家やマンションの売却相場を調べる4つの方法

家の売却相場

日常的に購入するどんな物でも、高ければ売れず安ければ売れる原則は変わりません。
不動産には定価がないので、高いか安いか判断が難しそうですが、相場があるため高く売ろうとしてもうまくいかないのです。

ですから、相場よりも高すぎる物件は相手にしてもらえず、安すぎる物件は売る側が損をするので、適切な価格設定を必要とします。
また、相場を知っておくと、買主との交渉で不当に値引きされても対抗できるでしょう。

不動産の相場は、基本的に周辺の取引状況から決められるため、近隣の似たような物件の取引価格は、相場を知る上で参考になります。
相場へのアプローチ方法としては、情報誌や地域の不動産会社で情報を集めるのもいいですが、かんたんにできる方法はインターネットの活用です。

方法1:国土交通省の土地総合情報システム

名称は「土地」ですが、建物の物件情報も見ることができます。

不動産取引価格情報検索

土地情報総合システム

画面左側中央の「種類を選ぶ」から「土地と建物」を選ぶと、検索対象が戸建住宅や店舗・事務所などになり、「中古マンション等」を選ぶとマンションになります。
すぐ下に「地域を選ぶ」があるので、なるべく売りたい家の周辺を選びましょう。

不動産取引価格情報検索‐土地・建物
不動産取引価格情報検索‐マンション

方法2:レインズの取引情報検索

不動産会社が利用できる不動産データベースをレインズと呼び、レインズでは過去1年間の取引情報を公開しているサイトがあります。

レインズ取引情報検索

レインズ取引情報検索

検索はマンションと戸建に分かれるのでどちらか選び、都道府県と地域を選んで検索するのですが、選択ができない都道府県も多いです。
これは、検索対象の取引件数が100件に満たないと表示しないからで、その場合は、国土交通省の土地総合情報システムや、不動産ポータルサイトを参考にしましょう。

都道府県を選んで、地域(選べないこともある)も選んでから検索すると、注意を促す表示がされるので、OKを押すと検索結果に移動します。

レインズ取引情報検索‐グラフレインズ取引情報検索‐取引情報一覧

検索結果は、直近1年の取引情報グラフと追加検索条件が表示され、その下に該当する物件情報が表示されるレイアウトです。
追加検索条件を指定すると、地域や間取りなども絞り込みできます。

この画面では、検索結果が100件未満になっても一覧表示されるので、可能な限り売りたい家の近くになるように設定して、再検索を試してみることです。

方法3:一括査定サービスを利用

方法1と2は、あくまで周辺の事例を参考にする方法ですが、ほとんどの不動産会社が物件の査定サービスを提供しています。
これは売る際の価格を決めるために欠かせない業務なので、費用も掛かりません。

ただし、家の状態や土地の高低差をどう評価するかは会社によって差があり、まったく同じ価格になることはまずありません。
そこで相場を知る目的で利用する際は、複数社の査定額を比較し、平均を取るか、明らかに高すぎる・安すぎる結果を除いて判断します。

査定額を比較する

一括査定ができるサイトもあり、簡易査定であればネット上で申し込みし、電話かメール(会社によっては郵送)で結果が得られます。

HOME4Uの無料一括査定

査定価格は取引前における価格であることから、交渉や自主的な値下げによって、実際の取引額とは異なる可能性がありますが、対象となる物件の価格を出すので、他の方法より精度は高くなります。
それでも、前述の通り不動産会社によって判断が異なるため、ある程度幅があることも珍しくありません。

不動産会社 査定価格
準大手不動産会社 980万円売り出しの800万円目安
大手不動産会社 800~1,000万円
大手不動産会社 買取で750万円
準大手不動産会社 1,048万円
準大手不動産会社 1,080万円

これは実家で簡易査定を受けたときの結果で、800万円前後と1,000万円程度で二極化しました。
この場合は売り出しは1,000万円としても、売れる価格は~900万円と見た方がよいでしょう。

方法4:不動産のポータルサイトを利用

例えばアットホーム、スーモなど、物件情報を扱うサイトはいくつもあります。
どのサイトも、地域を選んで物件を表示してくれる点は同じで、それぞれ登録されている物件が違うので、複数のサイトを確認して情報を集めます。

勘違いしやすいですが、現在売られている物件の情報を得たいのですから、「買いたい側」としてサイトを利用します。
「売りたい側」では、査定画面に進んでしまい物件情報が得られません。

ポータルサイトで売り物件を検索して得られた結果は、売主の希望売却価格である点に注意が必要です。
つまり、その金額で売れるものもあれば、そうでないものもあるので、表示よりも多少低めに相場を考えておきましょう。

実際には、買主からの値下げ交渉によって価格は下がりますし、売れなければ徐々に価格が下がって再掲載されます。

売り出し価格から値下げして再掲載

先ほどの実家を例に見ると、たまたま徒歩1分で築年数がまったく同じ物件が売りに出ていました。

この価格も既に値下げ後かもしれませんが、1年ほど売れていません。
実家より20㎡ほど狭いものの、さきほどの査定結果で1,000万円以上のところもあり、あまり高い方ばかりを見ていると、売れ残る可能性もあることが分かります。

相場についてのマメ知識

家やマンションは買取よりも仲介の方が取引方法として一般的であることや、1つ1つ状況が違い、リフォーム・リノベーションで価値が上昇するなどの他とは違う特徴があり、相場事情も少し特殊です。
最後に不動産相場のマメ知識を紹介します。

仲介と買取における相場

家を売る方法には、不動産会社に広く買主を探してもらい、一般の買主に売る仲介と、不動産会社が直接家を買う買取があります。
仲介では、仲介手数料を支払うのに対し、買取では、買主が不動産会社で仲介していないので、仲介手数料が発生しません。

