土地活用の相談先一覧

土地活用の相談
土地活用というと、積極的に広告を出している住宅メーカーや建設会社を相談先としてイメージしがちですが、土地カツnetでは賃貸経営のみを土地活用とは捉えていません。

そもそも各業者が相談に応じるのは、それぞれに思惑があるからで、建築系の業者は「建てること」で利益を得ます。
他にも仲介することで利益を得る業者、顧問になる・相談に応じることで利益を得る業者、儲けではなく社会問題の解決を目的としている団体もあります。
どれがよい悪いではなく、活用方法が具体的に決まっているならその専門の業者に相談することで、強みを発揮できますし、そうでなければ中立な立場からのアドバイスが得やすいコンサルティング系の相談先もあります。

相談先はそのまま活用を進める際のパートナーになることも多いので、それぞれの特徴をよく知ってから選ぶとよいでしょう。

1.建築系

建築系が相談先になるのは理由がわかりやすく、土地活用として建物を建て、その施工を請け負うことを目的として相談を受け付けています。
建てることに関してはプロなので、どの程度の規模で建てると、どのくらいの費用がかかるかという試算については高い精度を持ちます。

しかし、建てる前提で活用を考えていることがほとんどで、他の土地活用も検討して、建てると決めてからの相談でも遅くはないでしょう。

住宅メーカー

住宅メーカーで想像するのは戸建住宅や賃貸集合住宅の建設で、例えば積水ハウスなどは、テレビCMを盛んに流し、住宅のイメージが強い企業の1つです。
ただし、土地活用分野においては、商業施設やオフィスビル、倉庫、医療施設など、住宅以外にも手がけているので、住宅にとらわれる必要はありません。

積水ハウス|土地活用メニュー

大手の住宅メーカーでは、土地オーナーと建物を建てたい事業者のマッチングを行い、土地オーナーは事業用定期借地で運用する活用方法も提案しています。
また、顧客への最適なプラン提案のためにマーケティングの部署もあり、住宅メーカーとはいえ、建物がある土地活用の幅広い相談先となります。

工務店

大きな工務店は、ゼネコンと変わりませんので、ここでは中小の工務店とします。
大規模な開発事業は守備範囲になく、集合住宅でもアパート、中低層のマンション、サービス付き高齢者向け住宅規模の建設にとどまります。

古くからある地元の小さな工務店は別ですが、ある程度の大きさになってくると経営形態は多角化し、現在では建設以外の運用面でも関わる経営スタイルが増えています。
例えば、自ら施工した賃貸住宅の一括借り上げシステムを提供するような、不動産業への進出もそうですし、プラン提案など小規模な住宅メーカーのような機能もあります。

もっとも、付加サービスの提供は、単に他の企業とのマッチングに過ぎない例もあり、工務店の主軸である建設に、最も力を注いでいるのはいうまでもありません。
中小の工務店は、地域の顧客との関係性を重視する傾向から、アフターメンテナンスも含めて、長期的な付き合いも考えられるところです。

また、デザインも住宅メーカーより融通が効きやすく(住宅メーカーは合理化でデザインの幅が小さい)、自分で建物を建てる計画なら相談先の有力候補に入るでしょう。

ゼネコン

いわゆる鹿島建設のような、スーパーゼネコンと呼ばれる規模になると、個人が土地活用を相談する窓口にはなり得ません。
ゼネコンの多くは、巨大施設や公共工事など、大規模な建設に関わっています。

しかし、同じスーパーゼネコンでも、大成建設ではグループ会社に個人用の受け皿を持っており、個人の土地活用においても相談先になります。

大成建設グループ|土地活用の相談をしたい

また、ゼネコンの定義は、自ら施工するのではなく、元請として施工業者を統括する立場ですから、会社規模の大小には左右されず、地域密着型のゼネコンも存在します。
もちろん、元請業であるだけにそれなりの規模だとはいえ、地域密着型のゼネコンなら、個人向けの土地活用も相談先になるでしょう。

