山林で太陽光発電! 伐採・造成・地目変更の課題と収支を徹底解説

田舎では、先祖が知らないうちに購入していた山林を相続しても、固定資産税が大きな負担にならないことや、処分する手続きの煩雑さを嫌って山林が放置されています。

そこで、放置している山林を有効活用して安定収入を得ようと、太陽光発電に取り組む事例が各地でみられるようになりました。
地価の安い山林は、太陽光さえあれば場所を問わない太陽光発電にとって投資効率が高く、大規模に行うことも可能だからです。

しかし、山林には独特の問題があり、平地で行う太陽光発電と同じではありません。
さらに保安林であれば、制限が多く太陽光発電へのハードルは高いでしょう。

地目が同じ山林でも、開けた土地と樹木が立ち並ぶ土地では難易度がまるで違います。
平坦な山林を前提で考えれば、平地で行う場合と大きく変わらず、斜面に設置する前提で考えれば、基本的には屋根で行う場合と大きく変わりません。

【平坦な土地での設置事例】

  • 土地の広さ:600㎡(約200坪)
  • パネル出力:45kW
  • 設置費用:1,350万円(30.0万円/kW)
  • 発電量:年間約51,000kWh(1kWあたり1,138.8kWhを想定、設備利用率13%)
  • 売電金額:年間116.23万円(平成29年度買取価格22.68円)
  • その他:伐採・造成費、フェンス設置費用

変わるのは、伐採や造成の費用など設備を設置する前の段階で発生する費用と、電気が通じていなければ送電用の設備(電柱・電線等)が必要になる点です。
ここでは、山林で太陽光発電を行うことを前提に、太陽光発電の基礎知識や山林に関係する諸問題を取り上げていきます。

一般的な太陽光発電はこちら でも紹介しているので併せてご覧ください。

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田舎の土地

 

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山林で行う太陽光発電とは

太陽光発電とは、太陽の光を利用し電気を生み出す方法で、その目的は発電した電気を電力会社に売る(買い取ってもらう)ことです。
普段は電力会社から電気を買っているのに、電気を売ることができるのは、国が電力会社に買い取らせる制度(固定価格買取制度)を設けているからです。

太陽光発電は以前から行われていましたが、設備コストが高すぎて普及しない時代が長く続き、固定価格買取制度が始まったのも2009年と最近です。
時代の流れと共に、設備コストは低下し、同調して買取価格も下落しているとはいえ、基本的には10年で回収できる買取価格が保たれて現在に至ります。

太陽光発電はどこでもできる

太陽光発電には、光を当てると発電する太陽電池の存在が欠かせません。
太陽電池を並べた発電パネルを、太陽に向けて設置することで電気が生まれ、それを集めて電力会社に売る仕組みです。

つまり、発電に必要なのは太陽光だけで、太陽は東・南・西に動くため、それぞれの方角をすべて囲まれて影になる部分を除くと、どこでも成り立つ発電方法です。
発電パネルが設置できて太陽光があれば良いので、屋根や屋上、平地に発電パネルを敷き詰めた方法が用いられます。

そこで山林への応用ですが、山の北側を除くと大抵は日が差すはずです。
しかし、樹木がある関係で、山林では1日中太陽光を受けるのは難しいでしょう。

影になる部分はほとんど発電できず、その部分だけが発電しないように思えますが、実際には発電パネル全体の発電量に影響します。
効率よく太陽光を受けるためには、伐採や造成が必要になることも多くあります。

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太陽光発電を行うための設備

仕組み

※画像はグローバル エコ イノベーションジャパン株式会社様より

どの場所で行う太陽光発電も、最低限必要な設備は決まっており次の通りです。

・太陽光発電パネル
複数の太陽電池を並べて、1つのパネル状にしたもので、モジュールとも呼ばれます。
メーカーによって価格は異なり、発電効率が良ければ高く面積が小さくなります。

接続箱

複数の発電パネルで発電される電気を、集める役割の装置です。
システム容量が大きくなると、発電パネルの数が増え接続箱も複数必要になります。

集電箱

複数の接続箱で集めた電気を、さらに集約するための装置です。
接続箱と機能は重複しますが、配線系統を減らすために利用されます。

パワーコンディショナー

発電パネルから得られる直流の電気を、交流に変換する役割を持ちます。
パワーコンディショナーを介さず直流のままでは、電力会社に売ることができません。

キュービクル

50kW以上のシステムになると必要な装置で、高圧へ変圧するために使われます。
敷地が広いとシステム容量が大きくなり、キュービクルが必要になります。

計測機器

どのくらい売電されているか計測する売電メーター、その状況を確認するモニタです。
モニタがあると、天気が良くても発電量が落ちた場合に、故障を疑えるので便利です。

その他の設備

山林では常に監視するわけにいかないので、全体をフェンスで覆う工夫は必要です。
また、発電パネルを傾けて太陽に向けるための架台、近くの電柱まで送電するための送電線が(場合によっては電柱も)不可欠です。

山林で行う太陽光発電の収支

収支予測が立たなければ、太陽光発電の計画は絵に描いた餅になってしまいます。
太陽光発電のメリットの1つに、日射量が同じなら土地を選ばない点が挙げられますが、山林では他の土地で発生しづらい費用も考えられるので注意しましょう。

収入:電力会社への売電

太陽光発電の収入は、発電した電気を売ることによる売電収入以外はありません。
電力会社の買取価格は、平成29年度において1kWhあたり税込22.68円と決まっており、1kWの発電パネルで1,100kWhは発電を見込めます。

