外壁塗装について知っておきたい6つのこと(タイミング・種類等)

外壁塗装
外観に大きく影響する外壁の塗装は、家の所有者ならどうしても気になるものです。
色の好みには個人差があるとしても、少なくとも第一印象できれい・汚いと感じるのは、塗装による影響が大きいはずです。

ところが、新築時にきれいだった外壁も、風雨にさらされて徐々に輝きを失います。
それは家の歴史でもあると同時に劣化でもあるので、どこかのタイミングで塗り替えてあげないと、古い印象を与え続けることになるでしょう。

外壁塗装を考えたときに、押さえておきたいポイントを解説します。

1.タイミング

外壁の塗装は塗料や方角でも異なるとはいえ、10年程度で塗り替えを必要とします。
初めは色あせて変色する程度ですが、白い粉が吹いて、進行するとひび割れが起きるようになり、やがてはポロポロと剥がれ落ちるようになると徐々に下地が見えてきます。

  1. 色あせや変色が見られる
  2. 白い粉がふく(チョーキング)
  3. ひび割れが起きる
  4. 剥がれ落ちてくる

下地が外気にさらされることで、構造的なダメージを受けて家が傷みやすくなります。
つまり、外壁の塗装は色彩的な側面だけではなく、下地を保護する役割を持っており、塗膜が剥がれて保護機能を失う前に塗り替えなくてはなりません。

外壁塗装と同時に行いたい修繕

外壁塗装は足場を組んで行うので、足場を組まないとできない修繕は、外壁塗装のタイミングで同時に行うと節約に繋がります。
もう1つ重要なのは、外壁塗装が防水を兼ねているため、防水性能が劣化している箇所は、同時に修繕して家全体の防水性能を上げることです。

外壁塗装と同時に屋根塗装をするのはよく聞く話ですが、その他にも次のような修繕も同時に行うと効率的です。

  • モルタル壁の修復
  • 軒天、破風の塗装
  • 雨戸、バルコニーなどの塗装
  • サイディングボード、窓枠、屋根などのコーキング処理
  • 雨どいの修理、塗装

2.時期

塗料には適正の温度や湿度があり、低温と多湿では塗装に不向きです。
したがって、低温になる冬と多湿になる梅雨時期を外せばよいかというと、そうでもないのが塗装時期の難しいところです。

気温や湿度は地域差もあるので一概には言えませんが、各時期において次のような特徴があると考えてください。

・年明けから春
1月や2月は低温で塗装が乾きにくく、日の入りも早いため作業時間が不足しますし、降雪のある地域では当然に対象から外れます。
3月に入って暖かくなってくると、最高気温もそれほど上がらず適した時期になります。
・梅雨時期
気温は適していても、多湿な時期で雨の日も多く、塗装が乾きにくいので不向きですが、塗装業者も暇な時期で依頼しやすいのは確かです。
梅雨の影響が少ない東北以北では、気候的に作業しやすい季節になります。
・梅雨明けから夏
梅雨明けの7月や8月は、高温すぎて逆によくないこと、夕立やゲリラ豪雨の時期でもあり、晴れの日が多い割に意外と天候が安定しない時期です。
また、塗装を行う家はシートで囲まれて暑くなり(冷房次第)、近所の家は窓を開ける頻度が多いため、塗料の臭いが気になる時期でもあります。
・秋から初冬
秋は10月頃まで台風の時期で、強風は安全面から、降雨は言うまでもなく適しませんので、台風が収まった晩秋から初冬が外壁塗装をしやすい時期です。
ただし、日が短くなる時期ですから、少し工期が長めになりがちです。

3.塗料の種類

外壁塗装で使われる塗料には種類があり、価格や耐久性などが異なります。
主な種類としては、アクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料に加えて、ラジカル塗料という新しい塗料が出てきました。

耐久性 価格 人気
アクリル塗料 5年~8年 1,000円~1,500円 最近はあまり使われない
ウレタン塗料 6年~10年 1,500円~2,000円 シリコンよりも人気はない
シリコン塗料 10年~15年 2,000円~3,000円 主流の塗料
ラジカル塗料 12年~18年 3,000円~4,000円 人気になりつつある
フッ素塗料 15年~20年 3,000円~5,000円 高いので人気は低め

