アパート・マンション経営のメリットデメリットとリスクまとめ【完全版】

土地活用分野では、最もメジャーな活用方法がアパートやマンション(アパマン)を経営です。資産運用としても高い利回りを期待でき、成功すれば大きな収入となります。

しかし、一般家庭には大きな投資となり、失敗すれば借金が残るリスクも伴います。

不動産会社に相談しても、都合のいいことしか聞けませんし、どちらかと言えば、メリットだけではなくデメリットやリスクが気になるでしょう。
ついては、アパート・マンション経営におけるメリットとデメリットをまとめてみました。

前置しておきたいのは、メリットとデメリットの一方だけを見ずに、必ず両方を確認してどちらも起こる可能性を自ら否定しないことです。
また、考え方には個人差があるため、一般的な内容であることを付け加えておきます。

アパート・マンション経営のメリット

アパート・マンション経営のメリットは、あくまでも成功することを前提に考えるものです。
失敗前提で始める人はいないので、当たり前だと思うかもしれませんが、アパート・マンション経営を始めたら、誰もが以下に説明していくメリットを受けられると思うのは間違いです。

ただし、節税効果のように、中には始めるだけで受けられるメリットもあるので、検討段階においては、どんなメリットがあるのかの把握はしておきましょう。
これらに否定的なわけではありませんが、くれぐれもメリットだけに踊らされて冷静な判断を失ってはいけません。

メリット1:長期・定期的な収入が望め、私的年金にもなる

家賃収入は、入居者がいる限り、また滞納がなければ定期的な収入になって継続されます。
同じお金を銀行に預けても、微々たる利息しか生み出さないのに対し、集合住宅の賃貸経営は、高い投資効果を生み出すことが可能です。

定期的な収入を見込んで、老後の私的年金代わりとしての動機、資産活用のステップとする動機など、人それぞれではあっても、目的が不労所得であることは確かです。
年齢を問わず、いつでも病気や事故で働けなくなる危険はあるため、不労所得が生活を安定させ、誰でも労働以外に使う有意義な時間を増やしたいでしょう。

ただ、大家業というのは、世間で言われているほど楽ではありません。
不特定の人が入居するアパート・マンションで、何もトラブルが起きないとは思わない方がよく、使う時間は少ないのですが心労は大きいものです。

管理サービスへ委託することで大家が対応しなければならない状況は激減し、負担軽減によってほぼ不労所得状態を実現することは可能です。
管理サービスへの委託も1つの経営判断ですが、管理業者の対応で入居継続率は大きく変わってくるため、それもまた重要な判断を迫られることになります。

 

メリット2:節税できる

不動産には税金が毎年発生するので、税金対策としても賃貸経営が利用されます。
主に対象とされるのは、土地の固定資産税・都市計画税と相続税です。
他にも、損失や建物の減価償却を利用した、所得税・住民税の減税があります。

固定資産税・都市計画税

土地の固定資産税と都市計画税には特例があり、住宅が建っていると固定資産税が最大で1/6、都市計画税が最大で1/3まで負担が減ります。
そして重要なのが、1戸に対して軽減される面積が決まっていることです。

戸数が多いアパートやマンションでは、よほど敷地が広くない限り全体が軽減対象です。
つまり、更地はもちろん、戸建住宅では最大の軽減を受けられない広い土地でも、集合住宅を建てると最大の軽減を受けやすくなって、節税効果は大きくなります。

相続税

相続税は相続財産の評価額から、基礎控除等の控除額を引いた金額に税率をかける計算上、可能な限り評価額を小さくすることで節税に繋がります。
そして、宅地として利用されている土地は、更地に比べると大きな評価減を受けます。

評価減は2段階で行われ、1つはアパートやマンションが貸家建付地という評価を受けて、更地の8割程度まで評価額が減少すること、もう1つは小規模宅地等の特例と呼ばれるもので、評価額が5割評価になります。

また、相続税では建物も評価減され、最大で7割程度まで節税できます。

所得税・住民税

アパート・マンション経営による事業所得は、給与所得など他の所得と通算されて、たとえ赤字になっても税金面ではメリットを受けられます。
ただし、どんなに税金が高くなっても、利益よりも税金が大きくなることはないですし、あえて赤字経営を狙うものではありません。

