家や土地の税金(固定資産税・都市計画税)とその計算方法

家と土地の税金
住宅の購入時には家賃との比較材料として、相続の際は維持費として、税金の話が出てきます。
どちらにしても、いくらかかるのかを知らなければ判断もできません。

今回は土地と家にかかる税金の種類とその調べ方や計算方法、そして節税対策を順に解説します。

1.土地と家の維持に必要な税金の種類

いわゆる資産や財産と呼ばれるものでは、現金が最も身近で、他にも有価証券や不動産など、色々と形を変えて存在します。

その中でも土地や家が現金と違うのは、その場所に固定され、現金のようにかんたんには形を変えたり使ったりできない点で、これが「不動産」と呼ばれる理由でもあるのですが、同時に所有権が存在する点でも現金とは異なります。

このような性質を持つ土地や家は、動かない資産=固定資産として、毎年市町村(東京23区は都、以下同じ)から特別な課税があって「固定資産税」と呼びます。
固定資産税が市町村の課税であるのは、その場所(市町村)から動かないからです。

固定資産税の他にも、地域によっては「都市計画税」が課税されます。
都市計画税という名称のとおり、市町村の都市計画に定められた地域だけの税金です。

固定資産税

土地や家なら、全国どこにあっても、どんな地形でも原則的に課税されます。
ただし、土地と家では特性が異なり、土地は永久に存在するため、地価に変動がなければ価値は上下しないのに対し、家は徐々に古くなって価値が失われます。

また、土地の場合は、沿線で便利な土地と山の中にある土地で同じ価値を持つはずがなく、立地によって価値が大きく変わります。
ところが、家の価値は一般に新築時が最も高く、物価の地域格差や土地による建築の難易度で違いはあっても、極端に建築費は変わりません。

そのため、土地は便利なほど価値は高く、家は新しく立派なほど価値は高い前提から、固定資産税も同様の考えで課税されます
つまり、土地や家の価値を一定の基準で評価し、その価値(評価額といいます)が高いほど、高い税額になるようにする課税方法が採用されています。

都市計画税

固定資産税と変わらない性質の税金で、同じく土地と家に課税されます。
固定資産税と都市計画税の違いは、都市計画に定められた地域だけに課税されることの他、固定資産税とは税率も異なっています。

都市計画税が課税される地域は、市町村の都市計画で市街化が進んでおり、土地や家の所有者は、その利便性を受益しているという受益者負担の考えからです。
ただし、税率は固定資産税1.4%に対して、都市計画税は0.3%に過ぎません。

それでも、自分の土地や家(もしくは取得予定の土地や家)が、都市計画税の対象になっているか気になるでしょうから、調べたいときは役所に聞いてみるのが確実です。
都市計画税が課税されるのは、都市計画での「市街化区域」と呼ばれる地域です。

また、自治体によっては、都市計画情報をインターネット上で公表しており、市街化区域を確認できるシステムが用意されています。
Webで見られて便利なので、「自治体名 都市計画情報」で検索してみましょう。

名古屋市|都市計画情報
京都市|都市計画情報

土地と家は別々に評価される

固定資産税と都市計画税は税額が異なるだけで、対象になる土地や家はどちらの税金も同じ方法で評価され、評価額が決まります。
しかし、土地と家それぞれの評価方法は、特性の違いから同じではありません。

土地と家をそれぞれの評価方法を使って評価額を求め、評価額に固定資産税と都市計画税の税率をかけた税額を、土地と家の所有者が(所有者が異なれば別々に)負担します。
もし、土地と家の所有者が異なれば、納税通知書も別々に市町村から送られます。

課税は1月1日の所有者

固定資産税と都市計画税の納税義務があるのは、毎年1月1日の時点で、登記簿上の所有者になっている人です。
登記簿とは、土地や建物の所在地や広さなどの他、所有権などの権利関係が記されている(登記されている)公的な記録のことで、所在地の法務局で管理されています。