また、機能性塗料として、省エネ効果を持つ断熱・遮熱塗料、汚れが付きにくい光触媒塗料もありますが、フッ素塗料よりも高い価格帯であまり大きな需要はないです。
そのため、塗装業者が取り扱っていないケースもあって、聞いてみるしかありません。

水性塗料と溶剤塗料

外壁塗装の塗料には、溶剤の違いで水性塗料溶剤(油性)塗料があります。
溶剤塗料はシンナー臭のする有機溶剤を使いますが、水性塗料は溶剤に水を使います。

水性塗料とはいえ、乾いてしまうと雨水で流れ落ちることはなく、耐久性では溶剤塗料に分があるとする声はありますが、水性塗料の品質も向上して、高性能な水性塗料は溶剤塗料と大差ないとも言われています。

水性塗料のメリットデメリット

水性塗料にはシンナー臭がしないメリットのほか、溶剤塗料よりも塗装費用が安い傾向にあるメリットを持っています。
これは、単価の違いだけではなく、水性塗料の多くがそのまま使える1液型で、溶剤塗料は塗料液と硬化剤を特定の比率で混合する2液型が多いからです。

つまり、水性塗料では計量も不要で扱いやすく、手間が減って塗装費用に反映するのですが、ある程度の外気温が必要(冷え込みが厳しいと水分が凍って使えない)、高性能な塗料でなければ溶剤塗料よりも耐久性が低いというデメリットがあります。

溶剤塗料のメリットデメリット

溶剤塗料は揮発性の高い有機溶剤を使うので、乾燥が早いメリットと耐久性の高さ、他にも水性塗料より光沢が長持ちするとされています。
若干価格は高くなりますが、性能面から仕方がないのかもしれません。

また、どうしてもデメリットになるのがシンナー臭で、弱溶剤系と呼ばれる塗料なら臭いは少なくなっても、無臭にはならないので近所への配慮も必要です。
家族や近所に敏感体質(シックハウス症候群など)の人がいるなら、トラブル防止のために水性塗料という選択肢もあるでしょう。

重ね塗りの相性は?

塗装の工程では、下塗り用の塗料で下塗りしてから、上塗りするのが基本です。
下塗りをする理由は、下地に吸収させる目的(上塗り用の塗料だけでは高い塗料を何回も塗り直すことになる)と、上塗り用の塗料との接着をよくするためです。

よって、既存の塗料と新しく塗る塗料は直接重なり合わないので、組み合わせをそれほど考えなくても、下地に合わせた下塗りを業者の方でしてくれます。
もし、塗って日が浅い外壁に、新しく別の塗料で塗り直すのなら、塗装業者に塗料の相性を確認してもらいましょう。

4.色選び

色と一言で言っても色相、彩度(鮮やかさ)、明度(あかるさ)、光沢(つや)、そしてそれらのバランスも見た目に影響し、考えることはたくさんあります。

色相・彩度・明度

赤を基調とした暖色系、青を基調とした寒色系のほか、緑系や紫系の中性色、原色に灰色を混ぜた中間色など様々あっても、外壁に原色は好まれません。
それは、落ち着きがないからで、目に優しい色が選ばれやすいのはその理由です。

多くの場合は、屋根が濃い色になっているため、必然的に外壁は淡い色が選ばれます。
そして、窓枠などに少し濃い色で、アクセントを付けている家を見かけないでしょうか?

特に庭木や植栽が多い場合は、緑が濃い色なので、外壁も濃いと競合します。
このように、屋根との調和、緑との調和を考えると、クリーム系や茶色系、グレー系の淡い色が人気なのは理由があるのです。

  • 淡い暖色や明るめの色:優しい、親しみやすい
  • 淡い寒色や暗めの色:上品、クール
  • モノトーン:スタイリッシュ、清潔感

このような印象は一般的なもので、色の好みは人それぞれですから、塗料があれば色も自由なのですが、外壁は常に第三者から見られるということを忘れずに、他人へ不快感を与えないようにするのも大切です。

光沢(つや)

光沢が強いと、新築のような新鮮さ得られるのと同時に、建物が古いと人によっては安っぽい印象も与えやすいです。
一方、同じ色でもつや消しにすると、落ち着いた感じが得られます。