初年度は投資が大きいので、一般に赤字になりますから、税金で少し戻ってくる感覚でいればよいでしょう。

また、建物には減価償却という概念があって、毎年価値は下がっていきますが、その分は支出のない経費として認められます。
実際には家賃収入で利益が出ていても、建物の減価償却費で圧縮できるのが、アパート・マンション経営の強みでもあります。

メリット3:アパート・マンション経営はインフレに強い

インフレとは物価が上昇して、通貨の価値が下がっていく現象を意味しますが、現金での資産運用に比べて、アパート・マンション経営は不動産を活用するのでインフレに強いとされます。
デフレが長く続いた日本では、政策目標としてインフレを掲げており、金融商品よりも不動産投資に目を向けるべきとする意見がみられます。

例えば、いつの時代も100円は100円でしかなく、100円で買えた物が100円で買えなくなったとき、物価に対して相対的な現金の価値は下がります。
ところが、不動産は物ですから、物価が上がれば上昇傾向に向かうので、価値が相対的に下がる現金よりも、インフレに強いというわけです。

メリット4:レバレッジによる費用対効果がある

レバレッジとは、実際に保有する資金よりも、大きな資金を運用することです。
運用規模が大きくなると、同じ利回りでも大きな投資効果を得られます。

例えば、100万円の現金を10%の利回りで運用しても、年間10万円の利益です。
ところが、1,000万円の価値を持つ土地を担保に、銀行から1,000万円借りると、資産上はプラスマイナス0円なのにもかかわらず、1,000万円で運用可能になるため、同じ10%の利回りなら、年間100万円の利益を得ることができて10倍です。

以上のように、土地や建物を担保に借入金を使って、自己資金よりも大きな資産運用(レバレッジ)を可能にするのが、アパート・マンション経営のメリットです。

メリット5:戸数分の分散ができる

アパートやマンションに大きな資金がかかるのは、戸数が多いことにも起因しますが、投資面では、戸数が増えることでリスク分散に繋がります。
典型的な例では、戸建賃貸住宅との比較が良く取り上げられます。

戸数が1戸しかない戸建では、入居者がいれば家賃収入を得られますが、入居者が出ていくと1円も収入がありません。
常に、家賃収入が100%か0%の状況では、空きが長いと経営が悪化します。

しかし、10戸のアパートを考えたとき、1人の入居者で10%の家賃収入を得られ、満室が無理でも8割稼働をキープできれば、平均で80%の家賃収入を得られます。
100%か0%という大きな振れ幅ではなく、小さな振れ幅でリスクが抑えられます。

ただし、集合住宅では、同じ土地に固まって複数の戸数が存在するため、立地による分散効果を得られず限定的です。

メリット6:生命保険代わりになる

もし、事故や病気などで自身が死亡あるいは高度な障害状態になり、アパート・マンションの住宅ローンが払えなくなってもローン契約時に「団体信用生命保険」に加入しておけば、住宅ローンは保険で支払われます。

よって、遺族はローンを支払う義務はなくなり、不動産は遺族に相続されます。収入が得られるアパート・マンション付きの土地を家族に残すことができるのです。

メリット7:初期費用が少なくても始められる

アパート・マンション経営は銀行など金融機関からの融資を受けて購入できるため、初期費用に多額の現金が必要ありません。

購入後は家賃収入からローン返済が可能ですし、新築の場合は修理費用なども発生しにくいため、初期にかかる費用は少なくてすみます。

アパート・マンション経営のデメリット・リスク

投資額が多いだけに失敗してしまうのが怖いと感じる人も多いのではないでしょうか。
誰でも怖いデメリットやリスクですが、ある程度軽減したり回避することが可能です。
メリットを受けながらリスク対策をすることが、アパート・マンション経営のポイントになるでしょう。

リスクを軽減できたとしても、新たなデメリット(主にコスト増)が生じることもあります。
デメリットは完全になくすことはできません。ある程度は失敗しないための対策と考え、許容しましょう。

デメリット1:家賃を滞納されてしまう

入居者がいれば、安定して家賃収入が発生するとはいえ、アパート・マンション経営では家賃の滞納リスクが必ず付いて回ります。
滞納は入居者次第なので、1つの対策として入居者審査を厳しくすることはできますが、審査を厳しくしただけで完全に防げるものではありません。