土地の取得方法が売買、贈与、相続など何であっても、1月1日時点の所有者でなければ、固定資産税と都市計画税の納税義務はありません。
つまり、いつ取得しても、その年の納税義務は前の所有者にあるということになります。

その結果、年の途中で所有者が変わると、前の所有者は持っていない土地や家の税金を納めることになって、これは明らかに不都合でしょう。
ですから特に売買では、売買までの保有期間に応じた税金を前の所有者が負担、売買後の保有期間に応じた税金を次の所有者が負担する精算が行われます。

所有者変更後の課税

所有者が変わって法務局で登記されれば、翌年の1月1日は登記簿上でも所有者が変わっているため、その時点の所有者に納税義務が発生します。
こうして市町村は、常に1月1日の所有者に納税通知書を送るだけで済みます。

ちなみに、事実上は所有者が変わっていても、登記簿上の所有者が変わらなければ、市町村は所有者が変わったことを知る方法がなく、税金は前の所有者に課税されます。
しかし、土地や家を手に入れて、登記しないのは所有権を放棄しているのと同じで、前の所有者が亡くなっている相続を除くと、登記しない理由がありません。

また、既に手放した土地や家の税金を支払う人はおらず、他人同士ならトラブルになりますし、所有権の登記をしていないことが知られると、勝手に売却されるおそれもあるため、普通に考えて登記しているものです。

共有名義の場合

共有名義の場合には、共有人全員(登記されている名義人全員)が連帯債務で固定資産税と都市計画税の納税義務を負います。
したがって、持分に応じた税額ではなく、全額の納税義務を全員が負うことになります。

ただし、連帯債務ですから共有人の誰かが納税すれば、他の人は納税を免れることになり、通常は共有人で協議の上、誰がどのくらい負担するか決めるでしょう。
なお、納付書は代表者(所在地の居住者や持分の多い名義人など)に送られます。

3年に1回の評価替えがある

固定資産税と都市計画税は、毎年課税される税金ですから、その時点での価値に応じた税金になってしかるべきです。
ところが、現実問題として行政区域のすべての土地と家に対し、毎年適正な価値を算出して税額を決めていくのは、市町村の事務処理が膨大すぎて追い付きません。

そこで、再評価は3年に1回と決められており、これを「評価替え」と呼びます。
評価替えによって、税金が上がるか下がるかは、土地なら地価が上がっているか、家なら物価や建築コストが上昇しているかといった外部要因に依存します。

つまり、土地や家の税金は3年間同じになるのですが、例外的に土地の価格が大きく上下した場合には、3年を待たずに適正な評価で補正されます。

2.土地の税金の特徴

土地の固定資産税と都市計画税は、土地の立地と地目(用途)に大きく左右されます。
また、土地に住宅が建っていると、税金が大きく軽減されるのも特徴です。

土地の税金と地目の関係

土地には用途があり、地目と呼ばれる用途の区別が登記簿に記録されています。
代表的な地目には、建物を建てるための宅地、主に山に該当する山林(農地)、開墾されていない原野、いずれにも該当しない雑種地などがあります。

地目の違いは土地の評価にも大きく関わり、市街地の宅地と奥深い山林の土地は、同じ広さでも同じ金額だとは考えられないでしょう。
また、立地にも影響を受けるため、都心の宅地と田舎の宅地を同様には比べられません。

したがって、立地が好条件で使いやすい地目の土地は価格も税金も高く、立地が悪く地目も使いにくい土地が安くなるのは理解できます。
土地の売買では、ある程度立地と地目に連動するのですが、税金の場合には少し違って、同じ地価の同じ地目でも、異なる税金になることがあります

土地の税金は地目ではなく現況で判断される

毎年1月1日の所有者に固定資産税と都市計画税を課税するため、市町村は対象の土地がどのように使われているか調査します。
この調査は現況調査と呼ばれ、登記簿上の地目とは無関係で、実際に使われている状況に合わせて課税を決める「現況主義」が採用されています