どちらがよいとも言えないですし、つや消しの塗料(またはつや消し剤を使える塗料)があるかどうかでも変わるので、色を決める段階で光沢も決めてしまうか、試し塗りを見せてもらって決めます。

また、つやの有無は光の反射度合いを意味しますから、表面がツルツルしないつや消し塗料では、汚れやすく耐久性も落ちるのが普通です。

色の数

2色以上の色を使う場合は、同系色の濃淡で選ぶか、異なる系統の色でも似たような彩度(鮮やかさ)で選ぶとバランスがよいとされます。
原色自体があまり使われませんが、もし使うとしても原色同士を組み合わせると、鮮やかさが増して余計にきつくなります。

また、数は何色でもよいというものではなく、2色か3色(そのうち1色はアクセント用)にしないと、調和が取れにくいので気を付けましょう。
屋根の色も考慮して、全体でのバランスを考えてみるべきです。

面積効果について

塗装を始める前に色を決めますが、サンプルから選ぶ方法が一般的です。
しかし、サンプルで選ぶと、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く見えます。

これは面積効果と呼ばれており、同じ色でも広い面積ほど色彩が際立ってしまうという目の錯覚で、色選びでは面積効果を考えなくてはなりません。
明るい色なら少し暗めに、暗い色なら少し明るめのサンプルを選び、なおかつ外に出て太陽光の下でも確認しておきましょう。

5.費用・単価

あくまでも目安でしかないですが、外壁塗装の㎡単価は次のようになっています。

㎡単価の目安 備考
足場+養生 1,000円 3階建は割増が多い
高圧洗浄 300円
下塗り 700円
上塗り 1,000円~1,500円 アクリル塗料
1,500円~2,000円 ウレタン塗料
2,000円~3,000円 シリコン塗料
3,000円~4,000円 ラジカル塗料
3,000円~5,000円 フッ素塗料
サイディング壁コーキング 1,000円 打ち増しと打ち替えで異なる

大まかな費用を知りたければ、上記の㎡単価を合計して、外壁の面積をかけます。
ただし、外壁の面積はかんたんに計算できないので、延床面積×1.2㎡を目安にすると、平均的な家では外壁面積に近づきます(窓の数など開口部で変わります)。

6.見積もり

外壁塗装の見積もり依頼は、必ず相見積もり(複数見積もり)をするべきです。

設備・資材があるリフォームと異なり、外壁塗装の場合には塗料と職人の工賃でほとんどの費用が決まります。
お金のかかる部分がある程度決まっていることで、価格差が大きいときは高くても安くても疑う余地がるなど、相見積もりによって横の比較がしやすいからです。

まずは、考えられる依頼先とその特徴を見ていきます。

見積もりの依頼先

依頼先は多業種ですが、ほとんどは専門業者から中間マージンを取るだけの存在です。
しかし、一般の人に専門業者との付き合いはないので、利用のしやすさという点では、間口の広い業者が役に立つのは確かでしょう。

ハウスメーカー

ハウスメーカーで建てた家の場合に、保証との兼ね合いでハウスメーカーに依頼するケースが多く、見積もりの価格も高いと言われています。
その理由は、高いマージンを取って下請けに出すからで、見積もりが平均的な価格帯でも、マージンを取って下請けへ安い価格で流します。

そうすると、下請け業者が無理をするのですが、塗装費用は塗料と工賃がほとんどですから、塗料を薄める・指定外の塗料を使う、下塗りを怠る・手を抜くしか起きません。
メリットは、倒産のリスクが少なく顧客対応の窓口が用意されていることでしょうか。

地元工務店

自ら塗装をする工務店もあれば、下請けを使う工務店もあって工務店も様々です。
下請けを使う場合でも、ハウスメーカーほどマージンは取らないでしょうし、地域の評判が命綱の地元工務店では、責任を持って施工をしてくれそうです。

なお、建設業許可には塗装工事業という分類もあるのですが、500万円未満の工事は建設業許可を必要としないため、許可の有無と受注の可否は一致しません。

リフォーム業者

外壁塗装もリフォームの一種ですから、施工を請け負うリフォーム業者もあります。
外壁塗装以外にも複数の工事があるなら、工務店同様にリフォーム業者も視野に入ってきますが、自社施工をするリフォーム業者はそれほど多くないです。