仲介:仲介手数料は発生するが売却価格は高い
買取:仲介手数料は発生しないが売却価格(買取価格)は安い

一見すると、仲介の売却価格から3%強の仲介手数料を引いた金額よりも、買取価格が高ければ、買取の方が有利に思えますが、買取の相場はかなり安いです。
仲介での家の売却を100%とすれば、80%~60%くらいではないでしょうか。

そのため、売ることができる前提なら、仲介で売った方が高く売れます。
買取は安いデメリットと確実に売れるメリットを持っているので、安いから損という考えではなく、どうしても売りたい期限があるときに有効な方法です。

買取の相場が安いわけ

家を買い取った不動産会社は、必要ならリフォーム等を行い、買い取った価格よりも高い価格で売り出します(自社で運用する場合もあります)。
仲介手数料がない買取では、転売で利益を出さなくてはなりません。

家を買い取った後の費用は意外と多く、不動産取得税や登記費用、リフォーム費用、固定資産税・都市計画税、マンションなら管理費等の維持費がかかります。
これらの費用は、仲介手数料よりもはるかに多く、その他に利益が必要です。

加えて不動産会社の人件費も発生するのですから、すぐに転売できそうな良好な物件でも80%、手を加えないと転売できない物件なら60%、もっと売れそうにない物件ならそれ以下となって、買取価格は下がる一方です。

転売価格=買取価格+人件費を含む諸経費+利益

上記の価格で売れてようやく利益が出るビジネスで、もしかしたら転売できないかもしれず、利益分を値引きして売ってタダ働きになるかもしれません。
これらを考えると、買取の相場が仲介よりはるかに安くてもやむを得ないでしょう。

不具合と修繕の影響

家が古くなっていくと、設備が壊れたり雨漏り等の不具合が見つかったりと、住宅としての価値が失われる要因が発生します。
そこで、設備交換、リフォーム・リノベーションによって回復させるのですが、不具合や修繕をした場合は、どのような影響があるのでしょうか?

不具合があると価格は下がり、修繕すると価格は上がるのは言うまでもありません。
しかし、取引事例から調べた相場には、これらの情報は含まれていませんし、売り物件を探してみたときに、リフォーム済みとした物件が目に付く程度です。

そのため、平均的な価格に過ぎない相場から、不具合や修繕も含めた価格を算出することはできないのですが、実際の売買では、買主に対して不具合や修繕の有無は伝えておく必要があり、価格も不具合や修繕に応じて調整されます。

詳細査定なら詳しくチェックされる

家の価格査定でも、不動産会社の担当者が現地に来て行う訪問査定なら、修繕した箇所も査定してくれます。
簡易査定と異なり、訪問査定は家の各部位を細かくチェックし、多くの一括査定サイトからでも依頼可能です。

例えば、一度もリフォームしていない築10年の家において、耐用年数10年の箇所は価値がないとされますが、耐用年数20年の箇所なら半分程度は残価が算出されます。
もし、耐用年数10年の箇所をリフォーム済みなら、リフォーム時期から経過した年数に応じて、残価がきちんと算出されます。

家の相場は徐々に下がる

家の売却相場を調べるときに注意したいのは、家が古くなると価値は徐々に下がるので、売却相場も徐々に下がっていく点です。
急に地域需要が高まれば上がる可能性もありますが、基本的には下がります。

したがって、一度相場を調べても、その価格が相場として維持されるのではなく、ある程度の時間が経過したら再調査して、その時点での相場を確認しておくべきです。
タイミングとしては、築年数が増えたときでも構いません。

例えば、築5年の家には築5年の相場、築6年の家には築6年の相場があり、当たり前に考えて築5年よりも築6年の方が安いです。
それなのに、築5年のときに調べた相場を、そのまま築6年の家に適用して売り出していては、価格が高くて売れないという事態に陥ります。

築浅の方が相場は下がりやすい

一般的には、木造戸建なら20年で市場価値を失うと言われています。
ところが、新築が100%、築20年が0%としたとき、築10年が50%にはなりません。

家の市場価値は、築年数で直線的に落ち込むのではなく、新築当初から急に落ち込み、築10年までに40%~35%程度へ落ちるとされ、その後緩やかに下降を続けます。
この傾向は、木造戸建よりも耐用年数が長いマンションでも同じで、新築から20年と次の20年を比べたとき、新築から20年の方が明らかに価値は大きく下がります。

まとめ

すべての家は唯一の存在で、価格を付けるのは難しいですが、建てるとき・購入するときにも相場があるように、売るときにも相場はあります。
損得が反する売主と買主において、公平に取引するには相場に頼るのが一番です。

しかし、人口減少から住宅需要が落ち込んでいる事情や、多数のライバル物件との競争によって、どちらかというと売主は値引きを余儀なくされます。
その結果、相場で売り出しても、相場より少し低い価格での成約になりがちです。

残念ながら、この流れは時代背景にも左右され、近い将来において住宅が高騰していくとは到底思えず、今後はますます家を売るのが難しくなると予想されています。
現状でできることは、適切な相場の把握と、相場付近での売却になるでしょう。

不動産会社8社に査定を依頼したら
不動産会社8社に査定を依頼したら330万円の差があった

今後の目安のため、一括査定サイトを使って実家の査定を依頼したところ、安い会社と高い会社の差が330万円ありました。
簡易査定なら情報を入力するだけで、その日の内に連絡が来る会社も多く、売却相場がすぐに分かります。

主な不動産会社

「でも、わずらわしい営業電話はこないのか?」
「どのような感じで連絡がくるのか?」
そんな疑問に身をもって体験した結果はこちら。

関連記事