行していることもあり昔より民泊がビジネスとしてやりやすいです。

しかし、立地が良くないとお客さんは来てくれませんし、お客さんの対応する人も必要です。

実家などであまりに今住んでいる場所から遠い家だったりすると、民泊をする度に帰省をしなくてはならず、管理が大変になるでしょう。

また、民泊といってもビジネスなので、リフォームやリノベーションにかけた金額を回収し、利益を出さなくてはなりません。

そういった経営手腕も求められるのです。

民泊に関してよりメリット・デメリットを知りたい方はこちらをご覧ください。

東京オリンピックや円安による旅行客の増加、airbnbの登場により、民泊が注目されています。そしてこれは空き家再生の糸口ともなり、その可能性と懸念点を考えます。

4 解体して売る場合

解体して売る場合は、土地の用途に制限がなくなるので、売れやすくなるのが普通です。

すべての人が古家を必要とするとは限りません。

例えば住む用途で土地を買わない層(駐車場や太陽光発電をしたい人など)にとって、古家は邪魔な存在だからです。

一方で、売主が解体しなければならず、余計な手間と費用が発生します。

解体するべきかどうかは、メリットとデメリットを考えるべきでしょう。

4.1 解体して売るメリット

まず、古家がなくなることで、古家の瑕疵担保責任が発生せず、売却後に余計なトラブルに巻き込まれなくなります。

また、整地されている状態は、手間がかからない印象を与え売れやすくなります。

他にも、リフォームをするかなどの悩みが無くなり買主にとって楽なばかりか、売主にとっても古家の管理が不要になって、不審火の心配もありません。

現在の情勢としては、空き家対策特別措置法が制定されています。

倒壊の危険性など、周辺に影響が大きい空き家(特定空家等と呼ばれます)を撤去させる方向で動いています。

古家が該当すれば、解体しておくと行政に指摘されなくて済みます。

4.2 解体して売るデメリット

解体することで大きいのは、土地の固定資産税が高くなることです。

古家がなくなると、固定資産税が3~4倍程度に増えてしまいます。

そのことを考えると、なかなか踏み切れず、売れるまでの期間が長いほど負担が増します。

また、解体費用は売却価格に上乗せするとしても、先に費用負担が発生します。

解体費用は家の構造によって異なりますが、古家付きの土地では大抵が木造ですから、仮に坪3万円としても、50坪あれば150万円です。

そして、解体後は家が解体されたことの登記(滅失登記)が必要です。

滅失登記に費用は発生しないとはいえ、土地家屋調査士という有資格者に依頼すると、その報酬で数万円は取られます。

他にあるとすれば、解体時には近所に迷惑をかけてしまうため、近所にあいさつして回るなど、最低限の礼儀を果たさなくてはなりません。

これらは、買主が解体するなら買主がするべきことですから、余計な負担となります。

4.3 妥当な方法は後から解体

土地を探している人のなかで、更地を絶対条件としている人は少ないです。

古家付きの土地を更地と同様に考えて、購入候補に含めている人は相当数存在します。

それでも、解体に使う費用と時間を惜しんで、更地のほうが人気は高くなります。

迷うならとりあえずは古家付きで売りに出してみて、買主が解体を必要とすれば解体に応じる方法でも問題ないでしょう。

もしかしたら古きに趣を感じる層など、古家を直して使いたい人がいるかもしれません。

解体してしまうとそのチャンスは失われてしまいます。

4.4 解体費用は上乗せできるのか

売り出し価格は売主が決める価格なので、解体費用を上乗せすることは可能です。

ただし、その価格が更地の相場よりも大きく離れていると、買主は興味を失っていつまでも売れ残ってしまいます。

考え方次第ですが売主と買主を公平に考えると解体費用の半分を上乗せして、折半の形にすると、お互いが納得できるのではないでしょうか。

交渉事は、お互いに譲る精神がなくてはまとまらず、自分だけが損をしたくないと考えているようでは、売る気がないのと同じ扱いを受けます。

解体費用の相場や見積もりの事例についてこちらで解説しますので、合わせてご覧ください。

危険な空き家は固定資産税の軽減対象から外される動きが出ています。今後は空き家が解体されるケースも増えることから、解体費用の相場と構造別の事例をまとめました。

5. まとめ

古家付きの土地は、中古住宅でもなく更地でもない中間的な位置付けです。

意外にもお荷物の古家が重要だったりします。

所有者として最初に知っておく点は、解体しても良い古家であるかどうかです。

解体しても問題ない(再建築ができる)土地なら、古家を残しても更地にしてもあまり大きな問題とはならないでしょう。

なぜなら、古家を残せば家を欲しい人が対象になり、解体すれば更地を欲しい人が対象になります。

対象が違うのにどちらが優れているとか言えないのです。

違うとすれば、家を欲しい人の目に止まるかどうかでしょうか。

古家を残しておいても更地が欲しい人の目に止まる可能性はありますが、更地にしてしますと家を欲しい人の目には止まりません。

その点だけ考えるなら、古家は残しておいたほうが若干は対象が広がります。

また、解体によって固定資産税の負担が増す問題と、買主が解体を必要としているかわからない点があります。

トータルでは古家を残すメリットが大きいのかもしれません。

その場合でも、古家が倒壊するほど古いと、行政指導の対象になりかねないため、適度な管理だけは怠らないようにしましょう。

なお、古家かどうかにかかわらず、家が売れない主な理由とその際の対策方法はこちらで紹介しています。

家が売れない理由は、大きく分けると価格・物件・不動産会社の3つしかありません。もちろん、それらをどうするかにはいくつもの方法がありますが、何を行うかもケースバイケースなので、よくある状況を想定して紹介します。
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