傾向としては、どうしても収入の低い若い世代の単身者は滞納しがちですが、持ち家比率が低いので、賃貸経営での大きなマーケットです。
一方で、既婚者は安定する代わりに、部屋が広くなって一般に投資効果が薄れます。

なぜなら、2倍の広さの部屋でも、家賃は2倍にならないからで、面積比なら狭いワンルームの家賃が、最も高くなることを原因とします。
したがって、滞納リスクとマーケットの大きさ、収益率の判断はとても重要です。

デメリット2:空室が出てしまう

賃貸経営では、いかに入居率を高めて家賃収入を維持するかを、収益のポイントとして考えますが、入居率は努力だけではどうにもならない面を含んでいます。
需要よりも供給が下回る地域は少なく、世帯数の減少傾向を受けて、現在では住宅全体の戸数が上回っているため、アパート・マンションにおいても過剰供給気味です。

すると、どうしても新築物件に人が集まりやすい賃貸経営では、開始当初は入居者が集まっても、数年経つだけで他の新築物件に入居者を奪われます。
また、長期的には地域全体の需要が大きく落ち込む事態も考えられます。

例えば、大きな需要になる大学や工場・大企業などが移転してしまうと、賃貸経営には大打撃になりますし、自分の土地とは離れた地域で再開発、路線延長による駅の出現、商業施設の出店による利便性の変化などでも影響を受けてしまいます。

デメリット3:金利上昇の可能性

近年はまれにみる超低金利時代が長く続いており、バブル期以降の不景気と大量の国債(借金)が尾を引きずっているのは疑いようもないですが、借りる側にとってはありがたい低金利も、10年・20年と先まで考えたときに、維持できるとは到底思えません。

アパート・マンション経営では建築資金が大きく、ローンの借入期間も長くなるため、長期的には金利変動での返済額増加と、建物の劣化による減収が同時に訪れます。
だからといって、金利上昇を受けて家賃を上げるわけにはいかず、むしろ築深になってくると、家賃を下げないと入居者不足になる悪い流れも考えられます。

低金利が続く前提なら、変動金利で借り入れるのが得だとしても、将来の金利上昇まで考えると、逆に固定金利にしておくのも捨てがたい選択です。
金利は将来の資金計画を大きく左右するので、動向に注目しながら、金利上昇リスクも考えて慎重に選ぶようにしましょう。

デメリット4:災害リスク

山林が多く、海に囲まれた日本は、とにかく自然災害によるリスクが高い国です。
さらに、地震も多くて毎年台風の進路に入る国ですから、1年中大規模な災害が起こることを想定して備える必要があります。

最近では、異常気象とも思えるほどの雨量により、河川の氾濫が起きて大きな被害をもたらしたように、平野部でも災害リスクは軽視できません。
また、都市部でも排水能力を超えた雨量で、あっけなく浸水してしまいます。

特に、壊滅的な被害をもたらす地震は、政府の特別機関である地震調査研究推進本部によると、今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率が、三大都市圏を含む関東以西の太平洋側で非常に高い結果となりました。

参考: 全国地震動予測地図2014年版 ~全国の地震動ハザードを概観して~ 本編

加えて大規模な火災と、沿岸部では津波も起こりやすいことを考えると、せっかく建てたアパートやマンションを災害で失うのは避けたいでしょう。
一般の火災保険は、地震・津波・噴火の補償がなく、地震保険に加入するとしても、保険料が経営を圧迫してしまいます。

デメリット5:流動性が低い(売却リスク)

流動性とは、売買や他の資産への変更が容易であるかどうかを意味します。
最も流動性が高いのは現金で、続いていつでも売買可能な有価証券などの金融商品が続き、不動産は流動性の低い資産です。

流動性が低い代わりに、金融商品のような価格変動が起こらないメリットを持つとしても、現金化までは早くても数ヶ月かかるのが普通で、時には流動性の低さがデメリットになって、現金が欲しいときに困るケースがあります。

例としては、相続税対策でアパートやマンションを建てたものの、いざ相続が起きてみると、相続税を納付するだけの現金が相続人に不足するような場合です。
すぐに現金化できないので、相続税が滞納になっては相続人が困ってしまいます。