例えば、登記簿上の地目が農地でも、現況調査のタイミングでは荒れ地と同じなら農地での課税は不適切で、雑種地扱いになり、宅地並みに課税される可能性があります。
同じ考えで、宅地ではなかった土地に家が建っていたら、それは宅地として土地を使っているのであって、登記簿上の地目が何であれ宅地並みの課税が相当でしょう。

ただし、実際に市町村の職員が1つの土地、1軒の家を回って確認するのは非効率で、航空写真を使った現況調査もされるため、完全に現況を把握しているとも限りません。

宅地の税金が最も高い

土地の活用を考えていく上で、最も選択肢が広くなるのは建物を建てられる宅地で、利便性の高い宅地の税金が高くなるのは当然の理屈です。
人が集まって形成された集落が大きくなると、市街地に発展して宅地も増え、道路が整備されて利便性が高くなると、宅地の評価はさらに高くなっていきます。

一方で宅地に対し、利便性が劣る山林や農地、湖沼などの用途が限られた土地は、評価が低くなって税金も安くなります。
それでも、土壌がしっかりしていて宅地化が容易な雑種地なら評価は高く、原野では評価が低そうでも、道路に隣接しているとまったく変わります。

このように、地目が異なれば評価も税金も違いますし、同じ地目でも差異はあるのですが、基本的には市街地に近いかどうかが大きく影響します。
そのため、市街地(つまり宅地)を中心として、離れるほど税金が安くなる性質です。

農地の税金は特に安い

一部の例外を除き、農地の税金は宅地に比べると非常に安い特徴があります。
宅地でも農地でも、税金を決める評価の手法は似たようなもので、売買の実例から標準となる土地を定め、類似する周りの土地は標準の土地と比べて評価していきます。

また、農地だけ特別に低い税率は採用されず、税率は土地によって変わりません。
それでも農地の税金が安くなるのは、農地が耕作用途に限定され、他の使い道がないため、元々の評価が非常に低く、売買価格も安いことが理由です。

農地の制限は非常に厳しい

土地は所有者の個人財産で、用途が限定されることはあってはならないはずですが、農地だけは法律で非常に厳しい制限が課せられています
農地は原則的に耕作をしなくてはならず、農地としての売買や貸借に許可が必要で、他の用途で使うこと(転用といいます)にも許可を要します。

このように制限された農地が、他の地目と区別されていても当然ですし、同じ課税がされていては逆に不公平感が大きくなるでしょう。
転用許可を受ければ他の用途で使えるとはいえ、そもそも転用が許される農地が非常に少なく、それは優良な耕作地の保護のためです。

農地は食糧自給という重要な役割を担う土地で、投資目的の取引対象になっては国民生活が脅かされますし、他の地目と比較すること自体がおかしい土地でもあります。

土地の税金は家があると軽減される

土地の固定資産税と都市計画税では、土地に住宅(建物全般ではなく住宅に限られる)が建っていると、最大で1/6まで軽減される特例(住宅用地の特例)があります
軽減率は200㎡までと200㎡を超える部分で異なり、200㎡を超え、かつ床面積の10倍を超える広い土地では、特例による軽減が適用されなくなります。

・住宅用地における固定資産税の特例

住宅の敷地 固定資産税 都市計画税
200㎡までの部分 1/6に軽減 1/3に軽減
200㎡を超える部分 1/3に軽減 2/3に軽減

※200㎡を超える部分は床面積の10倍が上限

この特例により、評価が高く税金も高い宅地でも、建物の有無で税金は違ってきます。
節税面だけで考えると、宅地では住宅用地の特例を利用するのが最も効果が大きいです。

3.家の税金の特徴

土地はその場所にあることに価値があり、古くなる概念もありませんが、家は古くなりますし、建てたり壊したり直したりできることから、土地とは違った扱いがされます。
基本的に家の固定資産税や都市計画税は、次の2つの要素を数値化して求めます。

  • 現在建てるとしたらいくらかかるか
  • 新築からどのくらい古くなっているか

「現在建てるとしたらいくらかかるか」は、その時代の物価による影響が大きいため、3年に1回の評価替えで上下します。
「新築からどのくらい古くなっているか」は、築年数にそのまま依存します。

