不動産価格を決める要素と動く要因

不動産価格
不動産の価格を決めるのは、需要と供給のバランスです。
誰も欲しいと思わない不動産は価格を下げますし、多くの人が欲しくて仕方がない不動産なら、必然的に価格は上がります。

それは、不動産に限らず正常な市場原理なのですが、同じものが二つとない不動産では、物件の数だけ価値(評価)が存在し、それに応じた取引価格は常に変動しています。
この点が、定価のある通常の商品と不動産で大きく異なる点です。

しかし、近い条件の不動産は近い価格で取引されますから、不動産の価値とその価格が変動する要因を知ることは、価格が妥当なのか判断したり、今後の不動産価格を予測したりすることの手助けになるでしょう。

不動産の価値とは

価値と価格を一緒に考えてしまいがちですが、同じ不動産なのに、価値があると感じる人がいれば、こんな不動産はいらないと思う人もいます。
自己利用が前提の人と、投資対象にしている人でも価値観は違います。

だからといって、価値が低いと感じた人が、不動産を異常に安くは買えません。
一般的に、不動産の価格は客観的な市場価値と連動するのであり、個人の主観で決まるものではないからです。

ここで説明しているのも、不動産の市場価値を決める要素です。

利用を考えた場合の価値

土地自体の利用しやすさ

土地がどこにあるとしても、利用しやすい土地の価値が高くなるのは確かです。
そして、「利用しやすさ」は、概ね次のような複数の要素が関係し、土地自体が備えている現状を評価することになります。

・広さ
大は小を兼ねるということで、広い土地のほうが利用しやすいように思いがちですが、必ずしもそうではなく、利用目的に影響を受けます。
例えば、戸建て住宅と商業施設では、求める敷地の広さが変わるということです。
ただし、広い土地は分割(分筆)できますので、その意味では大が小を兼ねます。
・形状
土地の形状は四角形が理想で、いびつな形の土地(不整形地)は建物の配置が制限されて使いづらく、価値を下げるのは仕方がないでしょう。
税制上の評価基準においても、不整形地はマイナス評価で扱われます。
・高低差
平坦な土地のほうが利用しやすく、傾斜地は造成コストが増えて価値を下げます。
前面道路との高低差も重要で、道路との接続は建物・駐車場の配置にも影響します。
また、傾斜地を利用して、階段状に造成された宅地では、眺望や日当たりなどの差が起きるため、高低差で価値は変わるのが通常です。
・接道
土地に建物を建てる場合、その土地は一定幅の道路に接しなければならないことが建築基準法で定められています(接道義務)。
基本的に、接する道路は広ければ何かと利便性に優れ、商業的には交通量が収益性に影響しますから、道路は広いほうが土地の価値も上がる傾向です。
・ライフラインの整備状況
資材置き場など土地をそのまま使う場合を除き、電気・ガス・水道のライフラインは、多くの土地利用者が必要とします。
プロパンで代用できるガスはともかく、接する道路に電柱と水道管が敷設されていることは、土地の価値を上げる要素です。
・地盤
軟弱な地盤は、地盤強化のために改良工事を行わなくてはならず、その潜在的コストから地盤の強弱が土地の価値に影響します。
また、岩盤・粘土・火山灰など地質による水はけの違い、土地の歴史(過去は河川や田畑、港湾の埋め立て地など)も関係するでしょう。
・建築制限
建築に制限がある土地は、利用しにくいため価値を下げます。
市街化区域では、土地の利用が無秩序になることを防ぐ目的で、住宅地・商業地・工業地を区別して建築に制限をかけています(用途地域)。
市街化調整区域は、そもそも建物を建てられず、建築には行政の許可が必要です。

建物自体の利用しやすさや魅力

経年劣化がある建物は、土地と異なる要素で価値が決まります。
また、建て替え・増改築ができる性質から、購入サイドの需要と一致していなくても、ある程度の市場価値を持っています。