デメリット6:老朽化と建て替えの難しさ

土地に劣化はないですが、建物は必ず年数の経過で老朽化していきます。
そして、老朽化した建物は資産価値を失うと同時に管理負担が増し、賃貸物件としての市場価値も徐々に失われて、いつか建て替えを検討するタイミングが訪れます。

空き家対策特別措置法の施行で、老朽化した空き家は行政から改善命令を受ける法整備が進められましたが、入居者がいるからといって、老朽化して危険が多いアパートやマンションを、行政が放置するわけではありません。

何か事故があったときに、所有者の管理責任は大きく、適切な管理を継続する負担と、建て替えでは入居者を退去させなければならない問題が大きいです。
借地借家法は、大家の都合で借主を強制的に退去させることを許していません。

退去費用は入居者との話し合い次第ですが、金銭的な解決を求める入居者も少なくないことから、引っ越し費用や次の部屋の賃貸契約料は大家の負担が通常です。
さらに、全員が退去するまでの過程において、入居率の低い状況を余儀なくされ、退去まで長期化するほど経営悪化状態が長く続きます。

また、そのような状況で相続が起きると、今度は相続人が負担をしなくてはならず、相続させる側にとって本意ではないでしょう。
数年で建て替えるアパートやマンションを、喜んで相続する相続人も少ないです。

デメリット7:地価変動

直近(平成27年)の傾向として、都市圏での地価は上昇、地方圏での地価は下落傾向にありますが、人口減少で建設需要も落ち込む中、上昇よりは下落が懸念されます。
アパート・マンション経営をするのであれば、将来の地価も考えておかなくてはなりません。

投資の世界には、インカムゲインとキャピタルゲインという言葉があり、アパート・マンション経営でのインカムゲインは家賃収入による利益を意味します。
対するキャピタルゲインは、土地(建物は劣化するので対象になりにくい)の価値上昇による利益を意味するのですが、今の時代に大きな地価上昇は望めないでしょう。

むしろ、開始時よりも地価が下がってしまうと、売却損(キャピタルロス)を生じてしまう可能性があり、ローンの返済中に売却したくても、残債を完済できるだけの売却額にならないリスクを持っています。

デメリット・リスクを軽減するためには

アパート・マンション経営をする上で紹介したデメリットすべてが起こるわけではありませんが、すべてが起こらないという可能性も低いでしょう。

すべてのデメリットやリスクをゼロにはできませんが、回避したりダメージを抑えることができるものもあります。

家賃滞納は保証会社契約で防ぐ

家賃滞納を未然に防ぐ方法として、入居時に審査を厳しくしたり保証会社に入ってもらうという方法があります。

保証会社とは借主が家賃を滞納してしまった際、代わりに保証会社が大家に家賃を建て替えて支払ってくれるというものです。保証会社あくまで立て替えただけなので、借主は保証会社へ滞納分を支払わなくてはなりません。

保証会社を導入する際に気をつけたいのは、保証会社の質です。現在、立て替えた金額を回収する際に保証会社の行動は大きく制限されておらず、手荒な方法を取る保証会社もゼロではないようです。

激しい回収方法で近所に変な噂がたってしまったり、入居者が減ってしまっては元も子もありません。事前にネットで検索してみるなどして、悪質な行為を行っていないか確認をしましょう。

空室を出さないために周辺マーケティングをする

アパート・マンション経営で最も恐れることは空室が長期的にいくつもあることです。

空室ができてしまう原因はデメリット部分でも解説しましたが、築年数が経つことと地域全体の需要の変化です。築年数が経ってしまうのを止めることはできません。地域の需要の変化も将来を予測できないだけに難しいでしょう。

しかし、人口減少・世帯数減少はわかっているのですから、ターゲットを絞った賃貸経営というのは可能です。

つまり、地域のニーズを把握し、単身者向けなのか既婚者向けなのか、若年層向けなのか中高齢層向けなのか、周辺施設はどの層が利用しているのかなど、ライバル物件の調査も含めて、マーケティングをきちんとしていく必要があるでしょう。