その結果、物価が一定なら古くなるほど評価が低く税金も安くなるのですが、家の耐久度は構造によって異なる特性から、どのくらい安くなるかは構造別に定められています
また、新築住宅には一定期間の固定資産税減額制度が用意されています。

家の構造と税金への影響

例えば、築30年のRC造では、まだまだ現役で市場価値もあるのに対して、築30年の木造では、傷んでいる箇所も多く市場価値は高くありません。
家の税金は、評価時点での家の価値を基礎とするため、必然的に築30年のRC造の方が、築30年の木造よりも高くなるように考えられています。

  • 木造:古くなりやすく評価が下がりやすい→税金が安くなりやすい
  • 鉄骨造:木造とRC造の中間
  • RC造:古くなりにくく評価が下がりにくい→税金が安くなりにくい

また、同じ規模の家を建てるとき、RC造のほうが木造よりも建築費は総じて高く、家の税金は「現在建てるとしたらいくらかかるか」に相当する再建築価格を求める都合上、頑丈な造りの家ほど、最初から税金が高くなります

最終的には再建築価格の2割まで減少

古くなれば古くなるほど、家の価値は失われ税金は安くなっていきます。
しかし、いくら家が古くなっても税金には下限があり、評価時点の再建築価格の2割を下限とする決まりで、2割に達するまでの期間が構造で変わります

一般的には木造なら25年程度、鉄骨造なら30年から40年程度、RC造なら60年で下限に達し、以降は税金が下がらなくなります。
ちなみに、新築時の最初(翌年)の税金は、構造に関係なく再建築価格の8割なので、8割から2割に向かって3年に一度安くなっていく仕組みです。

新築の場合は家の固定資産税が減額

平成28年3月31日までの限定的な制度ですが、以下の要件を満たす新築住宅には、固定資産税を3年間~7年間1/2に減額される措置がありました。

・新築住宅に対する固定資産税の減額

住宅の種類 適用条件 適用期間
3階建て以上の耐火建物・準耐火建物 ・居住部分が全体の1/2以上
・居住部分の床面積が50㎡~280㎡
・共同住宅の貸家は40㎡~280㎡
5年度分
それ以外 3年度分

※認定長期優良住宅では、適用期間が2年度分加算されます。

減額の対象は、居住部分の120㎡相当分までで、床面積が120㎡以下なら全額が1/2、床面積が120㎡以上なら120㎡までを1/2に減額、それ以上は通常の税額です。

4.税金の調べ方

固定資産税や都市計画税は、地価が公表されている土地ならまだしも、家の場合は再建築価格の算定があって困難です。
そこで、ここでは税金が記載されている公的書類の取得方法を紹介します。

なお、固定資産税や都市計画税は市町村税であるため、いずれの公的書類も、市町村で書式や記載内容、名称までも異なる場合があります。
記載内容や名称が一致しない場合には、役所に問い合わせてください。

固定資産税課税明細書

毎年5月下旬ころ、1月1日時点の所有者に役所が送る固定資産税納税通知書と一緒に送られ、納税通知書とひとつづりになった課税明細書が多いです。
課税明細書には、土地や家の価格(評価額)や税額が記載されています。

課税明細書-土地
課税明細書-住居

ところが、納税通知書や課税明細書は再発行しておらず、1月1日時点の所有者に見せてもらわないと手に入りません。
それでも、新たに土地や家を取得した際は、公課証明書(または名寄帳)で確認することが可能です。

固定資産税公課証明書

土地や家の税額を証明するための書類で、役所に申請して交付してもらいます。
公課証明書は、原則として納税義務者(1月1日時点の所有者)への交付になり、納税義務者の委任がない第三者には交付されない書類です。

そのため、新たな土地や家の所有者は、その年の納税義務者ではなく交付してもらえないように思えますが、既に所有者として登記した場合と、売買が成立済みで登記していない場合にも交付してもらえる運用がされています(市町村で運用は異なります)。