・素材・設備等のグレードや新旧
木造・鉄骨造・コンクリート造など、建物の素材は耐用年数に影響を与え、より堅固な素材ほど一般に価値は高くなり、内装設備も豪華になるほど価値は高いです。
どのような素材・設備も、経年で劣化していくと徐々にその価値を下げます。
・広さ
広いほど利用用途が増え、建築費も増すので価値は高くなりますが、箱として建物を見た場合、利用者の人数と広さの一致は重要です。
例えば、単身者の多い地域はワンルームの価値が上がったり、広すぎる・狭すぎる事業用スペースは、業種や事業規模が限られて需要は小さかったりします。
・間取り
広さにも共通しますが、利用者を選ぶ個性の強い間取りよりも、誰でも利用しやすいスタンダードな間取りが好まれます。
しかしながら、同じ間取りが多いマンションでは、他の部屋と間取りが違うことで差別化に繋がりますので、必ずしも個性的な間取りが不利とは限りません。
・利用制限
主にマンションでは、多くの人が住むことへの配慮から、ペット不可や禁煙を管理規約に盛り込んでいる場合があります。
また、民泊・事務所利用など、住居以外の利用を制限している場合は、購入層を制限する反面、利用制限を歓迎する購入層に高い評価を受けます。
・ブランド価値
有名な建築家や設計事務所がデザインした物件、大手デベロッパーの高級マンションなど、ブランド価値を持っている建物は、人気があるため取引相場が高く、しかも値崩れを起こしにくい特性があります。
・管理状況
しっかり管理されていない建物は、劣化の度合いが激しく見た目も良くないことから、敬遠されて市場価値を落とします。
また、マンションやテナントビルでは、管理会社(管理組合)の評価も影響します。

立地や環境の良さ

同じ不動産でも、異なる場所にあれば異なる価値になるのは当たり前で、立地や環境の良さは、不動産の価値に与える影響度が大きいです。
時には、利用しやすさを覆すほど、立地や環境は重視されることもあります。

・日当たりや騒音環境
日当たりが悪い建物や、周辺からの騒音が大きな建物は価値が下がります。
建築当初に日当たり良好でも、後から建てられた高層建築物の影響を受けますし、騒音は鉄道沿線・工場などの他、空港・基地が近いことでも発生します。
・交通利便性
主に都市圏では、通勤・通学に公共交通を使う人が多いため、大前提として鉄道駅・バス停から近い物件ほど価値が高いです。
また、前面道路が広いほど、車の出し入れや移動が楽になり、車社会の地方では、幹線道路との接続も重要視されます。
・買い物・育児・病院など
日用品の買い物は生活に直結しますし、出勤前・退勤後の保育所送迎は、少し遠くなるだけでも負担が大きいので、距離の遠近は交通利便性と同様に大きな要素です。
日常利用ではない病院は、距離の遠近よりも、診療科の多い総合病院へのアクセスに優れていたほうが、安心感から価値に影響しやすいです。
・治安
誰でも平穏無事に生活したいのは同じなので、治安の良い地域は価値が上がります。
近年は、犯罪とリンクする意味の治安だけではなく、学校の治安(風紀の乱れ・学級崩壊など)に注目する子育て世代が増えています。
・ステータス性
建物のブランド価値とは違った意味で、地域そのものが人気というケースもあります。
例として、東京圏なら吉祥寺・武蔵小杉・恵比寿などは、常に人気が高いですし、著名な高級住宅街がある地域もステータス性では優位です。
・同一建物内での住環境
マンションで良くあるのが、部屋の場所による価値の違いです。
一般的には、高層階の価値が上がり、角部屋・南向き・専用庭なども価値を上げる要素で、下層階・エレベーター・階段に近いと、プライバシー面から価値を下げます。
・物価
活気のある市場・商店街や激安スーパーの出店など、生活に直結する物価の安さは、多くの人が考える住みやすさと一致しますので、その地域の不動産が価値を上げます。
傾向としては、地方よりも大都市圏のほうが影響は大きいようです。

収益性を考えた場合の価値

ここまでは、不動産自体が持つ価値でしたが、不動産から得られる収益の大小も、不動産の価値に大きく影響を与えます。
特に商業地では、収益性が不動産価格を左右すると言っても過言ではありません。

では、収益性を考えた不動産の価値は、どのように算出するのでしょうか?