あまりに築年数が経ってしまい借り手がつかない、地域の需要が大きく変わってしまったという場合は、大きくリフォームし単身者用を既婚者向けにするという手もあります。

流動性と地価変動には貯蓄で対策

前段で解説したデメリット5:流動性が低いとデメリット7:地価変動には予めいくらか貯金をしておくことで問題を軽減、または回避することが可能です。

「すぐに現金化したいのにできない」「売却しても売却額が低くてローンを完済できない」といずれのデメリットの問題も要はお金です。相続やローン返済に必要なお金が用意できずに困ってしまうのです。

お金に関する問題が発生した際に対処できるように、毎月の収入の一部からいくらかを貯金しておきましょう。貯金する額は収入が極端に少なくなったりローン返済が滞る危険があるほど大きな金額でなくてもかまいません。

アパート・マンション経営を始めた時から行っておけば、少額でもかなりの額になるはずです。

建て替え費用はタイミングで抑える

アパートを建て替える際に、入居者に発生する慰謝料を支払わないという選択肢はありません。

後々訴訟になりより多額の金額を支払うことになったり、悪い噂が流れて建て替えた後のアパート・マンションに入居者が集まらない状態になってしまうと大変です。

慰謝料を抑える方法としては、空室が最も多い状態の時に建て替えの話をし、退去してもらうことです。人が少なければ慰謝料は少なくて済みます。

慰謝料を少なくするには空室が目立ってきた、建て替えをしたいと思ったタイミングで入居者の募集をやめてしまいましょう。新しく入居する人は早めに止めなくてはいけません。

その分収入も減ってしまい辛いですが、建て替えればまた新築として入居者を募集することができますし、アパート・マンション経営を長く続けたいならいつかは起きてしまう問題です。

ある程度の出費はしようがないものとして、入居者と交渉しましょう。

アパート・マンション経営のメリット・デメリットや対処方法を理解したら、次は実際にアパート・マンション経営を行うことをイメージしていきましょう。
どのようなアパート・マンションを経営していくのが良いのか解説していきます。

アパート・マンションを選ぶポイント

アパート・マンション経営を始める際に重要なのは、土地選びやどんなアパートやマンションを建てるかです。アパート・マンションを購入、建設する前に以下のポイントをチェックすることが大切です。

ポイント1:主要交通は電車か車か

駅近の物件を選ぶことが最善と思われがちですが、地域によって異なります。東京・埼玉・神奈川・千葉といった都心や周辺の地域では駅近の物件が好まれます。

しかし、地方など車での移動が一般的な地域では駅よりも幹線道路に近い物件が好まれます。その地域でどの移動手段が最も使われているのか事前の調査が重要です。

ポイント2:単身者タイプかファミリータイプか

自身の経営するアパート・マンションの入居者を単身者にするのかファミリーにするのかは、初期に決めます。なぜなら、入居者によって部屋の間取りが異なるからです。

前述したように家賃滞納の心配が少なく、入居期間が長く安定しやすいのはファミリータイプです。しかし、広い分家賃は高くなるので空室が出てしまうとダメージは大きいです。また、単身者タイプの部屋の3倍の広さでも家賃3倍の設定は難しいので、実質利回りは低くなります。

アパート・マンション経営は初めての場合は単身者向けの物件の方が比較的運用しやすいでしょう。

ポイント3:新築か中古か

資産価値などを考えると、新築物件であることが重要と考えてしまいがちですが、アパート・マンション経営に限っては新築物件であることはさほど重要ではありません。

なぜなら、新築物件として売り出せるのは最初の1年未満であり、最初の入居者のみになるからです。賃料も2回目以降、新築と中古ではあまり差はつきません。

しかし、長く運用するためにも建物が新しいことに越したことはありません、ここで注目すべきは築年数です。中古物件でも築年数が浅ければ、アパート・マンション経営のために購入しても問題ないでしょう。

法人化してアパート・マンション経営をする

アパート・マンション経営をする際に、個人ではなく法人化して経営するというのも1つの方法です。アパート・マンション経営をする際に法人化した際のメリット、デメリットをご紹介します。