他にも、長谷工コーポレーションのように、マンションをメインに土地活用の相談を受け付けているゼネコンもあります。

設計事務所

設計事務所にも大小ありますが、一般的な設計事務所のイメージは、建物の設計業務なので、土地活用のカテゴリでは弱いイメージがあります。
しかし、コンサルティング業を兼ねて、土地活用の相談を受けている設計事務所もあり、建物の設計を依頼する前提なら相談先にもなるでしょう。

なお、設計事務所は建設会社ではなく、施工を請け負わないのが通常なので、施工については設計事務所に業者を紹介してもらうことになります。
紹介される業者は、設計事務所と業務上の関係にあることがほとんどで、客観的に選ばれているかどうかには疑問も残ります。

しかし、設計事務所からの紹介にとらわれる必要もないため、設計事務所と施工業者を、どちらも自分で選ぶことに制限はありません。
「この施工業者以外は設計しない」という設計事務所なら、こちらから願い下げです。

2.不動産会社

不動産会社は、不動産の開発をするデベロッパー、不動産の販売をする会社、仲介をする会社、賃貸をする会社、管理をする会社に分かれます。
土地活用においては、所有者自身が賃貸や売却をしますし、管理は運用が始まってからなので、事前の相談先としてはデベロッパーか仲介会社でしょう。

不動産会社は業務の特性上、不動産を日常的に扱っており、不動産の価値に関する情報(相場や取引情報)が豊富で、土地活用になくてはならない重要な存在です。
また、グループに建設会社があることも多く、建築以外にも金融機関と提携してローン提供を行うなど、不動産関連を幅広く取り扱っています。

デベロッパー

不動産会社の中でも、自らマンションや商業施設などを開発し、分譲したりテナントを募集したりして、営業利益を出していく会社をデベロッパーと呼びます。
デベロッパーによる土地活用のメリットは、開発する能力を持っているので、事業受託方式や等価交換方式の相談ができることです。

事業受託方式

土地と事業資金だけを出して、デベロッパーに企画から施工、管理までを任せる方法で、一括借り上げによって運用まで任せる形態が多いようです。
土地だけあっても、何を建てて運用したら良いかわからない場合、デベロッパーにプラン提案してもらい、一任することで収益物件を作り出すことができます。

言わば丸投げ方式の開発なので、できあがった物件の収益力は、デベロッパーの能力に大きく左右されてしまうのですが、その分手間はかかりません。

等価交換方式

土地はあるのに、建物を建てる資金がない場合、デベロッパーが建物を建て、土地の価値に応じた建物の一部と交換する方法を、等価交換方式といいます。
等価交換方式のメリットは、土地を建物に換えることで、土地だけでは実現できない、建物の賃貸という新たな資産運用の道が開ける点です。

区分所有が可能な建物でなければならず、マンションやビルが候補になります。
もっとも、等価交換方式が成り立つのは、土地の所有権を一部でも手放すことができる場合に限られ、先祖代々の土地など、守るべき理由があるなら適していません。

仲介会社

売買では売主と買主、賃貸では貸主と借主の仲介を行い、手数料を利益とする会社です。
売却も土地活用の1つとして考えると、売買の仲介会社も相談先になるのですが、売ってしまえば付き合いは終わりですから、ここでは賃貸として考えます。

賃貸の仲介には対象になる賃貸物件が当然必要で、どのような建物を建てるべきか、土地で活用するならどのような用途があるか、そして費用がいくらで収益はどのくらいといった、試算ができる強みを持っています。

これは、同様の賃貸物件の存在、人口比率、借主の傾向など、その地域の特性を掴んでいる不動産会社ならではの強みです。
所有地のある地域の不動産会社ほど、その精度は高くなっていくと考えられます。

大手不動産会社になると、扱える規模も大きくなって、土地活用の手法を幅広く紹介しており、企業力を生かした多方面での相談が可能です。
例として、「三井のリハウス」で知られる、三井不動産リアルティを紹介しておきます。