交付申請に必要なものは、納税義務者なら運転免許証等の本人確認書類だけですが、新たな所有者では登記簿謄本や売買契約書を添付します。

登記簿謄本の取得方法

土地や家には権利関係を記録した登記簿が存在し、法務局で管理されています。
登記簿は不動産の取引を公正にする目的から、誰でも交付申請することが可能で、登記簿謄本(登記事項証明書)を取得できます。

登記簿謄本の申請には、地番家屋番号という聞きなれない用語があり、日常で所在を特定するために使う住所とは少し違います。
地番と家屋番号が分からないときは、法務局の地図(ブルーマップ)を利用して調べるか、直接窓口で聞いてみるのが確実です。

手数料は1通に付き600円で、収入印紙で納付しますが、収入印紙は法務局で売っているので現金の持参で問題ありません。
土地と家の両方を調べる場合には、2通になって1,200円必要です。

なお、インターネットであれば住所から検索ができ、費用も1通337円と割安で、通常の住所でも取得できます。

登記情報提供サービス

5.公的書類が得られない場合の計算

まだ土地や家を取得しておらず、公的書類で直接税額が確認できないときは、宅地なら路線価と登記簿上の地積(面積)を使って大まかな金額は計算できます。
家の場合には、再建築価格の算出がネックで、再建築価格は実際の建築費と異なりますし、建築時からの物価変動も考慮しなくてはならず、素人には難しいので取り上げません。

なお、税額を調べたい土地や家が売却物件であるときは、取り扱っている不動産会社に照会すれば、売主が知っている正確な金額を確認できるはずです。

また、ここで利用するのは「固定資産税路線価」です。
それとは別に「相続税路線価」があり、相続税を計算する際はこちらを利用します。
それら土地価格や評価額を調べる方法はこちらで紹介しています。

土地価格の相場や評価額を調べる5つの方法
土地価格を知る方法はいくつかあり、多くは無料で利用できます。それはそれぞれに必要性があるからですが、どれを選べばいいのか?各特徴と利用方法をまとめました。

路線価と登記簿による計算

路線価というのは、各道路(路線)に設定される金額のことで、道路に接する土地1㎡あたりの金額で表されます。
1㎡あたりの金額が分かれば、あとは土地の面積をかけると、大体の評価額が求められ、固定資産税と都市計画税の税率を掛けて税額が求められます。

ただし、路線価×面積で求められる土地の評価額は実際の評価額とは異なり、土地に固有の条件(間口が狭い、不整形など)を考慮できません
ですから、あくまでもこの方法で求められる税額は参考程度です。

また、土地の面積は登記簿謄本に「地積」として記載されています。
地積においても、実測の面積と異なる場合はありますが、そこまで細かく考えると、大まかな金額を求める目的も失われるので、ここでは考えないで進めます。

路線価の調べ方

路線価は市町村が決定し、全国のデータを確認できるシステムが存在します。

資産評価システム研究センター|全国地価マップ

まず、トップページでは、画面右下にある「次へ」というボタンをクリックします。

全国地価マップ

次に、利用にあたっての注意点が表示され、画面下部にある職業選択欄から何か(その他でOK)を選択して「同意する」をクリックします。

全国地価マップ

すると、全国の地図が、画面左側には都道府県選択が、その上には住所を入力できる検索ボックスが表示されているので、いずれかの方法で地域を特定します。

全国地価マップ

実際の地図の表示まで達したら、必ず画面上部(地図画面のすぐ上)で「固定資産税路線価等」が選択されていることを確認しておきましょう。
調べたい土地に接する道路(赤矢印か青矢印で表示されている)をクリックすると、画面左側に路線価が表示されます(路線の矢印にも路線価は表示されています)。

全国地価マップ

大まかな税額の計算

全国地価マップで路線価を確認したら、先ほど紹介した登記簿などで、地積を確認しておきます。
そして、路線価×地積に、固定資産税なら0.014(税率1.4%)、都市計画税なら0.003(税率0.3%)を掛けると税額が求められます。