法人化して経営するメリット

法人化して経営するメリットについてご説明します。

節税できる

個人で1人の収入としてを申請するより、法人化して家族を社員とし収入を複数人の給与として申請する方が所得税は分散され税率を抑えることが可能です。

また、個人の場合は賃貸住宅に直接関わるもののみ必要経費とみなされますが、法人の場合役員の生命保険料なども必要経費に認められます。

相続税対策としても有効で、個人で所有している不動産は相続税が課せられますが、法人所有だと相続税の対象にはなりません。

入居者の信頼が増す

個人から法人化することにより、一般的には取引先や金融機関からの信用度が増します。入居者にも法人の方がマンション経営をビジネスとしてしっかりやっているという印象を持たれやすいです。

特に独身者用のアパート・マンション経営をする場合、学生が入居することも考えられます。その際、法人名の方が保護者への印象も良いでしょう。

法人化して経営するデメリット

法人化して経営するデメリットをご紹介します。

会社設立・維持費用がかかる

会社を設立する場合、社名や所在地などを記載した定款の作成や登録免許税などに司法書士への手数料なども発生し、25万円以上の費用がかかります。

さらに、たとえ社員が社長1人であっても役員報酬が発生すれば、社会保険に強制加入となりますし、たとえ空室があり赤字であっても法人税を年7万円納めなくてはいけません。

建物の選び方や体制について解説してきました。
しかし、初心者の場合はどれも1人で行うのは難しいと感じるかと思います。そんな時は管理会社へ一部を依頼したり、一括借り上げという運営方法もあります。
次では、企業の力を借りて行うアパート・マンション経営について見にいきましょう。

管理会社はどうやって選ぶ?

入居者募集や家賃の回収、トラブル処理とアパート・マンションのオーナーはやることがいくつもあります。
初めてのアパート・マンション経営ですべてのことをこなすのは難しいでしょう。遠方にある相続した土地にアパート・マンションがあったり、別に働いているならなおさらです。
そこで、管理会社にアパート・マンション経営をサポートしてもらうのも手です。

管理会社を入れてば、共有部分のメンテナンスや家賃の回収などをオーナーの代わりに行ってくれます。しかし、代行分だけ管理料が発生するので運営費用が増え収益は減ってしまうことは覚えておきましょう。

管理会社はどうやって選ぶのが良いのでしょうか。

管理会社は比較して選ぶ

当たり前ですが、管理会社によってサポートしてくれる内容や金額が異なります。さらに会社によっては、単身者用のアパートが得意、既婚者向けのアパートが得意ということもあります。

重要なのは、各会社に実際に接触してみることです。なぜなら、実際に話したりやり取りをしてみないと、どんな担当者がいる会社なのか分からないからです。

管理を依頼するということは何度もやり取りする機会がありますし、長い付き合いになります。そういった中で実際に担当してもらう人との相性は大切です。

ずっと同じ人に担当してもらえるという保証はありませんが、顧客への接し方や担当者の傾向などは各社で個性があるはずです。これだけは1度接してみないと分からないものですし、複数社を同時に見ることで分かりやすいでしょう。

しかし、複数社に査定を依頼するのも大変な作業です。そんな時は一括で依頼ができる「土地活用の無料プラン比較【HOME4U】」の利用をおすすめします。1回の申請で複数社に応募できますので非常に便利です。

home4u土地活用運営会社株式会社NTTデータ・スマートソーシング
運営開始時期2001年11月
対象エリア全国
累計利用者数700万人
提携会社数50社

複数社検討するとして、どんな部分を見るといいのでしょうか。1つは前段で話した担当者との相性です。他に見ておきたいのは以下の点です。

・アパート・マンション経営をする土地周辺の情報に詳しいか
・募集力はあるか
・管理会社の経営は大丈夫か
・どんな実績を持っているか

オーナー自身がエリアに詳しいと良いですが、地元でも不動産の目線から見るにはまた目線が異なります。募集をかけてもうらう際にも重要な点になるので、管理会社が詳しいと助かるでしょう。

また、今までにどんな賃貸物件の管理を行ってきたかも重要です。実績は経験として見ることができるので、管理会社の実績を確認しましょう。どんな物件の管理を行ってきたかを見ることで、会社の得意不得意が分かるでしょう。

自身が経営を考えているアパートやマンションと同じジャンルを得意とする管理会社を選ぶのが無難です。

また、管理会社の経営状態も忘れずにチェックしておきましょう。管理会社が急になくなってしまえば、次を見つけるまで自身で管理する必要が出てきてしまいますし、また探すのは二度手間です。