三井不動産リアルティ|不動産活用

なお、売買の仲介と賃貸の仲介は、1つの不動産会社で扱っていることが多く、賃貸の相談をして見込みがなければ売買に切り替える、またはその逆という選択も残されています。

3.金融系

金融系における土地活用の相談は、事業資金の融資を前提に受け付けるもので、必然的に土地や建物(これから建てる建物を含む)を担保にすることが条件です。
銀行などの金融機関が対象で、事業計画がまとまってから融資相談するイメージが強いですが、コンサルティングを行っている金融機関も多くあります。

みずほ信託銀行|不動産コンサルティング

金融機関がコンサルティングを行っているのは、何となく不思議に思うかもしれません。
金融機関は融資の金利で利益を得る以上、融資先が成功してくれなければ回収不能に陥り、融資の段階でも不動産の評価や事業分析をする機能が必要です。

他の相談先では、顧客を口車に乗せて建物を作らせ、利益を取って知らないフリということも可能ですが、金融機関は融資の回収があるのでそうもいかないのです。
企業規模や社会的な信頼性からも、的確なアドバイスを得られると予想できます。

また、金融系ならではの土地活用プランとして、土地信託方式での受益があります。

土地信託方式

土地信託方式とは、信託銀行等に土地を預け、信託銀行が土地を使って運用することで、所有者は配当を得る方法です。
運用方法は、基本的に信託銀行等が決めるので、所有者の負担はありません。

運用益の中から、必要経費と信託銀行の利益を差し引いて、残りが配当されます。
リスクの少ない土地活用である一方、他人任せなのでリターンも少ない方法です。

信託期間が終われば土地は戻りますが、長期的な運用となって近い将来に処分を考えている土地には向かず、そもそも信託銀行等が運用益を出せる見込みが立たないと、信託契約を結んでくれません。

そのため、商業地域など限られた土地しか成り立たない活用方法で、土地が余っているから土地信託とはいかないのが難点です。

4.コンサルティング系

コンサルティングとは、土地活用の方法や、現状の問題点とその解決策などを提案し、相談者がベストな結果を得られるように導くことです。
要するに、相談者にアドバイスを与えるのがコンサルティングで、コンサルティング業を名乗っていなくても、土地活用の相談先は皆同じような業務をしています。

そう考えると、あえてコンサルタントに相談する意味がないように思えますが、自らが土地活用に関わる業者と違って、客観的な意見を聞けるメリットは大きいでしょう。
また、税務、資産活用、法律など専門家からのアドバイスも有用です。

その代わり、セカンドオピニオンとして相談するわけですから、相談料は発生しますし、本来なら不要な費用でもあります。
お金を使ってまで他者の意見を聞きたいかどうかが、利用の決め手になりそうです。

税理士事務所・会計事務所

税務や会計を業務としているので、コンサルティングとしては、土地活用を行うことによる税務相談が中心となります。
逆の視点では、将来も含めた最も税負担が小さくなる土地活用を提案してもらうには、最適の相談先と言えるでしょう。

多方面の企業と付き合う業務の特性から、顧問に迎えて顧問料を支払えば、経営コンサルティングもしてくれる可能性もあります。
ただし、あくまでも本業は税務・会計であり、土地活用で過度の期待は禁物です。

コンサルティング会社

コンサルティングを専門にしている会社で、その能力はピンからキリまであります。
コンサルタントに踊らされて失敗してしまう人も、成功を収める人もいますが、成功者がコンサルティングを受けているとも限りません。

建築や不動産業界、司法書士、FPなどの土地活用に関係する業種から独立するケースもあり、個人でも資格不要で成り立つこと、コンサルティング料が助言という形のないものに支払われるため、良いイメージを持たれにくいのは確かです。

コンサルティングに相談すると、土地と市場ニーズの分析に始まり、土地活用の方法を何パターンか用意して、相談者が事業性を判断できる情報を提供してくれます。
ここで終わる場合もあり、続けて実現に向けてサポートしてくれる場合もあります。