固定資産税:路線価×地積×0.014
都市計画税:路線価×地積×0.003

※税率は標準税率でしかなく、市町村の条例で異なる場合があります。

もし、家付きの土地である場合には、住宅用地の特例が適用されているため、土地の面積に応じて固定資産税と都市計画税を減額します。

例:路線価10万円/㎡、地積120㎡、一戸建て付き

固定資産税:10万円×120㎡×0.014×1/6=28,000円
都市計画税:10万円×120㎡×0.003×1/3=12,000円

※土地の面積が200㎡以下なので、住宅用地の特例を最大限適用

6.土地と家の税金対策

税金は支払っても対価はないので、誰でも節税したいと考えるのですが、固定資産税と都市計画税の節税は、更地以外で大きな効果を得られません。
そもそもかんたんな税金対策は存在せず、費用をかけて節税している人もいるくらいです。

しかし、節税に費用がかかるとなれば、それは直接の節税効果が小さくなることを意味しますので、費用対効果を考えながら行うべきです。
積極的な税金対策で使う費用の方が大きければ、本末転倒なのは明らかだからです。

理想的なのは、元々出費するつもりの予算を使う税金対策で、減税制度に合わせて使うことで、節税効果を得られないか考えてみましょう。

土地の税金対策

土地の税金対策に最も効果が高いのは、家を建てて住宅用地の特例を受け、固定資産税を最大1/6に軽減、都市計画税を最大1/3に軽減する方法です。
節税のために家を建てるのは費用的に無理でも、自宅用と賃貸用のどちらでも適用されるのが大きく、賃貸住宅で収入と節税を実現する方法もあります。

他の税金対策は、効果をよく検証する必要があったり面倒だったりと、確実な対策とは言えませんが、手法として紹介しておきます。

分筆による評価減

1つの土地を複数に分けることを分筆と呼び、分筆後の土地は、それぞれに所有権がある独立した小さな土地に変わります。
小さな土地になっても、合計した面積は同じなので税金も変わらないように思えますが、それぞれの土地で利便性に差があると、評価が変わり税金も変わってきます。

分筆で評価が下がる典型例は角地で、必ず角地と角を含まない土地に分かれます。
分筆前は全体が高い評価の角地でしたが、分筆後の角を含まない土地は、一般に角地よりも評価が下がって税金が安くなります。

土地分筆

ただし、分筆による評価減は特例と違い、土地の評価額自体を下げます
普通は資産価値が上がることを望むのであって、分筆には費用もかかりますし、お金をかけてわざと資産価値を下げる行為です。

自分で使い続ける土地だから評価減は関係ない、相続が近く評価を減らしておきたいなど、理由があって行う分筆ならともかく、売却・貸借予定ならその価格が下がります。
それでも、広すぎる土地が分筆で売りやすくなるケースもありますから、分筆が悪いとは一概に言えませんが、あえて評価を下げる意味はよく考えるべきでしょう。

登記簿上の地積が正しいか確認する

路線価と登記簿を使った、大まかな宅地の税額計算でも触れたように、登記簿上の地積が不正確で、実測面積とは異なる場合があります。
今は測量技術の向上で改善されていますが、古くからの土地ではよくあることです。

土地の評価額は地積に関係してきますから、地積が実測面積よりも大きいと、本当は無い部分まで税金を負担していることになってしまいます
これは誰でも不満に思い、登記簿上の地積を正しい実測面積に変更したいはずです。

ところが、測量するための費用と、隣地の所有者との境界確定を要しますので、節税できたとしても出費や労力のほうが大きいかもしれません。
しかも、隣地の所有者とトラブルになる可能性を否定できず、費用対効果の面でも対人関係でも問題がない場合だけにしましょう。

また、逆に地積の方が実測面積よりも小さければ、その土地は過小評価を受けていることになり、税金面で得をしていることになります。
しかし、売却時は過小評価が響いて売却価格が下がるため、地積の方が小さい場合でもまったく問題がないとは言えません。