1つの方法として、土地・建物から得られる(もしくは得られてきた)収益から、物件価格を求める収益還元法が良く用いられています。
収益還元法は、主に賃貸住宅やテナントビルの評価に使われる方法です。

既存の建物がある場合は、運用実績を利用できますし、建物がない更地の場合でも、土地を最有効利用した賃貸物件を建てると想定して、その全体収益から賃貸物件の収益を差し引くことで、更地の物件価格を求めます。

不動産価格が変動する要因

不動産の価格は、不動産自体が変化することで起こる内的要因と、不動産自体とは関係なく、周辺環境や需要の増減で起こる外的要因によって変動します。
さらに、内的要因は自然発生的なものと意図的なものに分かれます。

自然発生的とは、時間の経過で起こる自然現象が価格の下落に作用することで、意図的とは、価格上昇を目的として不動産に変化を加えることです。
内的要因は、所有者でもコントロールできる反面、費用対効果が課題です。

一方の外的要因は、ある程度の情報収集や予測が可能だとはいえ、現実に予測どおりになるとは限らず、全く予想もしない出来事に左右されるケースが少なくありません。
したがって、市場相場の上下に一喜一憂することも起こるでしょう。

個々の不動産単位での変化

建物の劣化や修繕

どんな建物でも、時間の経過につれて劣化、つまり古くなることは避けられません。
古いことが魅力に繋がる例もないわけではないですが、一般的には築年数が大きくなるほど価格を下げるのが通常です。

ただし、経年劣化のスピードは素材で異なり、木造の劣化は速く、コンクリート造の劣化は遅いので、価格の下落も同様に素材で変わります。
そして、経年劣化は管理を怠ると進みやすいとも言われています。

また、古くなった部分に修繕を加える(リフォームする)ことは、価格上昇に繋がりますが、修繕費用と同額以上の上昇は保障されません。
良くある方法として、修繕費用+αの金額を売却価格に上乗せしても、買い手がつかなければ値引きを余儀なくされるからです。

なお、建築確認申請が必要な大規模修繕が行われない限り、固定資産税評価額は上がらないので、多くのリフォーム物件は、相対的な固定資産税の安さで付加価値を持っていると言えます。

土地の管理・造成と分筆・合筆

建物と異なり、土地は経年劣化しないと考えがちで確かにそうなのですが、その代わり、管理せずに放置していると、雑草で覆われたりゴミが捨てられたりと、購入意欲を低下させる状況になりやすいです。

それだけではなく、きれいな状態に戻すための費用が発生するため、実質的には価格を下げているのと同じでしょう。
不動産は、建物でも土地でも管理しないとダメだということです。

また、最も需要が大きく、価格が高い土地は「宅地」ですから、宅地以外の土地を宅地に造成すると価格が上昇するのはもちろん、既に宅地でも整地しておくことで、見栄えが良くなり購入意欲が増すメリットもあります。

もう1つ、土地の分筆(複数に分けること)と合筆(隣り合う土地を合わせること)も、価格に影響を与える大きな要因です。
分筆と合筆では、広さと接する道路が変わることに影響を受けます。

【分筆の場合】
広すぎる土地が分筆で使いやすくなると、需要増から価格上昇を期待できます。
ただし、分筆後に接する道路の数が減る場合は、路線価の低い道路に接する(もしくは未接道の)土地が、分筆前の相当額に比べて価格を下げます。

【合筆の場合】
土地が広くなることで用途も広がり、需要増から価格上昇を期待できます。
また、合筆後の土地が複数の道路に接する場合は、最も路線価の高い道路を評価の基準とするため、合筆前の合計額に比べて価格は上がります。

隣地や近辺での変化

日当たりや騒音、眺望などの変化

購入時は良い住環境でも、徐々に変化していくことは珍しくありません。
しかも、大抵は望まない方向に変化していくものです。

  • 周りの影響で特定の方角から陽が入らなくなった
  • 静かだったのに今は騒音が気になる
  • 高い建物が建って眺望が悪くなった
  • 隣が空き家・空き地になって雑草が生え放題
  • 近所にあるゴミ屋敷からの臭いがひどい

こうした住環境の変化は、間取り図など物件の基礎情報からはわからないですが、現地を訪れてすぐにわかるほど環境が悪いと、やはり取引に至ることはなく、結果的には価格を下げるしかない状況です。