税務署の調査率が高い

所得税や法人税を申告すると、税務調査が行われる場合があります。この頻度が個人の場合なら7~10年に一度のサイクルですが、法人の場合は3~5年に一度。税務署の調査に対応する手間が短いスパンでやってきます。

次に一括借り上げの方法を見ていきましょう。
一括借り上げは企業に任せることが多いので、その分メリットデメリットも多くなります。検討するために細かく見ていきましょう。

一括借り上げを検討する

アパート・マンション経営には一括借り上げという方法もあります。一括借り上げとはオーナーがアパートを建築した後、借り上げる会社が一棟丸々借り上げてアパート経営をする方法で、サブリースともいいます。一括借り上げをするメリットとデメリットは何でしょうか。

メリット1:空室があっても家賃が得られる

一括借り上げの場合、例え空室があったとしてもオーナーには全室分の家賃が支払われます。空室を心配したり入居者を入れるためにオーナーが努力をする必要もなく、収入も安定して得ることができます。

メリット2:何もしなくて良い

一括借り上げの中にはアパートの管理も入っています。運営・管理は借り上げた会社が行うので、入居者募集はもちろん、清掃や家賃回収などの業務もやる必要がありません

住んでいる土地とアパート建設予定の土地が遠い場合や他に仕事をしているからアパートの管理まで手が回らないといった方でも無理なく賃貸経営ができます。

デメリット1:管理料が高い

入居者の募集から清掃、家賃回収までやってくれる分、管理料は高くなります。アパート・マンション経営は他にすべて自分で行う自己方式と清掃など一部業務を管理会社にお願いする依頼方式がありますが、一般の管理委託の場合は家賃の3~5%が相場になります。しかし、借り上げの場合は家賃の10~15%となり、支払う金額が多いので、得られる収益少なくなってしまいます。

デメリット2:賃料はずっと同じではない

空室があっても全室払ってくれる一括借り上げですが、賃料は一定期間で見直され空室が多い場合などは賃料が下げられてしまう可能性があります。さらに、改定の協議が合意に至らない場合は最悪契約解除という場合もあり、オーナーはある程度賃料の値下げを承諾しないといけないでしょう。

一括借上げをしても良い?

一括借り上げは初心者やサラリーマンなど別に仕事を持っていてアパート・マンション経営に使える時間が少ないという人はお願いしても良いかもしれません。

ただし、一括借り上げを行う場合にはよく検討をして、依頼する会社を選ぶようにしてください。一括借り上げで過去にトラブルが起きているのも事実です。

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サブリース

まとめ

成功したときは、手堅い高利回りを実現しやすいアパート・マンション経営ですが、リスクがあり競争も激しいので成功者の陰には多くの失敗者が存在します。

メリットとデメリットは表裏一体で、どちらか一方だけを取ることができないのは、不動産に限らずどの世界でも一緒です。
今回、メリットよりもデメリットを多く紹介したのは、大きな資金を投入するアパート・マンション経営を甘く考えると、自分だけではなく将来の相続人に迷惑をかけてしまうからです。

また、何度もやり直しができる投資金額ではないため、自分の土地がある地域のニーズと、将来の金利・地価などの動向、採算ライン(損益分岐点)を可能な限り精査し、最悪の事態(災害や需要の急変)まで想定したシミュレーションが必要です。

よく使われる言葉として「見込みどおりにいかなかった」、「想定外の事態が起きた」などは、裏返せば計画の甘さやリスクへの対策不足が見えてきます。
失敗しないための絶対的な方法はないとしても、まずはリスクの発生を踏まえた上で、資金計画を入念に検討してみるべきでしょう。

多くの方は経験がなく、始めての試みでしょう。自身でアパート・マンション経営を始めることも可能ですが、後々失敗しないよう相談したりサポートしてもらうのも手です。

どのような土地で検討しているのか、どちらの経営を検討しているのかなど、聞きたいことを準備し、相談に行ってみてはいかがでしょう。

home4u土地活用運営会社株式会社NTTデータ・スマートソーシング
運営開始時期2001年11月
対象エリア全国
累計利用者数700万人
提携会社数50社