その結果、順当に発電すれば、1kWで約2万5千円の売電収入を得られ、1kWあたりのコストがどのくらいかで回収期間が計算できます。

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支出:初期費用とメンテナンス費用

太陽光発電のコストはほとんどが導入時のコストで、おおむね工事費込みの1kWで30万円程度かかると言われていますから、収入を考えると利回りで10%を切る程度です。

しかし、付属設備の交換、点検・清掃等のランニングコストは、1kWで0.5万円程度(平成29年度想定)かかりますので、実質利回りはもう少し低いところで落ち着きます。
加えて山林の場合には、状況によって伐採や造成、近くに電柱がなければ送電設備も必要で、その費用は環境によって異なることから、個別に見積もりを取る方が確実です。

太陽光発電のメリットとデメリットを考える

山林に限らず、太陽光発電を行う場合、確実なメリットと避けられないデメリットがあって、導入の決め手になるので良く把握しておきましょう。

メリットについて

最も大きなメリットは、言うまでもなく目的でもある売電収入で、放置していた山林から収入を得られるのが魅力です。
ランニングコストが小さい太陽光発電の特性は、固定価格買取制度の安定した収入から収支計算がしやすく、個人でも十分に挑戦できます。

また、資産価値が小さい山林でも、宅地と変わらない収入を目指せるのは太陽光発電くらいで、地価だけを考えると山林は農地と並んで優れています。
他にも、自然エネルギーを利用しているメリットもありますが、伐採や造成を伴いやすく自然が失われる山林では、環境的な側面で評価が分かれます。

デメリットについて

デメリットで最も大きいのは、一度始めるとおよそ10年間は他の用途で使えなくなる点ですが、これは放置していた山林なら問題にならないでしょう。
10年間としたのは、回収の見込みが10年程度に考えられるからで、回収が遅ければそれだけ拘束される期間も長くなります。

また、太陽光発電は日照が邪魔されない開けた土地を必要とし、この点を解決しなければならない山林のデメリットは大きいと言えます。
とはいえ、すべての山林が樹木の立ち並ぶ地域とは限らず、方角や現状を考えて、最小限の投資で済むエリアを選択することで、デメリットを抑えることができます。

できるだけ初期費用を抑えかつリスクの少ない太陽光発電をしたいなら、太陽光発電の経験が豊富なプロの業者に太陽光発電を始めるプランを考えてもらうとよいでしょう。
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山林に特有の問題

山林での太陽光発電では、山林特有の問題を無視できません。
実現不可能になる内容も多く、業者に発注してから気付いて手遅れにならないように、あらかじめ確認しておくことが大切です。

樹木で日照を遮られない場所を必要とする

自分の所有する山林なら伐採できますが、周囲にある他者の所有する山林の樹木で影ができると対応できません。
樹木は成長するので、設置時に開けていても将来影ができる可能性もあります。

所有している山林で太陽光発電ができるのかどうか疑問に思ったらプロの業者に実際にみてもらうとよいでしょう。土地活用の無料プラン比較【HOME4U】を利用すれば無料で太陽光発電の設置経験があるうプロの業者に見積依頼できます。

依頼したからといって太陽光発電を今すぐ始めなければいけないわけではありません。資料請求のみも可能なので状況によって使い分けるとよいでしょう。(利用時は「土地」を持っていると記入しましょう)

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対象エリア全国
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伐採と造成、送電線の敷設コストがある

収益に大きく関係する初期コストで、いずれも金額が大きくなりがちです。
宅地では当たり前の電線が山林では通っていないケースもあったり、前述の通り日照を確保するための伐採コスト、設置のために造成コストがかかる場合もあります。
電気が通っておらず樹木の多い山林を、無理に切り開いて行うのは難しい選択です。

伐採や造成は場合によって届出や許可が必要

地域森林計画の対象になる森林では、伐採に届出(保安林に該当すれば許可)を必要とし、造成も1ha以上になると開発許可が必要です。
個人で1ha以上の広さを使う例は少ないと思われますが、地域森林計画に該当するかどうかも含めて、市町村へ確認してみましょう。

枯葉が発電量を低下させる

落葉樹が近くに多いと、発電パネル上に落ちて発電効率が落ちてしまいます。
遠隔地に住んでいるなら定期的な確認が難しく、管理委託を考慮する必要があります。

固定資産税の上昇

山林は地価が安く用途が限られるため、固定資産税が安くなっています。
太陽光発電を始めると、地目が山林のままでも雑種地扱いになって大きく上がります。
元々が安く大きな負担ではないですが、高くなることだけは覚悟しましょう。

保安林の場合の制限

保安林に指定されていると、保護を目的として指定されている以上、太陽光発電のために自由に使うことは許されません。
保安林は地目でも保安林とされており、公益性から固定資産税も免除されています。

しかし、平成26年5月から施行された「農林漁業の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギー電気の発電の促進に関する法律(農山漁村再生可能エネルギー法)」によって、保安林でも条件によっては太陽光発電を行える可能性があります。

新法に沿って基本計画を作成した市町村に、太陽光発電の整備計画を認定してもらう流れですが、新法が農林漁業の健全な発展と調和を目的としていることから、私的な利益だけを目的とした太陽光発電は認められないでしょう。

新しい法律なのでまだ事例が少なく、詳しいことは山林がある市町村で相談してみるしかありません。

まとめ

太陽光発電は太陽の光さえあれば、どこでもできる利便性がありながら、山林では場所の選定やコスト面で課題を残します。

また、自分の所有地であっても、すべての山林が自由にできる土地ではありません。
森林法の制限を受ける山林もあるため、最初に行うべきは、自分の持つ山林で太陽光発電が可能であるか、行政への確認と必要な手続きを知ることです。

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