公益性が高いと非課税

公益性とは不特定多数の役に立っていることを意味しますが、道路や公園など公益性の高い用途で使われている土地は、税金が非課税とされています。
そこで、近所の住民等が事実上の道路として通行に使っており、土地の所有者も制約を設けずに通行させている土地は、公益性から非課税になる可能性はあります。

あくまでも役所の判断次第ですが、1つの土地の一部が道路として使われている場合には、道路相当部分を区分けして分筆していないと認められにくいようで、分筆したくない場合には、道路部分が明確な測量図面を添付した申請を必要とします。

しかしながら、これまた分筆にも測量にもお金がかかるため、非課税になる利益と費用を比べ判断していくことになるでしょう。
一方で、公園としての利用は、自治体に貸し出す制度があれば現実的です。

静岡市|無償借地公園制度
宇都宮市|無償借地公園制度

使い道がなく毎年の税金を負担に感じているなら、公園に限らず無償貸借の制度があるかもしれないので、役所に問い合わせてみましょう。

また、存在自体が公益性を持つ団体や法人、例えば公益法人、学校法人、社会福祉法人などに、無償で貸し出している土地は非課税の対象になります。
もっとも、無償で貸し出して非課税にしてもらうのではなく、税金以上の賃料を受け取れる契約ができれば利益になるので、その判断はしなくてはなりません。

家の税金対策

家の税金の特徴で説明のとおり、家はやがて古くなり、税金が安くなっていきますし、解体すればなくなることもあって、税金対策を考える人が少ないのかもしれません。
しかし、税金が下限に達するまでには、新築から何十年も時間がかかりますから、税金対策になりそうな方法を考えてみます。

家を建てる前ならグレードを低くする

家の税金は、再建築価格を基礎とする仕組み上、新築・増築時に役所や税事務所の職員が行う家屋調査で、お金がかかっていると判断される家ほど税金も高くなります。
したがって、家屋調査の時点では、設備等のグレードは低い方が税金面で有利です。

家屋調査終了後に、機会をみてグレードアップすれば、長期間での節税に繋がります。
その場合でも、グレードアップで余計なお金がかかるなら意味はなく、交換のタイミングで対応するべきでしょう。

リフォームで減税できる(終了)

耐震リフォーム、バリアフリーリフォーム、省エネリフォームの3つのリフォームは、特定の条件を満たすと翌年の固定資産税が減額される制度があります
減額される固定資産税は、耐震が1/2、バリアフリーと省エネが1/3です。

固定資産税は1年間だけですが、リフォーム減税には所得税の減税もあり、併用すれば大きく節税できるので、リフォームを考えているなら積極的に利用したい制度です。

なお、リフォーム減税は対象期間が限られており、耐震リフォームは平成27年12月31日で既に終了、バリアフリーリフォームと省エネリフォームが平成28年3月31日までの工事完了が期限です。

空き家になっているなら税金の上昇を防止

空き家対策特別措置法の全面施行によって、自治体から「特定空家等」に指定されたまま放置すると、土地の節税に効果が高い、住宅用地の特例が解除されてしまいます。

家の税金ではないですが、原因が問題のある空き家ですから、空き家を活用すれば特例の解除を防止することができます。

特例の解除は、ある日突然ではなく、役所から指導・勧告されますので、合理的な理由を説明できるように準備しておきましょう。
もちろん、空き家の有効活用が最もよく、特例が解除されないだけでも大きな効果です。

まとめ

土地や家を持つと、どんなに安くても毎年固定資産税や都市計画税が発生します。
維持費として受け入れられるなら気になりませんが、毎年現金が失われていくことを考えると、節税や運用にも目を向けるべきでしょう。

特に宅地では、山林や農地と違い税金が高くなるので、その負担も大きくなります。
覚悟の上で購入する売買は仕方がないとしても、相続や譲渡などでは、得をしたつもりになっていると、毎年思わぬ税金で頭を悩ませます。

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