また、リフォーム業者にも得意・不得意の分野があり、大手は総合的に扱っていますが、中小のリフォーム業者は「水回り専門」など、専門化しているのが普通です。
依頼するとしても、外壁や屋根の塗装を全面にアピールしている業者を選びましょう。

専門業者

塗装を専門にしている業者であれば、ほぼ自社施工を期待できますし、専門で行っているので施工の質も期待できます。
実際には、他の依頼先からの下請けに回ることが多いのも専門業者です。

ところが、専門業者は規模が小さいほど、他の依頼先にぶら下がって存在していることが多く、看板を出して営業している専門業者以外は頼みたくても頼めないでしょう。
小規模な専門業者では、塗装専門で足場は別になるなど、必ずしも塗装工事全体の費用が安くなるとは限らない側面もあります。

ホームセンター

塗料を売っているので、塗装も行ってくれると勘違いしそうですが、受注だけして下請け業者に回すのがほとんどです。
それでも、買い物ついでなど、何かと利用しやすいメリットがあります。

見積もりだけなら気軽にできるので、利用しやすいのは負担が小さく、ハウスメーカーと同様に企業規模と知名度があるので安心感にも繋がっています。

一括見積もりサイト

一括見積もりサイトでは、複数の施工業者へ同時に見積もりを依頼できます。
サイトが行っているのは見積もりの受付だけで、登録している複数の施工業者を紹介してくれる、紹介業者のような存在です。

例えばリフォーム業界で知名度のあるリショップナビも、一括見積もりサイトを運営しています。

リショップナビの外壁塗装一括見積もり

見積もり結果を比較検討する目的では、手間が一度で済むので便利な反面、当然に地域の業者を網羅まではしていないので、不足する分は他の業者で補います。

見積もりを比較する際のポイント

各業者の見積もりは、業者それぞれの用紙で作られるため、単純に数字だけが違うのではなく、書いている内容が違うはずです。
そこで重要になるのは、どの業者にも同じ条件(塗料・工期など)で依頼することです。

もし、特定の塗料しか扱っていないなど、条件を変えるしかないときは、同程度の性能を持つ塗料を選ぶなど、できるだけ近い条件で比較します。
その上で内訳を見ていかないと、比較のしようがないからです。

そして、内訳が「一式」の扱いや、下塗りと上塗りを分けていないときは、何をされても分からないので、そのような業者は気を付けるべきでしょう。
内訳が細かく書かれているときは、説明してきた費用の目安を参考にしてください。

工期について

外壁塗装は早くても1週間、普通は休みを入れて2週間くらいかかる工事です。
これは、塗装が乾くのを待つ工程が不可欠だからで、下塗り・上塗りの回数が多いほど工期は長くなり、下塗り・中塗り・上塗りと分ければ3日かかります。

その他に、足場の組み立て、養生、洗浄、下地処理、足場の解体など考えれば、職人の数が多くても早くて1週間というわけです。
防水処理など他にも工事を依頼していれば、その分だけ長くなります。

したがって、不要に工期が長くて価格が高いのはもちろん、短くて安いからよいものではなく、工期も重要だと覚えておきましょう。
また、低温や多湿な時期は、工期が長くなることも踏まえておきたいポイントです。

まとめ

たかが塗装、されど塗装なのが外壁塗装で、フローリングのワックスがけは行うのに、外壁には無頓着な人が意外と多いです。
外壁塗装を甘く見ていると外から傷んでくるので、結局は大きな修繕に繋がります。

自分では難しい外壁塗装だからこそ、お金をかけてしっかり行いたいのですが、塗料でも耐久性が違いますし、同じ塗装でも業者間で価格差が生まれます。
次の塗り替えをいつにするのか、よく考えた上で費用対効果を見極めることが大切です。

また、何度も異なる工事を依頼するのは非効率で、外壁塗装を頼む際には、同時に行うことができる工事も一緒に頼んでしまいましょう。
複数の修繕サイクルを合わせることが、将来の節約にも繋がります。

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