もし、原因が不動産の管理不足であれば、所有者に申し入れることで改善の可能性があるとはいえ、他人の所有物に手を加えることはできず、自分では何もできないので、歯がゆい思いをするのかもしれません。

分譲マンション内での空き部屋の増減

同じマンション内で空き部屋が少ないと、人気が高い・住民が満足しているといった好印象を与え、買い手側の競争が激しくなって価格は上昇傾向になります。
逆に、空き部屋が目立つマンションは、売れ残っているのですから価格は下がります。

また、空き部屋の多いマンションで問題になるのは、管理費・修繕積立金です。
本来は、部屋が空いているかどうかにかかわらず、負担義務は部屋の所有者にあるため、全部屋の所有者から管理費・修繕積立金を集める必要があります。

ところが、空き部屋が増えると、連絡が取れなくなる所有者も増え、滞納に結び付いて管理費・修繕積立金が不足しやすいのです。
加えて、所有者が所在不明では、管理組合の議決にも影響を避けられません。

このように、空き部屋が増えたマンションは、深刻な懸念を抱えていると言えます。
管理組合の運営に不安があるかもしれないマンションを、あえて買いたい人はいないので、結局はマイナス評価を受けて価格に影響します。

事故・事件の発生

可能性は低いながらも突発的で防げないのは、近辺で事故・事件が起こることです。
特に、全国ニュースで取り上げられる大きな事故・事件が発生すると、何か起こったのか誰でも知っていますから、価格は下がる方向に作用します。

また、いわゆる事故物件(自殺・殺人が起こった物件)は、その物件だけではなく近辺にも影響することが多く、インターネットが発達した今の時代は、事故物件の情報を得やすくなったことも関係するでしょう。

他には、治安が懸念される事件は、周辺一帯に買い控えのムードが漂います。
とりわけ、小さな子供を対象とした犯罪は、子育て世代が敏感に反応しますので、不動産価格に与える影響も大きいのではないでしょうか。

地域や自治体単位での変化

再開発や自治体の政策

駅周辺、古い商店街など既存の市街地を再開発、企業誘致を目的とした工業団地の造成、住宅需要の増加に伴う新興住宅地の開発など、不動産価格を変動させる要因は、気付かないだけで意外と身近にあります。

また、イオンなど大型商業施設の誘致があると周辺住宅地の価格は上昇しますし、コンパクトシティ化は、居住誘導区域を定めて人口誘導する施策ですから、不動産価格にも当然影響します。

ただ、こうした情報は地域経済や自治体の政策に明るくないと、なかなか得られないので、普段からアンテナを高くして情報収集に努めましょう。
大型商業施設の出店は、地元でも噂になるのでわかりやすいと思いますが、自治体が関係する開発事業は、都市計画に基づいて公表されています。

ですから、「自治体名 市街地開発事業」や「自治体名 都市再生整備計画」などで検索すれば、ほとんどの自治体から何らかの情報を得られるはずです。
開発区域(開発予定区域)の近くは、不動産価格の変動が期待できます。

この他、大都市圏の私鉄沿線では、鉄道収入の維持・増加目的や鉄道グループ会社の事業として、大規模に再開発されることもありますので要チェックです。

道路や路線の整備、廃止

交通が便利なところほど、不動産価格が高いのは簡単にわかりますよね。
反対に、交通が不便であれば、不動産価格が安いのも当然なのですが、問題は交通利便性にも変化が起きて、周辺の不動産価格が変動することです。

例えば、道路なら広くなることで地価上昇が考えられる一方、新たにバイパスができて交通量が減ることも十分に考えられるでしょう。
交通量が減ると、商業需要は確実に減り、総じて地価は下落します。

公共交通では、空港・港湾のような大きな施設はともかく、鉄道・路線バスは、地域需要と運営会社の採算性によって整備・廃止が起こります。

例えば、新幹線計画があると、停車駅周辺は再開発で不動産需要が増え、既存路線に新駅ができる場合も、駅の利用圏内で不動産価格が上昇します。
近年は、経営の合理化により、全国で赤字路線の減便・廃線が相次いでおり、赤字路線の沿線は人口も少ないため、なおのこと価格は下がることになります。

同様に、路線バスも公共性を重視する目的から、採算性の良い路線・時間帯と引き換えに、採算性の悪い路線・時間帯も運行しているのですが、企業努力にも限界があり、減便から廃止の流れに同調して不動産価格は下落します。