注意点として、コンサルティング会社の中には、親会社や特定企業と提携して紹介業務をしているなど、アドバイスが客観的にならないことも考えられます。
その判断は相談者の責任で、お金を無駄にしないようにしたいものです。

5.公的機関

土地は、その地域の不変的な資産であり、自治体にとっては財源(税収)の対象でもあるため、土地活用分野でも公的機関が複数存在します。
公的機関だけに安心感が強く、支援を受けられる可能性も高い相談先です。

以下に紹介している公的機関以外にも、地域で活動するNPO法人や、市町村レベルで存在する公社も考えられますが、ここでは全国区の公的機関を紹介しています。

地方住宅供給公社

都道府県や市の後に、必ず「住宅供給公社」という名称が付いています。
住宅供給公社を設立できるのは、都道府県か政令指定都市と決まっているため、すべての地域に存在するわけではありません。

住宅供給公社によって、土地所有者への取り組みは異なり、例えば横浜市住宅供給公社や埼玉県住宅供給公社は、相談からサポートまでトータルに支援してくれます。

横浜市住宅供給公社|コンサルティング

埼玉県住宅供給公社|土地活用

公社の運営次第なので、まずは自分の住んでいる地域に住宅供給公社があるかどうか確認し、見つけたらホームページなどで確認すると良いでしょう。

UR都市機構

都市機構の名称でもわかるように、UR都市機構(都市再生機構)は、全国の主要都市に存在する機関で、対象になる人は限られています。
また、目的が都市再生を目的とした整備事業であることから、相談するとしても土地を取得したい事業者と、土地所有者のマッチングです。

UR都市機構|土地の売却をお考えの皆様へ

自治体

自治体が土地活用の相談先になるのは、盲点になっているのかもしれません。
前述の通り、自治体にとって遊休地を減らし、行政区域の不動産を生かすことは、地域振興でも税収面でも重要な位置付けになっているはずです。

例えば奈良県では、いわゆる縦割り行政による相談者の不便を解消できるように、土地活用コンシェルジュと名付けて、土地活用の相談窓口を一元化しています。

奈良県|土地活用コンシェルジュ

他にも、千葉市では太陽光発電のマッチング事業を実施しています。
契約関係には当然に介入しませんが、行政が間に入ることで、透明性の高い賃貸借になることが想定され、土地の所有者にとっては大きいはずです。

千葉市|太陽光発電ビジネスマッチング事業

土地や地域によって、有効な活用方法は異なるものですし、自治体にどのような相談が可能であるかは一概に決まっていません。
それでも、空き家バンクと同様に、空き地の活用にも積極的な自治体は多く、関係法令の確認も含めて、相談先になるのは確かでしょう。

まとめ

土地活用の相談先を説明してきましたが、不動産に関係する分野の事業者や公的機関は、積極的に相談を受け付けているように思えますし、実際その通りです。
相談の際も、まるで自分のことのように、親身に相談に乗ってくれるはずです。

しかし、公的機関はともかく、事業者が土地活用の相談を受けるのは、企業利益に結びつく背景があることを忘れてはならず、決して悪いことは言わないものです。
うまく誘導されて、見込みもない提案に引っ掛からないように注意しましょう。

ビジョンがない他人任せの土地活用で、多くの人が資産を失っている現実があります。
そもそも、他人任せで土地活用が成り立つほど甘くはなく、自分でも勉強しながら、他人の意見を参考にするくらいの姿勢が大切です。

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土地はあくまで保有する資産の1つで、自己使用や現金に切り替える売却も、“資産活用”の1つです。
その上で、一般的に土地活用と呼ばれる賃貸経営を行うのであれば、1つでも多くの可能性を探り、十分検討することが欠かせません。
賃貸経営は数十年の長期的な運営となるため、スタートしてからの方向転換は困難で、最初の準備にすべてがかかっていると言っても過言ではないのです。

各社のプランはバラエティ豊かなので、最初はプランを見比べるところから始めるだけでも勉強になるでしょう。
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