大企業や工場の移転

企業城下町と呼ばれる自治体の財政が安定しているのは、大企業からの法人住民税や施設の固定資産税が大きく、企業誘致に成功すると、その企業で働く労働者の住宅需要が生まれ、住民に対する商業需要も生まれて好循環になるからです。

理想的な展開は、好循環から不動産価格が上昇、税収はさらに増えて住民サービスが向上した結果、企業とは関係のない住民まで増える状況なのですが、企業が移転してしまうと一気に需要は失われ、大企業ほど不動産価格への影響は大きいでしょう。

大学にも同じような性質があり、有名大学のキャンパスができると、単身用住宅の需要や商業需要が高まり、不動産価格を押し上げます。
それでも、学生は労働者と家族構成・所得水準が異なるため、経済的な影響は大企業の誘致・移転よりも小さいと推測されます。

人口の流出入と空き家の増減

人口が増えると住宅不足で需要増、人口が減ると空き家が増えて供給増になり、不動産価格は人口と連動するのが通常です。
また、総人口は減少しているので、増えた地域以上に減っている地域が存在します。

一般的には、人口の増えている都市部、減っている町村部のように考えがちですが、全体の流れがそうであっても、一部地域には当てはまりません。
大都市のベッドタウンは、町村でも宅地開発で人口を増やしている例が多いです。

次のような統計データは、自治体単位ではありますが、人口・空き家数・地価の関連性を調べるのに役立つでしょう。

  • 人口の増減:国勢調査(5年ごと)、住民基本台帳(毎年)
  • 空き家の増減:住宅・土地統計調査(5年ごと、人口1万5千人以上)
  • 地価の変動:地価公示(毎年)、地価調査(毎年)

人口と空き家数は反比例の傾向、人口と地価は正比例の傾向(人口増による地価下落幅の減少・下げ止まりを含む)ですから、その傾向が崩れている地域は、何か別の要因があると考えて調査してみると、意外な発見があるかもしれません。

国内外の動向での変化

税制の改正

不動産に関係する税制が改正されると、不動産取引が活発化することもあります。
例えば、平成27年の相続税改正では、基礎控除が従来の6割に減ることで、増税対象となる資産家の不動産需要が高まりました。

その理由ですが、不動産の相続税評価額は市場取引価格よりも低く、現金から不動産に転換するだけでも保有資産の評価額が下がること、加えて賃貸物件を建てた場合は、さらに評価額を下げることができるからです。

他にも、庶民の味方となる住宅ローン減税が拡大・縮小されると、それに応じて戸建て住宅やマンション需要が増減、消費税の増税では、主に建物の取引が活発化(土地の取引に消費税はかからない)するなど、税制の改正が与える影響は大きいです。

景気や融資、金利、為替の動向

好景気では、購入意欲の高まりから、不動産の取引が増えて価格は上がります。
不動産は高額なので、融資を受ける人が多くなり金利も上昇します。

しかし、金利が上昇しすぎると、利息負担から不動産の買い控えが起こって、次第に不動産価格は下がり始めます。
そうなると、今度は売り控えに繋がり、景気も悪化して金利も下がるというわけです。

このように、不動産価格は景気と金利に連動して、上下するサイクルを繰り返すのですが、海外投資家の影響は、為替レートが重要なカギを握ります。
円安では投資(購入)が増えて価格上昇、円高では売却が増えて価格は下落します。

まとめ

不動産の価格は、実に色々な要因が複雑に作用して変動します。
予測をビジネスとしているアナリストやシンクタンクでも、今一つ正確性に欠けるのは、それだけ不動産の価格トレンドが読みにくい現れでしょう。

したがって、今後の予測は難解ですが、1つの大きな流れとして、人口減少による需要の低下は確かに避けられません。
ただ、不動産の需要を海外投資家・外国人観光客・在留外国人まで広げてみると、決して悲観的になる必要はないのも事実です。

大切なのは、自分が考える不動産の価値と、市場が考える不動産の価値をできるだけ近づけておくこと、予測と正反対に価格が動いたときの備え(リスクヘッジ)を、今からしておくことではないでしょうか。

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